疾風に想いを乗せて   作:イベリ

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こちらの都合により1部設定を変更します。

霊剣メーテリア→霊雷メーテリア
以下設定です。

霊雷 メーテリア
天の精霊、アルクメネの化身であったメーテリアがベルに最後に残した精遺物。
その雷は、純白を裂くように輝き、形を変える。それは無限の形を持つ稲妻そのものであり、剣であり、槍であり、盾であり、矢である。
神の力に最も近いと言われた、最高位精霊のもたらす権能。
この雷は、幾多の白き英雄の最後を傍観して来た。どこまでも白く、想いを貫いた英雄たちを。

それは、母が故なのか。けれどもう、何も語ることの無い剣には、愛の証明すらもできやしない。


第29話:さようなら、友よ

「魔剣を作って欲しい?エルフのお前が?」

 

「はい。ベルの特殊武装として、私から彼に贈りたい。」

 

ベルが遠征に行く決意をしたその日、その訪問は突然だった。朝方、ヴェルフが槌を持ったと同時に扉が2度叩かれた。

 

開けてみれば、パントリーの1件で急造のパーティーを組んだエルフ、リューが立っていた。

 

「つっても、それは元から造るつもりではあったからな。もう原型はできちまってるし、防具とかのがいいんじゃねぇか。」

 

「いいえ、魔剣でなければ意味が無いのです。」

 

「…エルフのお前さんがねぇ…よりにもよって俺を頼りにするか。」

 

「えぇ、私はクロッゾに特に悪い印象もありませんので。」

 

そうキッパリと言い切るリューに苦笑して、ため息をひとつ。困ったように頭を搔く。しかし、リューの次の言葉でヴェルフの目付きが変わった。

 

「【赤匠】貴方は他人の魔法を複製し、魔剣として鍛えることが出来ると聞きました。」

 

「────誰に聞きやがっ……言わなくていい、ベルか……」

 

その言葉を聞いた瞬間に、敵意を向けたヴェルフだったが、直ぐにその犯人にたどり着き大きなため息を吐き出した。

 

「はい。もちろん、他言はしません。」

 

「ったりまえだ!たくっ、ベルの奴…いくらコイツだからって普通言うか!?」

 

「……恐らく、私にしか言っていないので問題ないかと。私から漏れたのなら、どうぞお好きに使っていただいて構いません。」

 

「いらねぇよ。お前自分を蔑ろにしすぎだろ。」

 

やはりこのエルフは普通のエルフではないんだなぁと考えながら、仕方ないと重い腰を上げ、倉庫の片隅からひとつの素材を取り出した。

 

重い低音を響かせて、地面に置かれた大きな黒岩のような物に、リューは目を瞬かせた。

 

「…これは?」

 

「黒龍の鱗だ。」

 

「黒竜…!?三大クエストの、あの隻眼の黒竜ですか!?」

 

「いいや、もっと昔の(・・・・・)物だ。」

 

「もっと…昔…?」

 

一瞬の驚愕を見せたが、ヴェルフの言葉に疑問符が出たリューはとりあえずの興奮をしまい込み、ヴェルフの話に耳を傾けた。

 

「隻眼の黒竜。そりゃまぁデカいやつだったそうだ。天を衝く巨体とまで言われてっからな。だが、ありゃまだ子供らしい。」

 

「最強派閥を滅ぼしたアレが…子供…?」

 

「ベルの剣、防具には黒竜の鱗が使われてるんだが、コイツだけは別物だ。」

 

黒岩のようなそれを叩きながら、ヴェルフは語った。

 

「ベルの武器、ありゃ2代目でな。1代目は隻眼の黒竜の鱗を使った。だがベルのスキルの全開に耐えきれなくて砕けた、粉々に。今は不甲斐ないことだが、セーブしながら使ってもらってるのが現状。そんなときに、ベルからこいつの存在を聞かされたのさ。」

 

素材を聞いたあとでその話を聞けば、有り得ないと斬り捨てるところだが、あのベルがやったことだと言われれば、特におかしいことではない気がしていた。

 

「同一の物では、無いと?」

 

「あぁ、同一の物であり全く別のものだ。」

 

「…どういうことですか?」

 

困り気味だったヴェルフは、ニッと笑った。

 

「こいつはな、あの隻眼の黒竜の大元…ヒュドラの鱗だ。」

 

「ヒュドラ…!?アルケイデスが精霊と協力して倒したと言うあの邪竜…実在していたのですか…!それよりも、アレが黒竜の大元…?」

 

「ヘファイストス様にも見て頂いたからな。間違いねぇ────あぁ、違う、言いたかったのはこんな事じゃねぇ。すまん、俺も少なからずコレに興奮しててな…」

 

「…いえ、構いません。押しかけたのはこちらです。」

 

話が逸れたと、先程まで目を輝かせていたヴェルフが、全然どうでも良くない事を流した事に呆れたが、リューは気にしないことにした。

 

「自分の魔法を魔剣に複製って言ったよな?まず、お前は勘違いをしてる。」

 

「勘違い?」

 

「お前が言う俺の魔法は、魔法を複製しているわけじゃない。ただ単に恩恵を剣に写すだけだ。この意味がわかるか?」

 

「……まさか…!」

 

ヴェルフの言葉から、リューはある結論に辿り着いた。

 

「その通りだ、利点は確かに大きい。魔力がある限り無詠唱で魔法を連発できるし、威力も跳ね上がる……が、だ。」

 

「……魔法が、永遠に使えなくなると…そういうのですね。」

 

「そうだ。実際、これはデメリットでもなんでもねぇ。だが、お前の場合は違う。」

 

本来、この方法で作られる魔剣は自分が携帯するものであるため、より強力な特殊武装として完成されるのだが、リューの場合は贈り物として。こうなると話は変わってくる。

 

「魔法ってのは言わばその個人の人生だったり、心象…願望そのものだったりするわけだ。お前の魔法は…そういう類のものだろ。言っとくが逆はできない。正真正銘二度と使えなくなる。」

 

リューは、Lv4の中では未だに上位の存在だ。ラウルやアキ、アリシアとは比べるまでもなく強い。Lv5の時であったなら素の状態のアイズと並ぶことすら出来るだろう。しかし、その力の中には魔法が含まれる。彼女の魔法はまさに窮地を引っくり返す程の切り札、ヴェルフはそれを手放す覚悟があるのかと、そう問い質した。

 

俯いたリューは、口を開く。

 

「…2つ、聞きたいことがある。」

 

「なんだ。」

 

「1つ、その魔剣は魔法を込めた者が死んだ場合、使えなくなりますか。」

 

「問題ない。」

 

「2つ、神が送還された場合…その魔剣は使えなくなりますか。」

 

「…問題なく使える。原理は知らんがそういう物だと思ってくれればいい。」

 

「────嗚呼、ならよかった。」

 

そう呟いたリューは、柔らかく笑っていた。その笑顔は、ヴェルフから見ても美しいと思う程に、ベルへの想いが溢れていた。

 

「もはや私には無用の長物…この魔法が私の人生であったなら、その歩みはすでに止まっている。だから、いいのです。」

 

ゆっくりと語ったリューに、ヴェルフはどこか美しいものを見た。それは、初めてベルに出会った時のようで。壊れ行く儚さと、願いが込められていた。

 

「…この魔法は、焼入れの時に刀身を恩恵に押し付けることで恩恵を引き剥がす。傷跡も酷ぇし、一生残る。女のお前が、それでいいのか。」

 

「ふふっ…こんな貧相な体など、いくら傷ついていようとも関係はないでしょう。誰に抱かれるわけでもありませんから。」

 

「……そうかよ。」

 

暫くの沈黙が支配したあと、ふぅ、と大きくため息を零したヴェルフは、棚から薬品を取り出した。

 

「いいか、もう一度聞くぞ。この魔法は言わば魂に貼り付けた物を無理やり剥がして剣に張りつけてるだけだ。エリクサーを使おうがあの聖女の魔法でも傷跡は消えない。それに、副作用で滅茶苦茶痛いらしい。」

 

ほとんどが目の前で泡吹いて倒れたぞ。

 

そうやって脅しをかけても、リューの目に宿る意思は変わることは無かった。

 

ふぅっ、と強くため息を吐いたヴェルフは、準備に取り掛かった。

 

「この魔法は、お前の体の1部が必要だ。だから、血を抜く。この瓶いっぱいまで入れろ。」

 

「分かりました。」

 

持ち込んでいたナイフを使い、リューは手首を切りつけて血を小瓶へと注ぐ。

 

小瓶がいっぱいになった時。ヴェルフが鍛冶場に火を灯した。

 

ヒュドラの鱗は未だ見ぬ特殊合金のような素材であり、ただひたすらに耐久性に優れている。熱の伝導率、ひいては魔力の伝導性にも優れた、鍛治師にとっては垂涎物の逸品。

 

何度も叩き形を変えて行かなければならない。そうして数時間が経過した時。今まで止まることのなかったヴェルフの手が止まった。

 

「……始めるぞ。」

 

「分かりました。」

 

今までの会話から、服を脱がねば出来ないことがわかっていたリューは、ヴェルフの前で背中を晒す。

自己評価は低いが、リューの肌はキメ細かく美しい。女性としての魅力が少ない訳では無い。が、ヴェルフの視線にそのような邪な感情は一切なかった。ただ仕事をこなす、職人としての誇りと、友を想う純粋な心だけが宿っていて、その瞳に、彼の2つ名が表されているように感じた。

 

既にステイタスシーフで解除されたステイタスの魔法記載部分に、視線が注がれる。

 

噛んどけと渡された布を口に咥え、その時を待った。

火口にいるような温度の工房に、槌の音が響いた。

 

「────行くぞ。」

 

その言葉のすぐ後、ヴェルフは炉のそばに置いていたリューの血液を金床に置き、そのまま小瓶ごと槌で叩き割る。金床に広がり、中を飛び散ったはずの血液が時を戻したように逆流、槌に一滴残らず纏わりつき、炉から漏れ出た火の粉がヴェルフに群がるように収束した。

 

その槌でヒュドラの鱗を叩けば、背中の恩恵が燃えるように熱を帯びた。

 

甘く見ていたリューだったが、背中の熱は勢いを増していく。その熱はやがて痛みになり、皮膚を引き剥がされている様な痛みが流れ続ける。

 

「────っ、ぐぅ…!?は、ぐっ…ぁ…っ!?」

 

痛みに蹲り、タオルを力の限り噛み締める。それでも紛れることはなく、握り締める二の腕が裂け、血が滴った。

 

しかし、これ程に苦痛を伴っているのに、まだ本番ではない。準備段階ですでに常人ならば気絶している。

 

けれど、リューは体を裂きながら気絶だけはしまいと耐えていた。

 

ジュウ、という燃える音に、背中が激しく燃え上がったのがわかった。その炎はリューの背に刻まれた罪の烙印は、深く、深くリューに刻まれた。

 

叫びすらなく、涙もなく。リューはただその人生の軌跡とも言える魔法を捧げた。

 

そして、皮膚から剥がしたその刀身には、聖なる風が、既に宿っていた。

 

そうして、その完成を見届けることなく、リューは激痛に意識を明滅させるリューの体を支えた。しかし、彼女は最後まで痛みに喘ぐことこそすれど、意識を飛ばすことはしなかった。

 

そんなことを思い出したヴェルフは、正に彼女の半身とも言える剣を握るベルを眺め、感慨深いものを思い出し天を仰いだ。

 

「────あの作業で、最後まで意識を飛ばさなかったのはお前が初めてだ。誇っていいぜ、リュー・リオン。」

 

ここにはいない、けれど確かに彼を思う女に最大の敬意を。そうして、この戦いは終局に差し掛かる。

 

「…銘は風剣【リオン】。正真正銘、やつの半身だ。」

 

その半身の名を口にしたヴェルフは柔く笑った。

 

「嗚呼…俺は、この景色を見たかったのかもしれねぇ…」

 

リオンを握り締め、揺るぎない意志を瞳に宿し、ベルはネメアに切先を向けた。

 

「……もう、終わりにしよう。君の苦しみも、因縁も、憎しみも…僕が、この手で断ち切らなければならない。」

 

アルケイデスの名を叫ぶネメアは、苦しげに呻き既に感覚もないであろう半身を抑え片膝を着いた。

 

既に勝敗は見えている。今のベルが負けることは無いし、ネメアには万に1つも勝機はない。

 

先の攻撃が最後の足掻きだった。

 

だが、ネメアはここで止まる訳には行かないと言わんばかりに、全身の毛を逆立たせ魔力を膨れ上がらせた。

 

それでも、今のベルには遠く及ばない。

 

グッと屈んだベルは、一気に接近。ネメアも反応できない速度で掻き消える。ネメアの背後に現れたベルが現れたと同時に、無数の斬撃がネメアの体を斬り裂いた。

 

「重さも、硬さも前の奴とは比べ物にならない…それに、なんだろう…体の一部みたいな感覚…」

 

不思議な感覚に首を傾げながら、ベルは尚立ち上がるネメアに視線を移した。

 

「アル、ケイ…デ、ス……」

 

「僕は、彼じゃない。全てを知っても、僕達は君の事を恨んじゃいない。アルケイデスも、君を恨んだことなんてないんだ…だから、もう…!」

 

苦しまなくていい。その言葉は、ネメアの咆哮に掻き消され、迫る獅子の爪をリオンが食い止めた。

 

「…最後まで、気高く散るのか……」

 

「アルケイ、デス…!」

 

血が、騒ぐ。

 

「…2度も、私の為に戦い散るのか!我が友(・・・)よッ!!」

 

「────────ッ!!!」

 

血が、叫んだ。

 

「お前が、気高き幽谷の孤王だと言うのなら!証明してみせろッ!」

 

ネメアを弾き飛ばし、メーテリアを召喚。

 

聖なる風を宿すその剣を、メーテリアに重ねれば、溶け合うようにメーテリアは稲妻に変わり、精霊の力全てがリオンに収束する。

 

メーテリアに回されていた魔力全てをこの直剣に注ぎ込む。

 

大剣に変えて、この直剣と併用するよりもベルのスピードを押し付けるスタイルに変える為に、白雷を纏わせる。

 

「…この一撃で、全てを終わらせる!」

 

それは、ベルが1度封じた物。1度目は剣と共に左腕が弾けた。故にヴェルフに止められ、知ることができた体とスキルの限界。

 

ベルのスキル【無慈悲な復讐】に存在するダメージ、マジックチャージには、そもそも時間による制限というものが存在しない。つまりは、瞬間的にフルチャージにする事が本来ならばできるのだ。

 

しかし、その時にかかる負荷は尋常ではないものであり、Lv2であった当時のベルの全力でさえ、黒竜の鱗で作られた剣が粉々になったほど。

 

今、精霊の力をほぼ自身のものとしたベルのその力は今までとは比べるべくもない。

 

「【英雄よ(テンペスト)】」

 

しかし、あの時のような魔力の暴発は起きなかった。それは、この天の雷を完全に掌握した事による魔力制御の上達。そして、アルケイデスの血に完全に順応したことで、人としての器が昇華したことにも起因している。

 

そして、ここからがベルの本領。

 

 

 

「────【天霆(アルクメネ)】」

 

 

 

その文言は、新たな力を引き出すトリガー。白い稲妻は黄昏に染まり、母の雷を顕現させる。

 

ベルの性質が一気に精霊に傾き、体に変化が訪れる。

 

白い前髪から覗くベルベットの右眼が、鮮やかなエメラルドに変化し、母の面影を見せた。

 

「────勝負だ、ネメア。」

 

その言葉に、ネメアは沈黙をもって応えた。

 

左手に握った直剣が、一瞬の内に純白の輝きを宿し、大鐘の音が響き渡ると同時に、刀身に宿されたヒエログリフが共鳴するように輝いた。

 

解放された風弾は膨大な魔力により形を変え、稲妻を纏った風の刃となる。

 

「……」

 

深く息を吐いたベルは、いつかリューが見せた剣技を思い出す。

 

『直接見ていた私ですら、習得率は五分と言ったところですが…或いはベル、貴方ならば自身の物にするかもしれない。』

 

ベルの戦技はリューの戦い方に偏っている。そしてその技術の中の一部は、元を辿ればある極東の剣客に行き着く。

 

「ふぅぅぅ……───」

 

黄昏に輝く剣を鞘に納め、重心を真下に落とし、ドシリと構えた。背筋を伸ばし脱力。

 

「オオォォォォォォォ────ッ!!!」

 

最後の力を絞り、一気にこちらに駆け出すネメアを前にして、ベルは平時よりも落ち着いていた。木の下で陽の光を浴びて昼寝をする時のような、そんな緩やかで優しい魔力だけが、ベルを包んでいた。

 

 

 

 

「……もし、次が…次があるのなら…また、君と────」

 

 

 

 

 

 

そして、ネメアの爪がベルに触れる瞬間、鞘から垣間見た刃が閃光を放ち、鍔鳴りだけが響いた。ベルの目前で止められたネメアの爪は、終ぞ動くことは無かった。

 

放たれた聖なる風雷は、権能すら捩じ伏せ、鋭い斬撃と共にネメアの霊核を両断。

 

振り上げられた軌跡には、風雷の轍が階層を貫通し、天井にまで刻まれていた。

 

鞘に剣が収められた時、ネメアの体が足先から灰になって崩壊していく。

 

 

すぅっと伸ばされた手は、ベルの頬に優しく触れ、その獅子の哀しみに暮れていた表情は、慈愛の篭った頬笑みに変わった。

 

 

 

「────友よ。」

 

 

 

その言葉を残し、ネメアは灰に還った。

 

因縁は断ち切られた、友の手によって。

 

そこに罪はなかった、そこに後悔はなかった。

 

ただ愛があり、想いだけが受け継がれていた。

 

 

 

「君は、最後の最後まで気高き獅子だった────さようなら、友よ。」

 

これにて、神話の時代から続く因縁は終わりを迎える。

 

ただ、一言の別れの言葉を手向けとして。

 

崩れ去った灰を掬いあげて、そのひと握りを麻袋にしまい込んだ。

 

死後、せめて彼が優しい月の光に照らされるように。

 

そうして、背後に降り立った仲間に振り返った。

 

 

 

「帰ろう、みんなの所に。」

 

「────うん、帰ろう。みんなで。」

 

 

ティオナに、レフィーヤに、ヴェルフに抱えられたベルは、年相応の笑顔を見せていた。

 

ただ1人、フィンは英雄の顔を眺めながら、過去を思い出していた。




遠征編、これにて終了。

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以下、新武器リオンの設定です。


【風剣リオン】
リューの魔法、ルミノス・ウィンドが込められたヴェルフ謹製の魔剣。しかし、通常の魔剣とは大きく違い、ヴェルフの魔法により、リューの恩恵を引き剥がし、剣に埋め込んだ特別製。
片刃の刀に近い形をしているが、厚く重く、兎に角頑丈。ベルの全力を耐える程には丈夫でありリューがベルに贈る最後の想い。その結晶。

一際強い想いがこの剣に宿る時、この剣は星となる。


最後の時は、近い。
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