翌日。
あれから紗夜は白兎屋なえの家に泊めてもらい白恋中サッカー部の練習に参加する。最初に強化委員の染岡が1日の練習メニューを言い選手それぞれ練習を始める。しばらくすると…。
「染岡君。見せたいものがあるんだ。」
「なんだ?士郎?」
「昨日の練習後に紗夜さんと一緒にアイスグランドの特訓をしたんだ。その成果を染岡君に見てほしいんだ。」
「お前の技を…氷川さんに教えたのか〜? 選手でもないし試合で使うわけでもないのに〜?」
「確かにそうだけど…。僕はただ紗夜さんに借りがあるからそれを返したいのと…昨日、染岡君とデュエルした時に感じたあの気迫。きっと彼女ならアイスグランドをモノにできると感じたんだ。」
「そうなのか? ならば…見せてもらおうじゃん! 氷川さんのアイスグランドをよ! 」
「ありがとうね。紗夜さん。いけますか?」
「ええ。私が特訓した成果を!! 」
染岡がドリブルをする。紗夜は染岡に向かって走る。
「行くよ!! これが私のアイスグランド!! 」
紗夜は士郎から教えてもらったことを実践する!
「アイスグランド!! 」
「何!? 」
染岡からボールを奪う!! 周りにいた他の選手達も驚いてた。
「完成だね。紗夜さん。」
「ああ。あれは…紗夜のアイスグランドだ。兄貴のアイスグランドにはかまわないがな。」
「やりましたよ。士郎さん! アツヤさん! 」
「凄いわな〜。ウチもアイスグランド教えてよな〜。」
「また今度ね。姫。」
「お前は!! FWだからDF技はいらねーんだよ!! 」
「士郎さん。アツヤさん。ありがとうございました。」
「いえ。東京に帰る前にアイスグランドを伝授出来たことに安心しました。このまま紗夜さんに借りを返せないのは嫌でしたで…。」
「ああ。確か…今日、東京に帰るんだよな?」
「はい…。皆さんと一緒にサッカーが出来て楽しかったです! 白兎屋さん。私を泊めてくれてありがとうございました! 」
「いえいえ〜。ウチは紗夜さんといろんな話が聞けたから楽しかったで〜。またうちの家に泊まりに来てな〜。」
「はい!」
紗夜は私服に着替えて帰る準備をした。 ユニホームを返そうとしたが、なえが記念として持って帰って良いということでユニホームを貰う。 サッカー部のメンバー達に別れを告げて、白恋中を後にする。士郎とアツヤの3人で最寄りの駅まで行く。 電車が来るまで時間が少しあったため雑談をしてた。話していると電車が来る。
「これでお別れですね…。」
「何言ってるんだよ!! 本当の別れではないだろ!! また会えるさ! また北海道に遊びに来てくれよな!! 」
「はい! 」
「紗夜さん。僕は最後にあなたに1つ言いたいことがあります。」
「……? なんでしょうか?」
「妹の日菜さんと仲良くしてくださいね。僕はあなたに教えたかったことは…兄弟の絆です。自分が困ってる時や苦しんでいる時に頼れる兄弟の絆を大事にしてほしいです。紗夜さんの場合は姉妹の絆を。それに……。」
士郎は紗夜の耳元で小声で話す。
「紗夜さん。僕はあなたのことが…………。」
すると電車のドアが開き、紗夜は乗車する。発車すると2人は手を振って見送る。紗夜はさっきの士郎の一言が離れられなく顔を赤めながら2人が見えなくなるまで手を振った。
「ありがとう。士郎さん。それに…アツヤさんとなえさん。私はまた白恋中に行きます。」
紗夜のローカル電車の旅が始まる。
「兄貴? さっき何を話したんだよ?」
「それは内緒さ。」
「なんだよ!! 気になるじゃねーかよ! 」
また…遊びに来てくださいね。紗夜さん…。
新千歳空港で待ち合わせしたRoseliaは合流する。 友希那とリサのお土産袋が沢山あった。松前漬けのせんべいと白い恋人をメンバー達と一緒に食べる。アコと燐子もお土産を食べるのであった。
「紗夜。あなたは何処に行ってたの?」
「湊さん。私はおととい一緒に熊肉専門店に食べに行った吹雪さん達と会ってました。」
「そう。あなた1人で行っちゃったから心配したわ。」
「そうだよ〜。紗夜を誘おうと思ったら急にいなくなっちゃったから心配したんだよ〜。」
「今井さんと湊さん。すみません。」
すると、羽田行きのアナウンスが鳴る。
「行きましょう。」
Roselia達は飛行機に乗り、しばらくすると離陸する。
紗夜はだんだん遠ざかっていく北海道を見ながら感じてた。
充実した二泊三日の北海道でした…。またあなた達と会えることを楽しみにしてます…。
それに…士郎さん。 私はあなたのことが………。
北海道を後にするのであった。
次回話に続く…。