僕のヒーローアカデミア:BEAST ON! 作:u160.k@カプ厨
大勢のマスコミが群れをなし、登校する雄英生に片っ端からマイクやカメラを向け、少しでも情報を得ようと躍起になっていた。
そして、そんな彼らを眺めて笑みを浮かべる悪意。僕たちはその存在に全く気付いていなかった……。
「昨日の戦闘訓練をVで見させてもらった」
朝のホームルームは相澤先生のその一言から始まった。
やはりというか、かっちゃんの行動について注意であり、当のかっちゃんは素直に相澤先生の言葉を受け入れていた。
「さて、早速だが……」
相澤先生の言葉に緊張が走る。先日のように除籍などの罰則が課せられた難題を出されるのか、と身構える。
「君たちには学級委員長を決めてもらう」
「「「「「学校っぽいのキターーーーーッ!!!!!!!!」」」」」
思ったよりも普通の議題だった。しかし更に高みを目指すには、個性的な面々が集まるこのクラスを纏められるだけの求心力を持ったキャプテン……もとい、
「はい!それ!俺やりたいです!」
「ウチもやりたいっす」
「リーダー、やるやる~!」
「僕のためにあるヤツ☆」
「オイラのマニフェストはスカート丈膝上30㎝!」
切島君の挙手を皮切りに、僕も含めたクラスの全員が
「静粛にしたまえ!
飯田君の一喝で、気分が高揚していた僕たちは冷静になれた。
「周囲の信頼あってこそ勤まる責務!民主主義に則り、真のリーダーを決めるのであれば投票による多数決で決めるべきだ!」
周囲が暴走しそうな中で冷静な判断を持って、全員が納得する提案を出せる飯田君は
「オマエの腕が一番ビシッと聳え立ってんじゃねーか!」
「それに一週間も経ってないのに信頼も何もないと思うわよ、飯田ちゃん」
触れないでおこうと思った部分への切島君と蛙吹さんの鋭いツッコミに飯田君は凹んでしまった。
投票の結果、僕がなぜか3票、八百万さんが2票を獲得し、委員長と副委員長にそれぞれ就任した。ちなみに飯田君の得票数は僕が入れた1票だけ、という結果でさらに凹んでしまうのだった。
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昼休み、僕たちはクックヒーロー・ランチラッシュの絶品メニューで午後の授業への活力を補給していた。
そんな中、ふとしたキッカケで飯田君がプロヒーロー・インゲニウムの弟であることを知った僕は感動に震えていた。
「こんな身近にヒーローの親族がいるなんて……さすが雄英!」
「良かったら今度遊びに来るかい? スーツの試着も頼んでみようか!」
「えぇ!? そんな恐れ多い……いや、でも、生きてて良かったーっ! ……?」
飯田君の提案に心が躍っていた僕は不意に妙な気配を感じるも、その気配はすぐに消えてしまった。気のせいだったのだろうか?
「? デク君どうかしたの?」
「あ、いや!」
「なんでもないよ」と麗日さんに答えようとしたのと、賑やかだった食堂に大音量の警報が鳴り響いたのはほぼ同時のことだった。
『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外に避難してください』
近くにいた先輩によればセキュリティ3の突破とは校内に侵入者が出たことを意味するものらしい。
そこまで広くない避難経路に押し寄せた生徒たちは完全にパニックに陥っていたが、窓の外を見やればそこには押し寄せるマスコミとそれを抑える相澤先生とプレゼント・マイク先生の姿があった。
「どうやら侵入者ってのはマスコミみたいだよ!」
「でも、どうやってここの全員に伝え……きゃ!?」
「大丈夫!?」
「あ、うん……ありがと……」
「良かった……どうにかしてここの人たちを落ち着かせないと、このままじゃケガ人が出るぞ!」
誰かにぶつかったはずみで転んでしまった葉隠さんを尾白君が尻尾で支えて事なきを得た。
どうする!? どうすればこの事態を早急に沈静化できる!?
人波の中で切島君と上鳴君が避難誘導をしているけど、すでに口論やケンカが起き始めている以上、早急に事態を鎮静化させないと!
「! 麗日君!俺を浮かせろ!」
麗日さんは飯田君が伸ばした手に触れると個性を発動、宙に浮いた飯田君はその個性である脚の《エンジン》を起動。空中をギュンギュンと高速で縦回転しながら入口の方に向かって飛んだ!
そして壁に叩きつけられてようやく止まった。
「皆さーん!大っ丈ー夫!!ただのマスコミです!大丈夫!! ここは雄英!最高峰の人間に相応しい行動をとりましょう!」
良く通る大きな声で警報の原因と何事もないことを端的に伝えた。そして冷静に行動するように促すと、我先にと避難しようとしていた人達は落ち着きを取り戻し、事態の鎮静化に成功した。
その後、マスコミは駆けつけた警察の方々により強制的に退去させられ、騒ぎは完全に収束した。その立役者である飯田君の勇姿を見て僕はある決心をした。
僕は飯田君に委員長の座を譲った。
八百万さんはちょっと納得がいかないような感じではあったけど、
「あの場で適切な行動を取れた飯田君こそ委員長に相応しいと思うんだ」
そう説明すると、ようやく首を縦に振ってくれた。
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しかし、『雄英バリア』とも称されるセキュリティーゲートを普通のマスコミが簡単に突破できるものなのだろうか?
現役のプロヒーローが教員を務める場所にゲートを破壊してまで侵入するとは考えにくい。
それに一瞬だけとは言え感じたあの妙な気配、あれが気のせいじゃないとすればその気配の主が関係していることは想像に難くない。
だけどそれを証明する確たる証拠もない以上、どうしようもない。
今の僕にできることと言えば有事の際に対処できるように修行を重ね、何事もないことを祈るだけだった。
~バエの獣拳(?)アカデミー~
プレゼント・マイク「飯田天哉!個性は《エンジン》!ふくらはぎに備わるエンジンのような器官が爆速を生み出すぜ!50m走を3秒で走る事が可能!
ちなみににエネルギー源はは100%オレンジジュース!炭酸系はエンストを起こしちまうから要注意だぜ YEHA!
ギアチェンジが可能で、様々な状況に対応することが可能だ!」
出久「あのスピードは本当にやっかいでした、最高速度からの攻撃を避けるのは至難の技です!」
バエ「異世界に行ったら身体と魂に分裂したりしそうな名前の個性ですね」
マイク「そりゃエンジン違いだぜ、Brother!」
出久「正義のロードを突き進む感じはピッタリかもしれないですけどね」
バエ「さて次回はようやく次のヒーロー基礎学の授業ですよ!」
出久「あの時感じた妙な気配、何事もないと良いけど……」
マイク「相澤っちを信じろ!なにがあっても必ずやってくれるぜ!」
バエ「さらに向こうへ!」
マイク&出久&バエ「「「Puls Ultra!!!」」」