毎度のことながら本当に遅れて申し訳ありません!! いい加減生活を改めなければと本気で考えてたり……ともかくどうぞ!!
「うん、今日もいい朝だな」
4月18日、まだ朝日が顔を出したばかりの時間帯にリィン・シュバルツァーは、刀袋を背負って学生寮から姿を現す。
毎日の自身の習慣となっている剣の鍛錬。いくら今日が授業のない自由行動日とはいえ、それを理由に怠っていいものではない。
剣の腕を更に高みへ等と思い上がるつもりなどないが、せめて腕を鈍らせないために。自分に、
そんな自身を卑下する想いを飲み込みながら、リィンはいつも鍛錬を行っている人気のない森林へ足を運んでいく。
『トールズ士官学院』の入学式から約半月。
学生生活はそれなりに慣れてはきたのだが、流石はエレボニアが誇る名門校であって武術訓練もそうだが、勉学のレベルも半端ではない。今は予習復習をしっかりこなしているから授業についていけているのだが、授業が本格的になればでどうなるか分からない。
まあその部分はリィンにとって正直あまり問題ではない。
主席合格のエマや次席合格のマキアス、その二人を除いて優秀なユーシスやアリサ程ではないが、学力にはそれなりの自信がある。真面目に授業を受け毎日予習復習を行っているリィンなら、試験を行っても平均点を下回ることはないだろう。
問題はやはり、Ⅶ組内の関係についてだ。
今一番仲が良いと言えるのは『オリエンテーション』で共に過ごし戦った時間が多かったエリオットとガイウス。次点では
ラウラとエマについては異性ということもあってそこまで距離が近いわけではないが、仲はいたって良好だ。
ユーシスとフィーについては……二人共受け答えはしてくれるが、基本自分達から絡むことはなく、授業の合間の休憩や放課後では姿を消していることが多いため、交流があまりにも少ない。
そしてアリサについては……今のリィンにとって一番の悩みだ。
事故とはいえ、あれは完全に自分にとって非があるのは百も承知。だからこそ彼女に対して誠心誠意改めて謝罪したいのだが、彼女は自分を見れば一目散に離れたり、運よく顔を合わせることができたとしても素っ気ない態度で一言二言ですぐに会話を終わらせ去ってしまうのだ。
くじけそうになってしまいそうだが、これから共に過ごすクラスメイトとの間に遺恨など残したくないし、気持ちよく接したい。
彼女が自分の話を聞いてくれるその時まで諦めず頑張ろうと、リィンは密かに決意を改めるのであった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
「……あれ、リィンさん?」
「あ、おはようツナ。ツナがこんなに朝早く起きてるなんて珍しいな」
修練場へ行く途中、リィンは珍しい人物に出会っていた。
自分と同じⅦ組に所属しているクラスメイト、自称"普通"の人間ツナヨシ・サワダ。
「い、いやぁ……今日はたまたま早く目が覚めまして、二度寝しようにも中々寝付けなかったので平和的に散歩してたところです」
「平和……? 服のいたるところに泥等の汚れが目立っているんだけど……もしかしてまた――」
「――いえいえ。こうして五体満足で出血もないので全然大丈夫ですよ(目反らし)」
「それを基準にしてはいけないっていつも言ってるだろ!!?」
目を反らして徐々にテンションが下がっていくツナヨシに、リィンが我慢ならずツッコむ。
Ⅶ組の対人関係もそうだが、ツナヨシの日常もある意味リィン――Ⅶ組全員の悩みでもある。
ツナヨシは3日に一度の割合で、朝の始業時間ギリギリで登校している。
だが別にこれはツナヨシの起床時間が遅いというわけではない。決して早いというわけではないが、登校するのに時間の余裕が十分ある程度だ。
なら何故ギリギリかというと――――ツナヨシの登校に降りかかるトラブルが原因だ。
オリエンテーリングで見せていた戦闘時の姿が嘘のように――ほんの少しのきっかけで転ぶわ、部活による流れ球が顔面に直撃するわ、理由もなしに犬に追いかけられるわ、他にもあるが酷い時は導力車に轢かれたりと割と洒落にならない被害を受けているのだ。
『あぁ…車の件は大丈夫ですよ。
『『『『『『『『人に轢かれるってどういう事!!?』』』』』』』』
偶然にもマキアスがその現場目撃してたことでⅦ組に伝わり、クラス全員で問い詰めた結果そんな理解不能な出来事を聞くことになってしまった。
そしてそれ程の事故にあいながら、人体に影響を及ばす大怪我を負わず軽い打撲程度で済んでいるのだから余計に目を疑ってしまう。
更にツナヨシ曰く、この程度のトラブルは以前いた場所よりも圧倒的にマシで、"ここって命の危険もないし平和でいい場所ですよねぇ"と、晴れやかな笑顔で語るツナヨシの姿に、リィン達Ⅶ組は唖然とするしかなかった。
オリエンテーリングの時から思っていたが、やはりツナヨシの"普通"は信用ならないかもしれない。
「まあまあ、俺のいつも通りなドジについては置いておいて――」
「いや、諦めたような表情でそんな事言わないでく――」
「―――リィンさんはこれから朝の修練ですか?」
無理矢理の話題転換に、今後ツナヨシには誰か一人共をつけるべきか――と、Ⅶ組のみんなと本気で検討しようと考えながらも、ツナヨシの問いに返答する。
「――あぁ。これでも剣士の端くれだからな、鍛錬を欠かすことはできないさ」
「端くれって……。俺の目から見てもリィンさんはその歳にしては強いと思いますよ?」
"それに……"と、ツナヨシの口から、リィンが思わず強く反応してしまう言葉が飛び出す。
「オリエンテーリングの最後にリィンさんが使ったあの剣技……俺の見間違いじゃなければ――《八葉一刀流》ですよね?」
「っ!」
《八葉一刀流》―――ゼムリア大陸に住む剣の道を歩む者であれば一度は耳にする指折りの剣士、《剣仙》ユン・カーファイによって形造られた東方剣術の集大成と言われる剣術。
壱から漆の型が存在し、その内の一つを極限にまで極め《剣仙》に認められた者は、奥義皆伝者として《剣聖》の異名を授かる。
エレボニア帝国による『リベール王国』への侵略戦争――『百日戦役』にて、軍事国家と名高いエレボニアと停戦――いや、勝利へと導いたリベールの英雄―――《剣聖》カシウス・ブライト。
『クロスベル自治州』にて『守護者』、『英雄』と多大な支持と人気を持つ《遊撃士協会》に属するA級遊撃士―――《風の剣聖》アリオス・マクレイン。
他国で名が多く知れ渡っているこの二人もまた、それぞれの型を修めた《八葉一刀流》の奥義皆伝者である。
帝国で伝わる二大剣技、『アルゼイド流』と『ヴァンダール流』と比較すると歴史は浅く世間にもあまり知られてはいないが、今までにない東方剣術、そして各地による《剣聖》達の武勇によって、《八葉一刀流》は剣術界で今最も注目されている流派と言える。
「…驚いたな。他国を旅していたとは聞いてたけど、《八葉一刀流》まで知っているなんて」
「いやー、旅の最中偶然にも《八葉》の剣士さんとお会いまして。それで……
「成程、そういうことだったのか。そのなんやかんやの内容が非常に気になるけど、ちなみにその《八葉》の剣士って――」
「――あぁ、すいません。自分のことはあまり口外しないでと強く言われまして……」
「…そっか。同じ《八葉》の剣士として先達の話を―――いや、そもそも俺が《八葉》の剣士を名乗るのは烏滸がましいか…」
「…………」
自分を卑下するように零すリィンにツナヨシは沈黙する。
リィンと共に生活を送るようになって……いや、オリエンテーリングの時から感じていた。他のⅦ組もそうだが、リィンは何かを抱えている―――それも常人のそれとは比較にならない程の……
「その、さっきも思ったんですけど……どうして自分を貶めるように言うんですか? リィンさんはお強いと思いますし、これから更に――」
「――そう言ってもらえるのは嬉しいよ。でも、俺は強くなんかない。所詮俺は"初伝止まり"、《八葉》を名乗る資格もない」
「証拠にユン老師からは、初伝を授かるのと同時に修行を打ち切られ、あの日から今日まで会うこともなければ手紙のやり取りすらない」
「だから俺は強くはないし、これから強くなることだってないだろう。これが、俺の限界なんだ」
間髪入れず自身を貶める言葉を吐き出し、『つまらない話をして悪かったな。じゃあ俺は鍛錬に行くよ』と告げ、リィンはツナヨシに背を向け歩き出す。
そんなリィンの背中を、ツナヨシは黙って眺めていた。
彼の過去になにがあったのか、一体なにが原因で彼が本気でそう思うようになってしまったのか……。いずれにしろツナヨシの答えは決まっていた―――
―――干渉しない、その一つだ。
『いいかい? 業腹だが、この際学園生活を送るのは構わない。しかし、トールズの誰かと絆を育み深めるようなことは、決してしないでおきたまえよ。これから修羅の道を歩むであろう君にとって、それは
トールズに入学する前、ニーアから再三忠告されていたことだ。
そう、自分とリィンでは歩む道は違う。もし今ここで彼の力となれば、彼の未来に変化が起きるかもしれない。それは良いことなのだが……その切っ掛けを与えるのは自分では絶対に駄目だ。
そうすれば、どんな形であれ自分とリィンに強い縁が出来てしまう。
……これから訪れるであろう未来では、それは必ず悪手となるだろう。
フィーのことだってそうだ。
自分が関わらずとも、彼女は次第にⅦ組へ溶け込めていたはずだ。だというのに、自身のお人好しのせいで彼女の内情を知り歩み寄ったがために信頼され、彼女は懐いた猫のように学院で毎日自分の傍にいる。
それに対して嬉しさがないと言えば嘘になるが、後悔の気持ちがある。
もうフィーのように失敗するわけにはいかない。この学院にはきっとリィンの力になってくれる者がいるはず。そう自分の中で無理矢理自己完結し、学生寮に戻ろうと足を―――
―――もしも、彼に助言を与える者がいなければ?―――
(あぁヤバ。来てしまった……)
脳裏から囁いてくる、ツナヨシの決意を揺さぶる無意識の"もしも"の最悪な思考。
"本当に彼に関わらないのか?""それで最悪の結果になってしまっていいのか?""必ず後悔するぞ"と、ツナヨシに問いかけるように、最悪な"もしも"が頭に浮かび上がる。
――もしも、彼の剣士としての才がここで埋もれてしまったら?――
(いやいや、それは別にいいだろ。それで生きていけないわけじゃないんだし。これを機に戦いとは無縁の道に行った方が絶対いい! うん、俺だったらそうする!)
――もしも、彼が弱さゆえに死んでしまったら?――
(ひいぃっ!! 恐ろしいこと考えないでよ!! だ、大丈夫大丈夫! リィンさんは賢いんだし、最低限の強さは持っているんだし、上手く立ち回れるよきっと!!)
無意識に浮かび上がる"もしも"に自問自答しながらも、ツナヨシの意思は変わらない。これでも色々と濃い経験を積んだ身であり、お前は優柔不断すぎると家庭教師から散々言われた身だ。
そう、自分は彼に対して何もしなくていい。自分が関わらずとも、きっと別の人達が彼を助けてくれる。だから―――
――もしも、彼が大切な者達を守れず、絶望してしまったら?――
―――気がついていればツナヨシは、歩いていたリィンの肩を掴んでいた。
突然のことに驚くリィンだったが、そんなことに意を介さずツナヨシは声を上げていた。
「――リィンさん、ちょっと俺と手合わせしませんか!?」
本当に今の彼に関わるつもりはなかった。
だが、
ツナヨシ自身、何故それが頭に浮かんだのか分からないが、もう彼は知ってしまった。
ゆえにリィンを無視する選択肢なんて、ツナヨシにはもうなかった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
場所は変わって、現在リィンはツナヨシと共に旧校舎の中で軽いウォーミングアップを行っていた。
突然のツナヨシの申し出には驚いたが、断る理由はなかった。
それに普段の実技教練であまりにも消極的だったツナヨシが、手合わせとはいえ戦闘訓練に積極的になったことに嬉しく思い、年上として年下の思いに応えようと、その申し出を快く引き受けたのだ。
ウォーミングアップを行いながら、リィンはツナヨシの姿を眺めていた。
初対面の際、軽くツナヨシの体躯を軽く観察し、彼自身の性格もあって最初は彼の"普通"という言葉に対してはなんの疑問も抱かなかった。
しかし、それはオリエンテーリングでの彼の姿を見て撤回した。
フィーというツナヨシと歳が近い少女と共に、自分達と自己紹介をしていた前に誰よりも早く、旧校舎のダンジョンを制覇していたこと。
そしてフィーとユーシスを除いた自分達Ⅶ組が総員で挑んでも苦戦させれた、
正直、彼と戦い勝利できるか?と問われれば、必勝は難しいと言わざるを得ない。年下相手に少々情けないと思うが、フィーと同じく彼ら二人は歳に見合わない実力者なのだ。
だがその反面、勉学はかなり苦手のようで、授業終了後は毎回頭から煙を出して机に突っ伏している姿をよく目にする。
そんな姿を見かねて面倒見が良いエマが、ツナヨシに分かりやすく授業で分からない部分を休み時間や放課後の空いた時間に教えてくれているのだ。
そんなエマの姿にツナヨシは『貴方は天使か!!』と号泣していたのは余談だ。更に余談なのだが、以外なことにたまにではあるが、あのユーシスからも教えてもらっているらしい。
まあだからと言って、ツナヨシに対するリィンの評価は変わらない。
人には苦手の部分に存在するし、むしろ年相応らしく微笑ましいと思える。学院生活ではそれなりに会話もするし、たまに一緒に勉強を共にしたりと良好な関係は築けていると思う。
だが、ある一つの疑問がある。
それは、彼の戦う姿だ。
オリエンテーリングや実技教練でも見たが、何故か彼は戦いながらブルブルと怯えており、更には戦の経験が全くない素人のような情けない悲鳴を上げているのだ。それにも関わらず、銃の腕も体捌きも普通とは一線を画す程の見事さと言わざるを得ない。
初伝とはいえ、『八葉』を修めた自身の観察眼でさえ、彼の怯えは演技ではなく本気で怖がっているように視え、失礼だがツナヨシに対してある種の得体の知れなさを感じてしまう。
だからこそ、この手合わせで全てとは言わずとも、ツナヨシに対しての理解を深めたいと思う。これから共に歩んでいくであろう、仲間として。
互いにウォーミングアップも終わり、旧校舎の中央へ移動し、得物である導力銃と太刀を互いに構え相対する。
「……まずは、突然の俺の申し出を受けていただいて、ありがとうございますリィンさん」
「いや、気にしないでくれ。俺としては一度ツナとは手合わせしなくちゃと思ってたから、むしろ有り難かったさ。でもその……意外だった」
「…? 何がです?」
「オリエンテーリングや実技教練でも見てて思ったんだが……ツナは戦うのが嫌いじゃないのかと――」
「――嫌いですよそりゃ!! 怖いし、痛いし、傷つけたくないし……本当なら手合わせも出来る限りしたくなかったですし!!」
「え、えぇぇぇ……。じゃあなんで――」
「――矛を交え戦えばこそ、分かることもある。俺の家庭きょ―――師匠の教えでもあるんです。今のリィンさんには、ただの言葉での会話は難しいと思うので……」
「会話……? どういうことだ?」
「リィンさん、どうか最初から本気で剣を振るって下さい。でなければ、俺がこの手合わせを申し込んだ意味がなくなる……さて――」
「―――
瞬間、旧校舎に漂う空気、そしてツナヨシの雰囲気が変わった。
先ほどまでの気弱さがありながらもどこか真剣味があった表情が、微塵も感じられなくなった。
いや、それ以前に何も感じないのだ。
彼が今纏っている雰囲気は勿論、まるで周りの景色に同化したかのようにツナヨシの強さが全く感じられない。
唯一理解できるのは、ツナヨシの口調と目つき、そして瞳の色が黄褐から橙色へと変化したぐらいだ。
(ツナ……なのか? いや、それよりもツナの実力が掴め……いや感じない!?)
リィン自身は謙遜しているが、彼の洞察力や感知能力は戦闘に特化した教官達を除けば、この学院の中では群を抜いている。
だからこそ、他者の実力も正確に近い程度に測ることができる。といっても、相手が遥か格上の場合は強さの上限が全く視えないのだが。
だが先ほども述べたように、今のツナヨシからは何も感じない。強いのか弱いのかを測れないのは勿論、強弱に関係なく誰であれ戦闘の際に無意識に漏れ出す『闘気』すらも全く感じないのだ。
そんな彼の姿が、どうしても不気味に見えてしまう。
「……どうしたリィン。来ないのか?」
「―――っ!?」
悪寒に襲われたかのように、リィンは一瞬体が震える。
ただツナヨシに橙色へと変化した瞳を向けられただけ。だが、彼の自分を心情を見透かすかのような透き通った瞳に、何故か畏怖を感じてしまったのだ。
故に脳で理解するよりも早く、"この少年は速攻で決着をつけねば"と、リィンの体が勝手に動いていた。
弐の型―――疾風!!
高速移動から敵を斬り伏せる、『八葉一刀流』の中で速さを重点においた剣術。
初伝を修めているだけあって速度は中々のものであり、初見であれば新入生最強の実力者であるラウラでも見切れるのは難しいだろう。
速攻で、一撃で決める……今のリィンにはただの手合わせという事柄すら頭になかった。
高速移動で瞬時にツナヨシとの間合いを詰め、ツナヨシの後ろ斜めから刀を振り抜―――
「がぁ…っ!?」
―――胸に痛みが奔ったと同時に、地面に転がっていた。
剣を振るおうとした刹那、ツナヨシが一体なにをしたのかが分からず、受け身がまともに取れなかった。一体何故こんな状況になってしまったのか、リィンは理解出来なかったのだ。
痛みに耐えながら、何とか立ち上がりながら状況を確認しようとする。
その眼の先には―――
そこでようやく、自分が斬るよりも早くツナヨシに撃たれたことを理解する。訓練用の弾であるため実弾程人体に危険はないが、それでも銃で撃たれる衝撃は劣らない。
(まさか初見で"疾風"の速さに反応されるなんて……いや、ツナは兄弟子に型を少し見せてもらったと――)
(あはは……そうか、そうだよな。兄弟子の剣に比べれば、未熟者の俺の剣なんて――)
「――考え事をしている場合か?」
「――っ!!」
思考の一瞬を突かれ、接近されたのか既にに自身の正面にツナヨシが立っており、胴体に向け容赦なく横なぎの蹴りが放たれた。
リィンは咄嗟に太刀の側面を盾にしたことで直撃を免れた……が――
「ぐっ……!(お、重い!)」
見た目が華奢な肉体とは思えない重い一撃に、威力を殺しきれずリィンは数メートルばかり後退させられる。
だがリィンとて、このまま年下相手に負けっぱなしではいられない。
今ツナヨシは大振りな蹴りによって僅かばかりの隙が生まれたはずだ。ゆえに、後退されながらもリィンは、体勢を崩さず『八葉』の遠距離型の剣技を振るう。
「陸の型、緋空ざ――が……っ!」
胸に衝撃が奔ったと同時に、またもやリィンは地面に転がされる。そして自分がまた撃たれたのかと理解させられる。
ツナヨシは自身の蹴りがリィンによって防がれるのは、とある直観や経験則によって
ツナヨシが行ったのは、そんなのリィンの剣技の隙をついて銃撃したに過ぎない。もしリィンが蹴りを防ぐのではなく躱したとしても、結果は何も変わらない。
(嘘……だろ?)
ここまで年下に圧倒される自身への情けなさ、そして胸に奔る痛みに耐えながら、剣を支えに何とか立ち上がろうとするリィンに対し、無表情のままツナヨシは告げる。
「……どうした? この程度、まだ序の序の口だぞ」
Q.今のツナヨシの状態はどういうこと?
A.一応超モードになってはいますが、超力を抑えてます。詳しい説明は次回で。
黎の軌跡発売まで後28日……本当に楽しみです!!
新たな魅力的なキャラ達が出てきてくれて嬉しい限り―――ただ自分が登場して一番嬉しいのは―――《身喰らう蛇》の《執行者》No.Ⅲ《黄金蝶》ルクレツィアがやっと登場してくたこと!! CVが植田佳奈さんであることが更に良い…できればこの小説で彼女を出したいなと思っていたり。まあ、もし出すとしたら原作以上の化け物クラスで出す可能性が大ですね……
そして黒田崇矢さんボイスの破戒、《痩せ狼》ヴァルターも登場するので、主人公のヴァンと仲間達は勿論、結社がどう動くのかとても楽しみです!!
次回は本当に、今回よりも早く投稿できるよう頑張るつもりなので、どうかお楽しみにしていただければ嬉しいです!! それでは失礼します!!
現状この小説の1話の文字数は8000~17000文字ありまして、更新速度を速めるため文字数を5000~6000に減らして話数を増やすのか、現状維持のままでいいのか――ご協力をお願いします。
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文字数5000~6000字で更新速度UP
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文字数8000~17000字で現状維持