僕のヒーローアカデミア:BEAST ON! 作:u160.k@カプ厨
『修行其の23 グレグレ!スケ番キャプテン』を基にしています。
相澤先生に委員長決めを言い渡された出久達A組一同は、飯田の提案に基づいて投票による多数決で委員長を決めることにした。
緑谷…3票
八百万…2票
青山…1票
芦戸…1票
蛙吹…1票
飯田…1票
尾白…1票
上鳴…1票
切島…1票
口田…1票
砂藤…1票
障子…1票
耳郎…1票
瀬呂…1票
爆豪…1票
峰田…1票
以上の結果、出久が委員長。八百万が副委員長に決定した……ハズだった。
「なんで、テメェに3票も入ってやがんだ!ゴルァ!!」
「し、知らな(ズルッ)……へごっ!?」
自分より得票数が多かったことにが納得いかない爆豪に気圧された出久は、運悪く足を滑らせて転倒。後頭部を強打したらしく、かなり強烈な音が教室内に響いた。
「緑谷君!しっかりしろ、緑谷君!」
「デク君!大丈夫!?」
「……あー、大丈夫だよ、そんな騒ぐほどのことじゃねーって」
「そうか!それは良かった!……ん?」
「デク、君?」
駆け寄り、声掛けを行った飯田と麗日にしっかりと返答する出久ではあるが、その様子がおかしい。
「ハッ! 何、ズッコケてやがんだクソデク!? 俺が悪ィみてぇだろうが!さっさと起きやがれ!」
昨日の件で注意された直後にこの惨事のキッカケとなった爆豪だが、悪びれる様子は全くなかった。さすがに聞き捨てならない、と数名が声を上げようとしたその時だった。
「テメェが悪ィに決まってんだろうが、この脳ミソニトロ野郎!」
その瞬間、教室内の時が止まった。
「テメェが
大人しく、引っ込み思案な普段の出久とは掛け離れた
「で、デク君が……」
「み、緑谷君が……」
「「
「いや、反応すべきはそこではありませんでしょう!?」
目の前の
「……ッテメェ!誰に口訊いてやがんだ!アァ!?」
「テメェだよ、テメェ!爆破のし過ぎで鼓膜イカれてんじゃねーのか!? このボムボム騒音公害野郎!」
「ンだとゴルァ!」
普段と掛け離れている、というよりは間反対の性格に『反転』してしまったかのような変貌ぶり。それはまるで、ハリネズミのような敵にいくつもの
「い、一体どうなっているんだ?」
「コミックでよくある、頭を打ったせいで人格が変わっちゃった……とか?」
「そんなバカな!?」
爆豪と口汚く言い争う出久と言うあり得ない光景を『
「なんでテメェが3票で俺が1票なんだ!? アァ!?」
「知らねーよ!テメェに
「ハァ!? 人望ぐれぇあるわ!」
「寝惚けてんのか? 俺が委員長になってる事実みろや!」
「黙れや、このクソナード!」
出久が中指を立てれば、爆豪も中指を立てて威嚇しあう。
「クソクソ、うっせーんだよ!あのクソ雑魚ヘドロ野郎に取り込まれて、ベソかいて小便チビってた
「……テメェ……どうやら本気で死にてぇらしいな……?」
「ア? やんのか?」
教室内である。と言うことすら忘れ、掌から分泌させたニトロ・スウェットを起爆させる爆豪と手の骨をバキボキと鳴らして挑発する出久。
「……ブッ殺す!」
「やってみろやァ!」
「ガァアァーッ!!!またコレかァ!?」
「離して下さいよ、相澤センセー!」
「オマエら……特に爆豪はいい加減にしとけよ? 二人揃って除籍にするぞ」
「……スンマセン」
「……ッス」
除籍と言われ、渋々拳を収める両者だった。
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「さーて、メシメシ~♪」
昼休み、食堂で好物のカツ丼にご満悦な出久。そんな出久と同じ卓に着いている飯田、麗日、尾白、葉隠は疲労困憊状態だった。
「もうダメだ、疲れた……」
「目が合えば睨み合い。それだけならまだしも、ことあるごとにケンカの売って売られての繰り返しだったからな……」
しかし、その後は度々メンチの切合いやいざこざを勃発させ、その度にクラスメイト達に止められ、引き剥がされていたのだ。
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相澤教諭の拘束から解放されたその直後、
「ま、俺が委員長になったんだ。せいぜい従ってくれや」
「寝言は寝て死ね!」
ニヤニヤと笑う出久はポケットから500円玉を取り出した。
「さっそく、メロンパン買って来いや!コーヒー牛乳もな!ほい500円、釣りはとっとけ!」
「それはテメェが渡る三途の川の渡し賃にしやがれクソがァーーー!!!」
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「そういやオマエ、なんで腰パンしてんの?」
「アァ!? テメェにゃカンケーねぇだろうが!黙ってろ、クソデクゥ!」
制服を着崩す爆豪に対して、ヤンキーのような性格になっても出久は服装を崩すことをしていなかった。
「あー、そっか!足短けーの隠すためか!」
「……殺す!」
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「緑谷君!爆豪君を無闇に挑発するのは良くないぞ!ケンカもダメだ!」
「……しゃーねぇ、飯田がそう言うならケンカ売るの止めんのも吝かじゃねぇ」
「(緑谷君に呼び捨てされるのは違和感がスゴいな……)解ってくれたか!」
さすがに見過ごせなくなった飯田の叱責に出久は渋々ながらも従う様子を見せた。
「爆豪も一々挑発に乗るなよ!矢鱈とケンカするなんて男らしくねーぞ?」
「うるせぇ!俺に指図すんなクソ髪ィ!」
しかし幼少時から暴君としての片鱗を見せていた爆豪は切島の説得に耳を貸そうとする姿勢すら見せない。それでも根気強く説得を続けようとする切島の肩を出久が叩いた。
「ドンマイ、切島!コイツ男じゃねぇし、脳ミソの代わりに火薬が詰まってっから人語を理解できねーのよ」
舌の根も乾かぬ内に息を吐くようにケンカを売る出久と、挑発に乗る爆豪。
「テメェ……表出ろや、クソデクゥ!マジで死なす!!」
「やってみろや、ゲロ煮込み爆弾!」
「「……」」
飯田と切島は思い出した。
確かに出久は「止めるのも吝かではない」とは言った。しかし「止める」とは言ってはいなかったことを……。
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「テメェ、いい加減うっとおしいんだよ!このクソデクゥ!」
さすがの爆豪も日に何度もケンカを売られ、それを無理矢理押さえ付けられるフラストレーションは限界を越えようとしていた。
「テメェが言えた義理じゃねぇだろうが、この
「ハァ? 何寝惚けたこと言ってんだ、テメェ?」
「散々、石っころ呼ばわりしてた俺に一々突っ掛かって来たのはテメェだろうが!
「ッ!……ンな、昔のことネチネチ言ってんじゃねーぞ!無個性のクソ雑魚ナードが!」
「無個性、無個性うるせぇよ!逆ギレかましてんじゃねーぞ、極悪ボン○ーマン!」
『木偶の坊』を捩った蔑称で呼び、無個性とバカにし続けたことは既に知っていた飯田達ではあるが、さらに深い両者の因縁を謀らずとも知ることになってしまった。
「ア?」
「アァ?」
そして、今の出久が爆豪に突っ掛かっり、
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「あんなん、いつものデク君じゃない……」
「あのマイナスイオン出てそうな緑君、カムバーック……」
爆豪との間に火花が散る度に飯田と尾白が制止に動き、麗日と葉隠が宥める。といったことを午前中だけで何回繰り返したのだろうか。
大分離れた席では爆豪の方を
「とりあえず、食事をしよう!しっかりと食べねば有事の際に力が出せないのはヒーロー志望としてあってはならないからな!」
飯田の激励により多少の気力を取り戻した麗日たちは昼食に箸をつけた。その時だった。
『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外に避難してください』
けたたましい警報音のあとに流れた放送によって食堂内はパニックに陥った。
「ぷはー、食った食った!ごちそーさん!っと」
ただ一人、出久だけはのんびりと食後のキシリトールガムを口に含んでいた。
「緑谷君、なにをのんびりしているんだ!? 警報と避難指示が出たのを聞いていただろう!? と言うか、学校にガムを持って来るのも、それを噛むのも良くないぞ!」
「ん? 口臭がヤベェヒーローもどうかと思うぜ? それと心配しなくてもいいと思うぞ?」
余裕綽々と言った様子の出久を訝しむ飯田。
「外にゃ確かに大勢の気配を感じるが、悪意は感じられねぇ。大方マスコミどもが無理矢理入ってきただけだろ」
「ホントだ!朝、校門の外にいた
葉隠が外の様子を確認すれば、出久の言ったとおりの光景が広がっていた。
「なら、早く皆に教えて落ち着かせないと!」
麗日の提案を受け、そのための解決方法を思いついた飯田はそれを実行。麗日の個性で浮き上がると、己の
壁にぶつかることで停止すると、非常口の上で不思議なポーズを決めながらパニック寸前の生徒たちを落ち着かせることに成功した。
「やっぱ飯田のヤツはスゲェな……俺よかアイツの方が委員長に向いてんじゃ、ん?(ズルッ)……はごっ!?」
口笛を吹いて、飯田の勇姿に感心していた出久は彼を労おうと席を立つ。……が、足元に誰かが落としたバナナの皮があることには気付かなかった。
踏んでしまったバナナの皮に足を滑らせた出久は再び転倒。後頭部を再び強打した。
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「迷惑かけて、本っ当にスミマセンでしたぁーーーー!!!」
午後のホームルームは緑谷のクラスメイトと相澤教諭に対する土下座から始まった。
本来の出久に戻り、あの険悪な雰囲気になることがなくなったことを含めて、相澤教諭もクラスメイトも出久を許した。
しかし、出久本人は人格が変化していた間のことを朧気ながらも覚えていたため、罪悪感で一杯だった。
「頭を打って変な状態になっていたとは言え、こんな僕に委員長は相応しくない……誠に勝手ながら委員長を辞任したいと思います……」
委員長を辞任した出久は飯田を後任に指名した。
飯田は多少悩んだものの、出久の気持ちを汲んでそれを承諾。他のクラスメイトにも食堂での一件も手伝い、賛同を得られたことで委員長に就任した。
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数日後、
「あ、かっちゃん!……お、おはよう」
昇降口で偶然遭遇した爆豪に挨拶する。しかし、幼少期のとある一件を機に険悪になっていた二人。特に爆豪は出久が挨拶をしても無視するか、「煩い」と怒鳴り付けるのが殆どだった。
しかし……、
「……はよ……」
「!」
爆豪は普段からは想像できない程の、それこそ周囲の音に掻き消されてしまいそうな程の声量で挨拶を返した。しかし、即座に出久に背を向けると一人足早に教室へと向かってしまった。
「なんか最近、かっちゃんの僕に対する態度や言動が少しだけ柔らかくなったような気がするなぁ……」
出久の呟きもまた朝の喧騒の仲に消えて行った。
~バエの獣拳アカデミー~
バエ「
出久「激気を送ると柄のタービンが回転、破壊力を上げることが可能です!」
バエ「その内の一形態、激旋棍・
出久「激旋棍の柄を90度曲げた二本一組の短棒で、僕は逆手に構えて使用することが多いです!」
バエ「それは出久さんの獣拳の手本となった
出久「ゲキレンジャー本編ではゲキレッド専用の武器として設定されていましたが、本編では残念なことに使用されませんでした……」
バエ「次回!出久さんが激旋棍・棍棒を使う事態に!?」
出久「さらに向こうへ!」
バエ&出久「「Puls Ultra!!」」