珈琲   作:おたふみ

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大学編・その6

大学内

 

(講義長くなっちまったな。雪ノ下、怒ってるんだろうな)

 

(またナンパされてるのか?ナンパ男、半ベソだぞ…。仕方ない…)

 

「悪い、遅くなった」

「本当よ。彼が話相手になってくれたから、よかったけど」

「たぶん、それ会話じゃないよね。一方的にフルボッコだよね。ほら、彼涙目だよ」

「そんなことないわよ。彼の成績とか将来の展望とか下心の有無とか色々聞いたわよ」

「んで、どうだったんだ?」

「貴方の足元にも及ばないわね」

「それは俺への評価が高いのか?彼が低いのか?」

「両方ね…。あれ?居ないわね」

「あれだけ、コテンパンなら逃げたくなるわな」

「貴方は逃げないのね」

「愛情表現の裏返しって知ってるからな」

「…そ、そう」

「すまん。言ってみたら、恥ずかしかった…」

「…その、今日はウチに来るのよね?」

「ん?そのつもりだけど」

「…夕食は何がいいかしら。うなぎ?すっぽん?自然薯?…全部かしら?」

「おい、待て。待って。待ってください」

「あら、何か問題でも?」

「問題しかねぇよ。そんなに食ったら、鼻血出すぞ。それに、食材はどう仕入れるんだよ」

「雪ノ下家の力を使えば…」

「無駄使い!そんなんに力貸してくれないだろ!」

「きっと父さんなら『孫の顔が見れる』とか言うわ」

「パパのんなら言うわ。それに、調理はどうするんだよ」

「うなぎやすっぽんぐらいさばけるわよ」

「さすが、雪ノ下…。って感心してる場合じゃねぇ。それはやめてくれ」

「そう?折角、比企谷君と熱い夜を…」

「やめて、お互い初めてでしょ」

「比企谷君がヘタレないようにしたかったのよ」

「悪かったな、ヘタレで」

「…ごめんなさい。貴方は臆病なだけね…。そして、とっても優しい…。だからでしょ?」

「うぐっ…。そうかもね…」

「それで、今夜はパスタにしようと思うのだけど」

「お、いいな」

「ニンニクたっぷりペペロンチーノとトマトたっぷりミートソース。どっちがいいかしら?」

「なにその究極の選択…」

「冗談よ」

「やめて、心臓に悪いから」

「さ、スーパーに行きましょう♪」

「へいへい」

 

雪乃の部屋

 

「ごちそうさん。ポンゴレとか家で作れるんだな」

「作れるわよ」

「一家に一人雪ノ下だな」

「…そんな、早く嫁にしたいだなんて」

「どう脳内変換した?」

「してくれないの?」

「ま、まぁ、今の予定では…、なってもらいたいです」

「…そう」

「恥ずかしいなら、言うなよ」

「か、片付けするから、先にお風呂入ってきて」

「はいよ。…覗くなよ。てか、入ってくるなよ」

「チッ」

「え?今、舌打ちした?キャラ変わってない?」

「するわけないでしょ」

「いや、今確かに…」

「してないわよね?」

「はい…。風呂入ってきます」

 

「ふぅ、いいお湯だった」

(雪ノ下の入浴シーン?ねぇよ)

「比企谷君、これを一緒に観てくれない?」

「パンさんBlu-ray。それDVD持ってなかったか?」

「Blu-rayが販売されたのに買わない選択肢はないわ」

「相変わらず、パンさんに貪欲なことで。いいよ、観ようぜ」

「貴方と観たくて…」

「そういうとこ、可愛いな」

「もう…」

 

「もうこんな時間か…」

「比企谷…」

「雪ノ下…」

「ベッド…行くか…」

「…はい」

ピンポーン♪

「誰だ?」

「イタズラかしら?」

ピンポーン♪

「ん?」

「もう!」

「とりあえず、出てみたらどうだ?」

「はぁ…」

 

「はい、どちら様ですか?」

『雪乃ちゃん、やっはろー』

「帰って」

『ちょちょちょ、入れてよぉ』

「なに?」

『終電逃しちゃって』

「タクシーで帰ったら」

『お母さんに怒られそうだから…』

「はぁ…。始発で帰ってもらうわよ」

『雪乃ちゃん、ありがとう』

 

ガチャ

「雪乃ちゃん、ありがとう」

「邪魔を…するぞ、…雪ノ下」

「平塚先生まで…。お酒と臭い…」

「いやぁ、静ちゃんのノロケ話聞いてたら…」

「こんばんは」

「比企谷君…。もしかして…」

「比企谷、君も居たのか…」

「うす」

「比企谷君は、お水を。私は布団を出すわ」

「了解」

 

「雪乃ちゃん、邪魔しちゃった?」

「まったくもって、その通りよ」

「ごめんね、埋め合わせわするから」

 

今日も邪魔されました。

 

 

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