太陽の長子
簡単に説明すると自称神の糞野郎の息子。
私はこいつと前の世界で何度も戦ったことがあるがこいつのことは嫌いではない。というか今は亡き友を見習って一応誓約を交わせているし、アノールロンドを追放され存在を忘れ去られても誓約を交えた戦士に奇跡を与えているこいつに対して尊敬の念も多少は持っている。
そしてこいつのことを倒せるか否か答えは簡単だ、倒せる。というか既に幾度となく戦っているのだ、一度も攻撃をくらわずに一方的に倒すことができる。
問題があるとすれば私は今カエルに食われていて身動きがとれないでいることだろう。
「すまないがカズマくん早く私を助けてくれないか?」
今のところカエルに食べられていないのはカズマくんだけだ。
「いや、あんた一人助けたところでどうにかなる話じゃねーだろ!」
「安心しろ、確かに生命力は無いが一対一なら負けることはない。」
「あんたのその自信はどこからくるんだよ。」
「長年の経験と実績からだよ。」
「ちょっとカズマさん、そんなクソアンデッド助けるぐらいなら女神である私を助けなさいよ!」
「「黙ってろ駄女神が」」
「あー!また私のこと駄女神っていった!もう許さないわ、トイレの水が流れない呪いをかけてやる」
「あの~私もうすぐでカエルに飲み込まれてしまいそうなんですが。」
すまないなめぐみん、ここで死んでもアクアが蘇生させてくれると思うよ。そういえばそのアクアも死にかけだったな。
「でもアッシュさんはあのデカイ人と知り合いなんでしょ?だったら助けてもらえませんか。」
確かに知り合いではあるのだが…
「無理だと思う。」
「なんでですか?」
そんなこと決まっている 。
「前の世界でこいつの父親と弟、親友とこいつ自身を殺しちゃったからな私。」
「「「へっ?」」」
まぁ父親と弟の件に関してはこいつは知るよしもないだろうが。
「父親以外は別に好き好んで殺したわけじゃあないからそこ勘違いするなよおい、カズマくんなぜ距離を取る?早く助けてくれ。」
「今あんたを助けたら俺も殺されるだろうが!」
そう言って走り出した。
「カズマ様ぁぁ!!私を助けてよぉぉお!」
「助けてください!私は爆裂魔法を極めるまで死ぬわけにはいかないんです!!」
カズマくんの進行方向に嵐の竜が降りてきた。口から煙が見える。どうやら私に対して威嚇しているようだ。やはり前の世界のことを覚えているらしい。その姿に恐れを抱いたのだろうカズマくんは動けなくなっている。
視線を目の前に向けると太陽の長子が槍を振り下ろそうとしているところだった。
「ギャァァーーーー」
「うわぁぁぁーー」
スパ
「「「あれ?」」」
振り下ろされた槍はカエルの腹を切り裂いた。
そしてそのままカエルの口から這い出た私を無視して嵐の竜に乗って飛び去っていった。
アクアとめぐみんを飲み込んでいるカエルを倒す
(何で助けたんだ?)
まぁ今はそれよりも
「おや?カズマくん何処に行こうとしているんだ?」
「おやおや?パーティーメンバーである私達を置いて何処にいくんですか?」
「おやおやおや?クソニートが美しい女神を見捨てるんですか?」
「まぁ落ち着けってな、ほらみんな助かったじゃないか。」
とりあえずカズマくんに一発ずつ喰らわせて帰路につく。
「あれっ?なんか忘れてないか?」
「確かに何か足りてない気がしますね。」
………ヤバ…
「かぼたん忘れてた。」
短くてすいません。