珈琲   作:おたふみ

68 / 116
特別編2

「さて、ここだな」

「なかなか、趣のある店ね」

 

「いらっしゃいませ」

「三人ですけど」

「空いてるところへどうぞ」

「そこでいいか?」

「猫…」

「雪ノ下?」

「猫…」

「ゆきのん?」

「ね、猫よ!比企谷君!」

「あぁ、猫だな」

「猫よ!由比ヶ浜さん!」

「そうだね、ゆきのん」

「あ、あの、触らしてもらっても…」

「大丈夫ですよ。ほら、ニャンコビッグ」

「デカイ猫だな…」

 

「雪ノ下…」

「にゃ~」

「ゆきのん…」

「モフモフ~」

「コーヒー冷めるぞ」

「にゃ~」

「ヒッキー…」

「ダメだな」

「うん」

 

「多田君、こんにちは」

「いらっしゃい、テレサ」

「あれ?ニャンコビッグさんは?」

「あちらのお客さんのところだよ」

 

「よかったわね、ニャンコビッグ。こんな美人さんに撫でられて」

「び、美人…」

「ごめんなさい、急に」

「ほぇ~、キレイな外国人さんだ」

「テレサっていいます」

「テレサさんは日本語お上手ですね」

「日本語、勉強しましたから。れいん坊将軍で」

「は?」

「は?」

「は?」

「知らないのですか?れいん坊将軍ですよ」

「いや、知ってるけど、勉強になるのか?」

「と、とりあえず、立ち話もなんですから、一緒にどうですか?」

「かたじけない」

「ほら」

「でも、テレサさんが言うと可愛いよね」

「可愛いは正義だ」

 

「さて、そろそろ帰るか」

「テレサさん、話が出来て楽しかったわ」

「またお話ししたいな」

「ぜひ。休みの日はここにいることが多いですから」

 

「コーヒー、旨かったです。また来ます」

「ありがとうございました」

 

 

「いい店だったな」

(あのテレサさんって方、どこかで…)

「雪ノ下、どうかしたか?」

「いえ、なんでもないわ」

(もしかして…)

「あっ!」

「どうしたの?ゆきのん」

「な、なんでもないわ」

(思い出したわ。テレサさんはラルクセンブルクの姫君のはず…。言えないわ)

 

「ヒッキー、コーヒー美味しかったね」

「そうだな。マスターのコーヒーとは、また違う味わいだった」

「コーヒーも奥深いわね」

「俺も、まだまだ練習しないとな」

 

「あとは帰るだけだね」

「あ、俺は東京駅で寄り道してくから」

「まだどこか行くのかしら」

「雪ノ下は体力ないから帰った方がいいな」

「そうね。そうさせてもらうわ」

「由比ヶ浜はどうする?」

「ゆきのんと帰るよ」

「そうだな。雪ノ下一人だと京葉線のホームにたどり着けないからな」

「失礼ね。大丈夫よ。…たぶん」

「ヒッキーはどこいくの?」

「東京駅の中にある東京キャラクターストリートだ」

「なにそれ?」

「いろんなキャラクターショップがあるんだよ」

「へぇ、楽しそう」

「由比ヶ浜さん、行ってもいいのよ」

「たしか、ディステニーのショップもあったかな?」

「比企谷君、由比ヶ浜さん、何をしているの、早くいくわよ」

「ゆきのんが元気になった!」

「おい、雪ノ下。キャラクターストリートは逆だぞ」

 

パンさんグッズを両手いっぱいに買い込み、都築さんに東京駅まで迎えに来てもらいました。

 

 

 




「多田恋」ネタでした。

前から頭の中にあった話をまとめているので、更新遅くなってます。
すいません。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。