「さて、ここだな」
「なかなか、趣のある店ね」
「いらっしゃいませ」
「三人ですけど」
「空いてるところへどうぞ」
「そこでいいか?」
「猫…」
「雪ノ下?」
「猫…」
「ゆきのん?」
「ね、猫よ!比企谷君!」
「あぁ、猫だな」
「猫よ!由比ヶ浜さん!」
「そうだね、ゆきのん」
「あ、あの、触らしてもらっても…」
「大丈夫ですよ。ほら、ニャンコビッグ」
「デカイ猫だな…」
「雪ノ下…」
「にゃ~」
「ゆきのん…」
「モフモフ~」
「コーヒー冷めるぞ」
「にゃ~」
「ヒッキー…」
「ダメだな」
「うん」
「多田君、こんにちは」
「いらっしゃい、テレサ」
「あれ?ニャンコビッグさんは?」
「あちらのお客さんのところだよ」
「よかったわね、ニャンコビッグ。こんな美人さんに撫でられて」
「び、美人…」
「ごめんなさい、急に」
「ほぇ~、キレイな外国人さんだ」
「テレサっていいます」
「テレサさんは日本語お上手ですね」
「日本語、勉強しましたから。れいん坊将軍で」
「は?」
「は?」
「は?」
「知らないのですか?れいん坊将軍ですよ」
「いや、知ってるけど、勉強になるのか?」
「と、とりあえず、立ち話もなんですから、一緒にどうですか?」
「かたじけない」
「ほら」
「でも、テレサさんが言うと可愛いよね」
「可愛いは正義だ」
「さて、そろそろ帰るか」
「テレサさん、話が出来て楽しかったわ」
「またお話ししたいな」
「ぜひ。休みの日はここにいることが多いですから」
「コーヒー、旨かったです。また来ます」
「ありがとうございました」
「いい店だったな」
(あのテレサさんって方、どこかで…)
「雪ノ下、どうかしたか?」
「いえ、なんでもないわ」
(もしかして…)
「あっ!」
「どうしたの?ゆきのん」
「な、なんでもないわ」
(思い出したわ。テレサさんはラルクセンブルクの姫君のはず…。言えないわ)
「ヒッキー、コーヒー美味しかったね」
「そうだな。マスターのコーヒーとは、また違う味わいだった」
「コーヒーも奥深いわね」
「俺も、まだまだ練習しないとな」
「あとは帰るだけだね」
「あ、俺は東京駅で寄り道してくから」
「まだどこか行くのかしら」
「雪ノ下は体力ないから帰った方がいいな」
「そうね。そうさせてもらうわ」
「由比ヶ浜はどうする?」
「ゆきのんと帰るよ」
「そうだな。雪ノ下一人だと京葉線のホームにたどり着けないからな」
「失礼ね。大丈夫よ。…たぶん」
「ヒッキーはどこいくの?」
「東京駅の中にある東京キャラクターストリートだ」
「なにそれ?」
「いろんなキャラクターショップがあるんだよ」
「へぇ、楽しそう」
「由比ヶ浜さん、行ってもいいのよ」
「たしか、ディステニーのショップもあったかな?」
「比企谷君、由比ヶ浜さん、何をしているの、早くいくわよ」
「ゆきのんが元気になった!」
「おい、雪ノ下。キャラクターストリートは逆だぞ」
パンさんグッズを両手いっぱいに買い込み、都築さんに東京駅まで迎えに来てもらいました。
「多田恋」ネタでした。
前から頭の中にあった話をまとめているので、更新遅くなってます。
すいません。