「さてと、今日お前らの担当となったノア・アリアハートだ」
「同じく貴方達の担当のイリス・ツヴァイスクローバーです!よろしくね」
今年は6人か…少ないな。去年は10人は居たときいたんだが……。
「それで、今日お前らに狩って貰うのはフルフルだ。本当はイャンクックでも良いかと思ったんだがな、簡単すぎても面白くないという事でフルフルになった」
「それじゃ、早速三人パーティ組んで貰おうかな。自由に組んでいいからねー」
生徒達がパーティを組む中イリスが俺の耳元で囁く。
「ねぇ、フルフルは厳しくない?」
「お前俺達の時のモンスター忘れたのか?」
「……ナルガクルガ」
「あれに比べたらフルフルなんて楽勝だろ」
毎年、試験で狩るモンスターは担当のハンターが気まぐれで決める為難易度は運任せという事になる。
これは、いかなる不足の事態にも対処出来る様にという理由からで賛否両論あるが基本的には賛成派が多いようだ。
「先生、組み終わりました」
「了解。じゃあ、そっちの3人は俺が見る。残りの奴らはイリスの前に行ってくれ」
さてさて、こっちは大剣が一人に双剣が一人、それと弓が一人か。
回復系の技を使える奴が居ないのは少し痛いがまあ、大丈夫だろう。
イリスの方は、太刀が一人にライトボウガンが一人、後はランスが一人か。
遠中近と揃ってなかなかいい感じじゃないか。
「まず支給品と地図を配る。3人で協力してフルフルを探し出し討伐しろ。勿論、死にそうになったら助けるが全員を助けれるとは思わないでくれ。
お互いに協力してこそ一人前のハンターって事だ」
「まあ、パーティが苦手でソロでやってる人もいるけどねー」
「そう言う奴は色々な修羅場をくぐってきた奴だから真似しないように。
制限時間は30分。それ以上は命の危険が跳ね上がると見て強制的に村へと帰って貰う。以上それじゃ、早速開始だ」
俺は、時計のタイマーをセットしイリスに「またここで落ち合おう」とだけ言い3人へと向き直る。
「まず、いそうな場所に印をつけようぜ」
「その前に自己紹介がいいと思いますが」
「……」
男二人がいろいろ話し合っているが弓の女の子はうなづくだけで意見を言おうという感じでは無かったのに若干の違和感を覚える。
「俺様はベンだ!見ての通り大剣使いだ」
「僕はイト。察しのとおり双剣使いです」
「私はレイナ。弓を使う」
なんだ?なぜ俺を見る?
「俺もか?」
3人がうなづいたのでため息をつきながら自己紹介をすることにした。
「ノア。武器は牙竜翼。詳しい事は教えない」
説明がめんどくさいからな。
こっちは、地道にマップを回る作戦のようで居そうな場所に印を付けていく感じらしい。
イリスの方は……なるほどライトボウガンの奴が木の上から索敵する感じね。
両方いい手だとは思うが、そもそも木々が生い茂ってるからあまり見えないとは思う。
おっと、俺の方が動き出したようなので見失わない様について行こう。
探し始めて5分後
「居たぞ!」
「ペイント付けます」
「私、離れて弓構えるね」
それぞれが持ち場に着く中俺は近くの木に登りどう動くかを双眼鏡で覗く。
「イト!横から頼む!レイナは何もしなくていい足手まといだ」
「それには僕も同感ですね」
「……わかった」
ふむ、どうやらレイナはあまり自分の意見を言わないみたいだ。いや、言わせてもらえないって言うのが正しいか。
このままじゃ、遅かれ早かれ死ぬな。少し助言してやるか。
俺は弓をしまって俯いているレイナの横に降り立ち頭をポンっと叩く。
「なーにを俯いているのかね?」
「私、落ちこぼれだからいつも足手纏いになるからみんなから嫌われてるんです」
「いいか?ガンナーは勇逸戦況を見渡せる職種だ。
そんなガンナーが戦況も見ず俯いていたら成功する狩りも成功しないぞ?
言ってみればガンナーは司令官だ。仲間を導き、仲間が動きやすい様に援護する。それが、ガンナーの役割だ。お前が何にそんなに怯えてるか知らないが勇気を持ち声を出せ」
「司令官……わかりました!やってみます」
レイナは弓に瓶をセットし弦を引き絞る。
「うぐっ、かてぇ」
「ベン!危ない!」
フルフルは弾かれ怯んでいるベンに狙いを済まし雷を纏って飛びかかる。
ベンにあたる直前にレイナの放った矢が頭に当たりフルフルが吹き飛ぶ。
「みんな!一度集まって!」
「くそ!余計な事するな!俺様ならあれくらいやれた!」
「いいから、集まって!!死にたいの!?」
レイナの突然の大声にベンとイトは驚いた顔をし舌打ちをしながらも武器をしまい集まる。
「さて、イリスこっちはどうにかなりそうだ。お前の方は大丈夫だよな?」