今回は吹雪兄弟編です。
紗夜と出会ってから3週間後。
学校の終業式が終わるとすぐに士郎は日本代表の合宿で河口湖に行く予定であった。日本代表の発表から1カ月が経過した今もアツヤは必死に練習をしてる。
「くそっ…。兄貴と世界で暴れたい。オレと兄貴のシュートを…打ちたい!! オレは…まだ…世界で戦えるストライカーではないのか…。灰崎や吉良…剛陣に…あの豪炎寺さんに及ばないのかよ…。」
灰崎凌兵。星章学園のエースストライカー。ラフプレーをし、チームプレーを好まない。別名は「フィールドの悪魔」
吉良ヒロト。永世学園で吉良財閥の息子。公式戦では得点王であり日本代表に欠かせないストライカー。別名は「ゴットストライカー」
剛陣鉄之助。新生雷門中一の熱い男であり…公式戦でもその熱いプレーと意外性を活かし雷門中を優勝に導いた。別名は「努力と熱血フォワード」
アツヤは日本代表のFWのデータを知ってた。彼らに負けないぐらいにあれから日々努力をしてた。士郎もアツヤが居残り練習や練習中も誰よりも一生懸命取り組んでいたのは知ってた。
紗夜に「妹がコンプレックス」と言っていたが…その気持ちが少しわかる気がした。兄弟で能力や実力は同じなのに何故…オレを選ばないのか? 公式戦でそれなりの活躍はした。確かに…灰崎や吉良、豪炎寺さんは凄いかもしれない。しかし…何故…剛陣が選ばれたのか? やっぱり…雷門の優勝に導いたストライカーだからか? オレのどこに…欠点があるんだ!!
アツヤは1人で分析をしていると士郎がキャリーバッグを引きながらアツヤに話しかけた。
「アツヤ…。僕はそろそろ行くよ。」
「兄貴…。ああ…もう行くのか。」
「うん。アツヤ…何か…考え事をしてたでしょ?」
「……。兄貴。正直に言うぜ。」
「?」
「オレは…兄貴に少し嫉妬してるんだよ。兄弟で大会でもオレも活躍した。なのに…何故! オレを選ばないんだよ!! 」
「アツヤ…。 そういうことか。」
「?」
「最近…アツヤが居残り練習をしてる姿を毎日のように見てた。僕もアツヤが代表に選ばれなかったのは悔しかった。2人で世界で戦いたい気持ちはアツヤと一緒。しかし…選ばれなかったことに何か意味があるんだと僕は思うよ。きっと…サッカーの神様は…アツヤにもっと強くなってから代表に合流しろということかな。だから…アツヤが今まで以上にサッカーに打ち込んでいる姿を見てると僕は嬉しい。ターニングポイントなのかもしれないね。だから…次会うときは…代表のユニフォームを着て会おう。僕とアツヤの約束さ。」
「兄貴…。ああ。そうだな!! オレはもっと強くなれということだよな!! 兄貴…。次会うときを楽しみにしてるぜ! 」
「ああ! 行ってくるよ! 」
「頑張れよ! 兄貴! 」
士郎は日本代表の合宿に行くのであった。
次回話に続く…。