誰か一緒に見に行く人……居ないですかそうですか。一人寂しく行ってきます
昴の日常④
今日は全バンドが練習という事で、俺は柱に縄で縛りつけられていた。
周りを見てみると誰かの携帯が落ちていた。
可愛らしくデコレーションされている。
これは確か……リサだったか。
ぐふふ、ちょっとイタズラをしてやろう
「まずはTwitterを開いて……
『もう✝︎中秋の名月✝︎も過ぎたのに!? 一緒に過ごす彼ぴっぴ♂が見つかってないよぉ
(・ω・;#)このままじゃせっかくのハロウィンもひとりぼっち。うぇ~~ん。( ; ᯅ ; `)
実はフォロワーさんのナカに好きなヒト♥いるんだけどDMでコクハクしてくれたらKOするのになぁ♥』でツイートしとこ」
「なぁに、人の携帯勝手に開いてるのかなぁ~~?」
うげぇ……
後ろを振り返ってみるとそこにはブラウン色の髪の少女今井リサがにこやかな笑顔で立っていた。
「あ、最近弟が謎の力で消されたリサさん! あと沙綾に間違われたんじゃないかって言われてるリサさんちすちす」
「敢えてアタシは無視するよ。そして突っ込みたい所が……」
「あ?」
「さっきのツイート女子高生っぽいのに✝︎中秋の名月✝︎っていうワードチョイスがオッサン過ぎない? あとパスワードよく分かったね」
「パスワードを俺の誕生日にしているのがいけない。ぶっちゃけ俺かお前、友希那の3択だったぞ。告白してくれたらKOするのになぁ♥」
「告白してきたのにKOしないでよ……」
その後はリサに解いて貰って帰ろうとしたら、ドラムのスティックが飛んできて意識を失ったのでどうなったのか分からない
* * *
今日私、山吹沙綾は自分と違う学校に通っている私の想い人である九重昴を昇降口前で満点の笑顔で待っていた。
彼は私を見つけると「うえっ……」と嫌そうな顔をして、回れ右をして違うところに行こうとしていたが、腕を掴んで「店を手伝って欲しい」と言って、無理やり家に連れていった。
引きづられている中、昴は
「千紘さんと純くんと紗南ちゃんの為……決して俺が同年代の女の子のプレッシャーに負けて引きづられている訳では……俺が女に負けるなんて有り得ないからな……
優しさって奴だぁ……」
と何か言っていたので、私の事が入ってない嫌がらせとして、縁石にわざと擦るように引きづった。
お店を手伝って欲しいというのが大義名分で、本音は彼と昴と一緒に居たいだけ。
これから1日彼と一緒と言うだけで顔がついにやけてしまう。
そして、彼と一緒にいると身体がとても幸せな気分になり、どんなに辛いことでも頑張れる。
そんな気持ちにさせてくれる。
けれど1度彼が逃げてしまった時、私は悲しみに暮れた。
彼が逃げようとしてるのはいつもの事でまぁ、良い。私と一緒ならば。私と一緒に逃げてくれるなら。貴方の隣に立てるのなら。
しかし、彼が選んだのは美咲ちゃんだった。
この悲しみをどうしてくれよう。
さあ、彼に今日はどんな事をして悲しみを発散しようか。
* * *
俺は放課後と同時に乗り込んできた氷川妹の氷川日菜と鬼ごっこを繰り広げ、何とか巻けていざ帰ろうと昇降口に向かう。
元女子高ってのもあって、ファッションだのジャ〇ーズだのタピオカだのといった囂しい話し声が聞こえる。
タピオカだの言ってるけど、買ったのなら最後まで飲めよ? 捨てるなよ?
あ~、本当に喧しいわ~マジ遠くの空回る花の円陣の喧しさにだわ~(?)
そして、靴箱から靴を取り、外に出ると奴は居た。
……何故かとっても笑顔で
え? 俺何かした?
最近した事はリサの携帯を弄っていたら、いきなり弟の写真が消えた事に驚き社会の闇を見たり、ドラムのスティック投げられて気絶したり、こころの弟になりそうだったりしか
うん、多分碌な事にならないから、回れ右!
僕つぐみに癒されてくる!
「あ! 昴!」
おい、俺に気づくな手を振りながら走ってくるなぁ! そして、カバンからスティックを取り出して振りかぶって投g……
* * *
「あ! 昴お兄ちゃんお帰り!」
「え? あ、お帰り? えっと、ただいま? いや、ただいま!」
「あ! 昴兄ちゃんだ!」
そのまま同年代の子に引きづられると言った痴態を見せてしまった俺。
しかし、そんな俺を癒してくれる天使がいた。
山吹家次女 山吹紗南。
またの名を天使、人の皮を被った天使。
可愛いは正義の権化など。
とても愛くるしい見た目で顔がしっかり整っているのは親や長女の血をしっかりと引いているのだろう。
もう1人は山吹家の長男 山吹純
またの名をショタコンにはたまらない天使。
とても活発でよく俺とサッカーや野球などをして遊んだりしている。
「……昴ってさ、ショタコンとロリコンのハイブリット変態?」
「は? 違うし! 俺はただ純くんと紗南ちゃんのとても愛くるしい姿を見たら誰でもこうなるから! 見ろよ! このぷにぷにのほっぺに愛くるしい声に姿! この世の可愛いを全て集めたみたいな顔をしているだろ!」
「……ちょっとくらい私を見てくれたっていいじゃん」
「あ?」
「なんでもない。今日は家に泊まって行ってね」
「嫌だよ。もう十分に紗南ちゃんと純くんを見れたし。本当はもうちょっと居たいけど……」
「昴お兄ちゃん……もう……行っちゃうの……?」
「昴兄ちゃん! 遊ぼうよ!」
紗南ちゃんの涙目上目遣いと純くんの遊びに誘う攻撃! 俺が、というか男が弱い所を知ってやがる。将来は小悪魔になるに違いない。
昴は999のダメージを受けた!
「あ~そこまで言われちゃしょうがないなぁ! よし! 手伝ってやろう!」
その後めちゃくちゃ働いた。
「あれでいいんでしょ? お姉ちゃん」
「うん、よく出来てたよ。紗南。純も」
「姉ちゃん撫でんなよ! うんこ!」
「ダメでしょ~そんな汚い言葉言っちゃ。昴は紗南と純にとっても弱いから昴が逃げないようにするにはこれが1番だから」
「紗南も昴お兄ちゃん大好きだから、離れて欲しくない!」
こんな話があったのは彼は知らないだろう……
これが彼女の山吹沙綾の逃がさない策なのだ。
でも本当は妹や弟のように自分を愛して欲しいと思う沙綾なのであった……
☆8 HI1342さん
☆7 いかだらさん
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あ、私馬の骨なんですよ知ってましたか!どうでもいいですね