珈琲   作:おたふみ

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大学編・その10

ゴールデンウィーク。それは、映画業界から発生した言葉で…。

 

「ねぇ、比企谷君」

「なんだよ、今は絶賛モノローグ中なんだが」

「今日からバイトでしょ?早く起きなさい。朝御飯、出来てるわよ」

「ありがとうございます。昨日、お泊まりした雪ノ下」

「あ、改めて言わないで…」

「わかったよ。昨晩イチャイチャした雪ノ下」

「…バカ!」

 

「じゃあ、行ってくる。鍵は…」

「後で様子を見に行くから、その時に返すわ」

「あ~。今度、合鍵作って渡すわ」

「え、えぇ、ありがとう…」

「それじゃあ、また後で」

「いってらっしゃい」

 

コーヒーショップ

 

「坊主、今日から頼む」

「うっす」

 

「いらっしゃいませ」

「あ~、比企谷君だぁ」

「城廻先輩、いらっしゃい」

「またバイトしてるんだね」

「えぇ、まぁ」

「コーヒー、お願いね」

「うっす」

 

「お待たせしました」

「ありがと~」

「今日は一人なんですか?」

「ここで、待ち合わせしてるんだ」

「そうなんスね」

「比企谷君は、雪ノ下さんと付き合ってるって本当?」

「語弊がないように言うなら、妹の方ですけどね」

「残念だなぁ」

「?」

「比企谷君が大学に入ったら、お付き合いしてもらおうとおもったのに~」

「どこへですか?」

「違うよぉ~。男女交際だよ~」

「え?マジですか?」

「マジだよ」

「え、ええと…。なんか、すいません」

「大丈夫だよぉ。比企谷君は気にしないで」

「は、はぁ…」

 

しばらくして、城廻先輩の友達が来店。コーヒーを飲みながら女子トーク。

 

12時前になると、雪ノ下が来た。

「いらっしゃい」

「ちゃんと働いているようね」

「まあな」

「そんな、比企谷君にはごほうびよ。はい、お弁当」

「さんきゅー」

すると、城廻先輩の友達の一人が駆け寄って来た。

「君はなんで、その娘からお弁当を受け取ってるのかな?」

「え?あ、えっと、彼女なんで…」

「君はめぐりと付き合っているんじゃないの?」

「え?」

「比企谷君、二股とはどういうことかしら?」

「まて雪ノ下!俺は雪ノ下としか付き合ってない!何かの間違いだ!」

「だったら、あの写真はなんだったの?」

「写真?」

「そう。ツーショットの」

「城廻先輩?」

「…はい」

「もしかして、あの『男避け』の写真まだ使ってるんですか?」

「えへへ。ごめんね、比企谷君」

「はぁ…。そういう訳です」

「めぐり~!!」

 

「雪ノ下も、納得したか?」

「以前、そんなことがあったわね。今回は不問にします」

「ありがとよ」

「そ、その代わりに…」

「ん?」

「ま、また一緒に写真を…」

「ああ、いいよ」

 

 

 

 




――――――――――――――

伏線回収…。

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