アストレア・ファミリアが施設を脱出する数分前。
ロキ・ファミリア幹部、リヴェリアとガレスは、導かれるようにその場所に足を運んでいた。
「これは…」
「…酷い有様じゃな。」
死屍累々
その言葉しか浮かばない現場には、鏖殺の痕跡だけが残っていて、まったく荒れていないその場の状況から、戦闘が極わずかの時間で行われたことがわかった。
(辛うじて、生きている…のか…なぜ、闇派閥の者まで…?)
地面に倒れる冒険者達をよくみれば、手足があらぬ方向に曲がっている者もいるが、倒れている者全て、息はあった。そして、無差別に攻撃されたのか、倒れているものの中には、闇派閥の信者と思われるものまで倒れていた。
「リヴェリア…」
「あぁ……いるな。」
揺らめく焔の先、屍と化す冒険者達を見下ろし、悠然と立っている影。
ローブを纏う影、身長と体格からして恐らく青年。いや、ギリギリ少年と言ったところだろう人物は、ただその場に立っていた。
その人物に、リヴェリアは声をかけた。
「……何を、している。」
「強き者を待っている。私は、この都市が約定を果たせるのか…それを見極めねばならない。
地面に転がる人々を見ながら、青年は淡々と語った。
「わからんな…お前はこちら側の人間だ、行いが物語っている。」
「ただ、君たちと方針が合わなかったに過ぎない。」
「…冒険者を生かしている理由は、それか?」
「勇敢か、蛮勇か…はたまた実力差すらも分からないほどの愚図かは分からないが、私に剣を向けたことへの賞賛。その報酬故の生だ。」
ビリッと肌を焼くような威圧。何もしていないはずの少年から感じるソレは、階層主に匹敵するだろう。
自然と握りしめる杖が軋み、緊張の汗が吹き出す。
「ふーむ…闇派閥の信者達を生かす道理は無いはずじゃが?」
「気分。餌に群がる蟻を眺めているだけだ…いうなら、酔狂だ。」
その言葉は、いつでも殺せる物に対する興味を失ったそれ。あまりにも機械的で、人から逸脱した言葉に、ガレスは拳に力を込めた。
「なるほど…理解したわい。お前は、敵じゃ。」
1歩前に出たガレスは、拳を鳴らし斧を豪快に担いだ。
「そうだ戦士よ、来るんだ。その剛力をもってして私を打ち砕いて見せろ。」
武器すら持たない少年は、いっそ慈愛の篭もる声音で、ゆったりと受け入れるように、ガレスをフード越しに射抜いた。
「指名とあらば受けん訳には行かんなぁッ!」
「おいガレス!相手は得体の知れない者だぞ!?無策で相対するのは…!」
「止めてくれるなリヴェリア……儂がこのオラリオに来た理由を忘れたか?それに、この道から逃げて来た住民を先導したのも、恐らくこやつじゃ。紛れもなく高潔な戦士…それだけで十分じゃ。」
「…それは…!」
そう、リヴェリアとガレスは指示があってこの場に来たのではない。
市民の避難誘導の際、市民が口々に「少年が戦っているから援護に行ってあげてくれ。」「彼が拳を振るっただけで瓦礫と炎を吹き飛ばしてくれた。」「赤髪の少年がここまで逃がしてくれた。」と証言した。
覚えのなかった2人は独断でここまで様子を見に来たのだ。
「もう御託はいいじゃろう!さぁ、やろうか坊主…儂はガレス。ガレス・ランドロック!誇り高きドワーフの戦士!!」
名乗りをあげるガレスを前に、少年がローブに手をかけた。
「ふむ名乗られたのならば…偽りと言えど、名乗ろう。それこそ無作法という物だ。」
ローブを脱ぎ捨てれば、少年の姿が顕になった。
燃えるような赤髪、美しいほどに無駄のない上体を晒し、獅子革のコートを羽織っていた。
何よりも特徴的なのは、その瞳。
赤い瞳に包まれた黄金の瞳孔は縦に伸び、竜を思わせる鋭さを持っていた。
「アルクメネ。今は、そう名乗っている。」
「アルクメネ…まさか、アストレア派閥にいた少年か…っ!」
「ほぅ…活きのいい小童か…この一週間で、オラリオ最速を欲しいままにした、都市外の
「さぁ、来い。」
その言葉を言い切る寸前、ガレスが突貫。斧を振り下ろす。その剛力は、現オラリオでも随一の力。
「ふむ、良い。英傑に至らんとする武人…しかし、いささか弱い。」
「────」
生まれる沈黙、そして驚愕。
オラリオ最高峰の力が、オラリオきっての武人の一撃が、ピンっと立てられた少年の指先に、受け止められていた。
(なんという力ッ!?これ以上、斧がミリも進まん!?)
「ガレスッ!?何をしている!本気を出せ!!」
「生意気なエルフめ…好き勝手言ってくれるわい…!」
「そら、お返しだ。」
トンッ、と軽く押しのけるように斧を押し、刃を握り直すと、そのまま斧を握りつぶした。
「なッ…!?」
「さぁ、男同士だ。拳でやろう。」
拳を構えたアルクメネに、ガレスはニィッと、無理やりに笑った。
「オォォォォォォォォッッ!!!」
「さぁ、どうした。本気で来るんだ。」
組み合ったガレスとアルクメネはそのまま力比べに入る。
「ぬ、オォッ…!!?ふんッ、ガアァァァ!!!!」
「そらどうした。私はまだまだ力をだしきっていないぞ────…そうか、これが今の限界か。」
(動かん…!!ステータスをフルに使ってこれか!?)
組み合ったまま、青筋を浮かべ力むガレスに比べ、アルクメネは涼しい顔のまま。
ただ淡々と力の差を見せつけられた。当たり前のように、それが当然であるかのように、少年は勝ち誇る事もなく、ガレスの積み上げてきた自信を砕いた。
「そろそろ、次に行こう。」
均衡を保っていた状況が、紙を握り潰すように、いとも容易く崩れた。
「よっと。」
「────っ!?」
軽く零された言葉の後、ガレスの視界は一瞬で切り替わり、瓦礫に埋もれた。
殴られたと認識することも無く、ガレスは沈んだのだ。
「………ガレス?」
「さぁ、リヴェ………魔道士、魔法を撃ってこい。」
チョイチョイっと、指先で煽るように魔法を催促する。
吹き飛ばされたガレスの安否を確認する間もなく、リヴェリアは戦闘に入らざるを得なかった。
「────っ貴様…後悔するなよ…!」
余裕か、はたまた侮っているのか。しかし、その言葉は確かにリヴェリアの琴線に触れた。
「【終末の前触れよ────】」
「……」
(…本当に、魔法を撃たせるつもりか…!?)
ただリヴェリアの詠唱を待つ少年は腕を組み、目を瞑りながら詠唱に耳を傾けていた。
「【吹雪け、三度の厳冬――我が名はアールヴ】!!」
遂に完結した詠唱。しかし、少年の様子は変わらず腕を組み、目を瞑るだけだった。
「【ウィン・フィンブルヴェトル】!!」
魔法陣から襲いかかる氷の濁流を眺め、少年はただ拳を構えた。
リヴェリアには、その動きがスローモーションの様に見えていた。
ゆったりとした姿勢から構え、拳を溜めてただ正面に突き出す。
それだけで、リヴェリアまでも吹き飛ばす程の衝撃が氷を砕いた。
「───────」
「…底は、見えたな。」
驚愕のまま少年を見ていたリヴェリアだった。過去、リヴェリアの魔法を耐える者はいた。魔法によって掻き消す者もいた。
しかし、単純な力のみで自身の魔法を吹き飛ばした者など、いた事がない。
アストレア・ファミリア団員曰く、Lv4にして滅茶苦茶なスピードとパワー。極秘情報だったが、重い病を抱えていてこれだ。
その片鱗を垣間見た。
そう呆然としていると、遠くの方角から、爆発の比にならぬ轟音が響いた。
「なんだ…?」
「…向こうはもう終わったのか。こちらも時間はかけていられないか。」
「なにを…」
「…時間もそうない…僕は、フィンのところに行かなきゃだから。」
彼の言葉を聞いたリヴェリアの全身に、脂汗が浮き出た。嫌な予感、いや、既にそれは確定事項となる。
ぶれたアルクメネの姿にピクリと体が反応した瞬間に、リヴェリアは意識を飛ばしていた。
「───リヴェリア達がやられた…?」
「赤髪の青年にやられたと報告が…!!」
その報告を受けたフィンは、広場で逃げてきた市民を受け入れながら、思考する。
(赤髪の青年…まさか、件のアルクメネか…?)
聞いていた情報と特徴は一致しないが、最近突如として現れた正体不明の少年、アルクメネ。彼で間違いないだろうと推測する中で、二人の安否を確保することと、混沌としたこの戦況をひっくり返す策を考えなければならない。勇者の腕の見せ所なのだが、骨が折れることに変わりはない。
苦笑したフィンはそれでも、これこそが勇者たろうとする自分の試練だと、気を引き締めた。
「二人を直ちに回収────」
「その必要は無い。」
そんなおり、突如真上から響く声に、誰もが上を見上げた。
そこには、絶望が
悠然と、立つように浮遊する少年は不遜なまでにすべてを見下ろし、深紅の髪を風に揺らしていた。両脇に抱える影が、リヴェリアとガレスと気が付いたのは、フィンだけだろう。
「土産だ。」
「リヴェリア…ガレス!?」
二人を上空から投げ、必死に救うさまを眺めている。その眼には興味も何も無く、ただ目の前の風景を眺めているだけで、自分たちとは次元の違う生物の視点を感じた。
それこそ、神の視点に近い。
「…なるほど、二人がやられたと聞いていたが…君がそうか、アルクメネ。」
「流石…わかってしまうか。一度も会っていないのに。」
そんな会話がされる中でも、フィンはわからなかった。彼の真意が。
彼に殺気はなく、殺すつもりがないこともわかる。チラホラと聞こえる民衆の声から、逃げてきた民主を助けたのがこの少年だということも理解できた。
故に、理解できなかった。彼に、
「さて…目的を果たすとしよう。」
地上に降り立った瞬間、アルクメネから放たれた威圧は広場を容易に飲み込み、未熟な冒険者はその恐怖にあてられ、意識を飛ばした。
(なんて威圧…!本能が理解してしまった────勝てない…!)
ビリビリと肌を焼く様な、けれど殺意など暗い感情を見せない、純粋な闘争意欲は、本来人が感じることの無い威圧を感じさせ、敗北を確信させた。
存在の格が違う。
虫と恐竜。アリと人間。
それほどの力の差を、フィンは聡いが故に見破ってしまった。撤退の二文字が過ったフィンを知ってか、アルクメネはフィンの逃げ道を吹き飛ばした。
「【
「……っ…!」
「フィン・ディムナ。君に決闘を申し込む。」
絶望が問うは、絶望に立ち向かう『勇気』。
「この場で、もし私にかすり傷1つでもつけられたのなら…君の偉業を認め、直ちに闇派閥の半分を壊滅させよう。」
「……聞いていた性格と随分違う。舐めた条件…侮り、傲慢とも取れる。」
「当然のこと。君と、私の間にはそれだけの差がある。この2人では私にかすり傷ひとつつけることは叶わなかった…だから君には、期待してるんだ。」
このアルクメネには傲慢など無い。侮りなどない。
事実として、それだけの自力の差が存在する。戦う前であり、しっかりとアルクメネの実力を確かめたわけでもないが、歴戦のフィンの経験が、そしてフィンを今まで助けていた、
しかし、この場で逃げればファミリアも救えず、今までの名声すらも捨ててしまう。
故に
「────受けよう。」
フィンは、利を取る。
ニィッ、と笑った少年の顔は分かりきっていたような、何度も見た事があるような感情が宿っていた。
まるで、フィンならば必ず応じる。という自信があるようだった。
「嬉しいよ…さぁ、始めようか。」
「……総員衝撃に備え、市民を守れ。」
「団長!?何言ってるんすか!?」
背後で自分を止めるラウルに視線を送り、またアルクメネに集中させる。
「本気で来るんだ。魔法、騙し討ち、魔剣…なんだろうが、全てを使って僕に傷をつけてみろ、勇者。」
「言われずとも……【魔槍よ、血を捧げし我が額を穿て】
【ヘル・フィネガス】!!」
フィンの扱う最強の魔法。フィンの最強の武器である理性、知性を代償に、ステータスの高補正。狂気と本能のみが同居するフィンの頭は一気に沸騰。
「────ッッ!!!!」
激上した感情とステータスを振り回し、フィンはアルクメネへと突貫。二槍を本能の赴くままに振りかざし、ステータスの暴力で責め立てる。並の冒険者、これがヴァレッタであったのなら、勝負は数分後にフィンの勝利で終わっていた。
しかし、僅かに残った理性がこの戦いの結末を予知していた。
「その程度か、君の最大の武器を代償にして、私に勝てるとでも思っているのか。」
攻撃のさなか、かする事すら叶わぬ事が本能でわかった。
呼吸をする余裕もないほどに降り注ぐ槍の雨を悠々と躱し、尚も失望を口にした。
「……あの二人も弱かった。君も、その程度か。
「───────」
今までの期待を含むようなその声音は、失望に変わった。彼の真意を理解することはできないが、今までの言葉に、期待があったのは間違いなかった。
彼は、
野性的な勘でアルクメネの攻撃を避けていたフィンも、次の瞬間には敗北を悟った。
なんの詠唱もなく吹き上がる、リヴェリアを優に超える圧倒的な魔力。フィンは、
「────ならば、夢を抱いたまま寝ていろ。その程度の君が、誰かの希望になどなれるものか。」
耳元でアルクメネの言葉が聞こえた次の瞬間には、フィンは数百メートル離れた場所の家屋に叩きつけられていた。
「弱者に、理想を語る権利などありはしない。」
叩きつけられてから遅れてくる痛みは、容易にフィンの意識を刈り取った。
そのさまを見届けて、アルクメネはフィンを担ぎ、ロキ・ファミリアの元に下ろした。
自身達の絶対。負けることがないと、そう思っていた、フィンが敗北した。それも、あんなにも容易に。
その衝撃と絶望が、団員の戦意を根こそぎ削り、そして更なる絶望に叩き落とす。
「聞け、冒険者共。その弱さは罪だ、その脆弱さは悪だ。私は、期待し過ぎた。人に期待し、時を経た。だが、変わらず人は弱いまま……もはや、我慢の限界だ。」
人類に対する宣戦布告。しかしその宣戦布告が、絶望を加速させる。
「もしこの言葉に、腹を立て…或いは奮起する者がいるのなら…立ち上がり、我が前に立つといい。」
どうか、彼らがこの言葉を聞いて、立ち上がる事を願う。
「────我が名は、アルケイデス。抗え、人よ。」
ザワつく広場には、疑念や驚愕が浮かび上がるが、誰もがこの言葉を疑う事をやめた。
目の前で見せつけられた強さ、伝承通りの容姿。
誰もが、本物であることを疑わなかった。
それだけ言ったアルケイデスは、冒険者を一瞥して、背を向けた。
その中に、見知った顔を見た気がしたが、『ベル』は見ない振りをして、その場から離れた。
「派手にやったな、アルクメネ────いや…アルケイデス。」
「………」
「おや、ククっ…
町中を散歩するように歩いていたエレボスと合流したベルは、視線の先にいたアストレア達を何となく眺めた。
そこには、リュー、アリーゼ、アストレアが居た。
自然と彼女に視線を寄越す。
すると、彼女からは見えていないはずなのに、目が合った。
「クラネル…さん…?」
「──────」
リューがつぶやいた。
姿も変えた、髪色も正反対の真っ赤。目の色も変わっている。
雰囲気だって数週間一緒にいたくらいではわかるはずがない。
それなのに、彼女ははっきりと、その名前を口にした。
縋るような眼をしていた彼女は、思っていたほどに絶望していない。きっと、何かを防げたのだろう。
それだけで今は十分だ。
何も言わず、ベルはエレボスの後を追った。
「さぁ…始まるぞ…覚悟はいいな、ベル。」
「愚問。」
「それでこそ。」
背後から追ってくるアストレアたちの足音をかき消すように、光の柱が打ちあがった。
一つ、二つ、三つ。徐々に増える光の柱。絶望に染まる声が、都市から徐々に溢れ出した。
スキルを常に発動しているベルの良すぎる耳は、都市中の断末魔を、醜い嗤い声を拾う。発狂しそうな感情を殺すつもりだったが、ベルはやめた。
己の感情に蓋をして、この罪から逃れるのは、卑怯だと思った。自分から手を掛けたわけではないが、間接的に罪のない人を殺している。
故に、彼は冷酷に、冷淡に、その事実を受け入れることにした。
彼女たちが、人々を救うことが正義だというのなら、血と罪をもって、英雄を証明しなければならない。
悪に徹する事こそが、このオラリオを引き上げるキッカケになると信じて。
「……壮観だな。」
「景色だけは、な。」
失望と諦観を孕んだ二人の言葉を聞きながら、アルケイデスはただその景色を眺めていた。
再起する、冒険者達への期待をひた隠しながら、
「────聞け、オラリオ。」
そして、悪が執行される。
「聞け、
誰もが聞いた、誰もが見上げた。天上にいる神を見上げるが如く、誰もが悪を見上げた。
「『約定』は待たず、『誓い』は果たされず。この大地が結びし契約は、我が一存で握りつぶす。」
もう、十分に待っただろう。
「すべては神さえ見通せぬ最高の『未知』…純然たる混沌へ導くため。」
不遜、傲慢、身勝手。期待と失望の同居の末に出した結論。
「諸君らの憎悪と怨嗟、大いに結構。それこそ邪悪にとっての至福。多いに怒り、大いに泣き、大いに我が惨禍を受け入れろ。」
その、悪の根源は語る。
「我が名はエレボス。原初の幽冥にして、地下世界の神なり。」
誰もが、その名を聞いた。誰もがその名を覚えた。名も知らぬ神から、最も邪悪な神に名乗りを上げたエレボスは、すべてを見下した。
「冒険者は蹂躙された、より強大な
冒険者が、市民が、神が。膝をつく。
「貴様らが巨正をもって混沌を退けるのなら……我らもまた、血と殺戮をもって巨悪を証明しよう!」
誰か、誰かこの絶望を覆す英雄はいないのか。
もし、白き英雄がすべてを救うと決めていたなら。
「英雄は堕ちた!!貴様らに希望はない。原初の英雄は、
もし、あの時に彼が未来を顧みず、混沌を退ける決断をしたのなら。
もし、そこに
「英雄は!もう、いない。」
きっと、そんな希望は食い尽くされた。
「告げてやろう、今の貴様らに相応しき言葉を。」
だって彼は、救うのではなく、「押し上げる」ことを決めてしまったのだ。
「───脆き者よ…汝の名は、『正義』なり。」
絶望に屈した者たちに願う。
「我らこそが、『絶対悪』!!」
どうか、再起を。
どうか、奮闘を。
どうか、私を殺して見せてくれ。
英雄は、ただそれだけを願っている。
フィン、リヴェリア、ガレス…どうか、僕を超えてくれ。
正義の使徒よ、折れてくれるな。
地獄はまだ、始まったばかりなのだから。
10月から12月までの三か月間。アストレアレコードが3巻連続で書籍化されて発売します。
冬には本編も発売。直近ではアニメも始まります。みんなで見ましょう。
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