オーバーロード セバスのほのぼの日常   作:きりんじ

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お休みの日のセバス

ナザリック地下大墳墓では、ときどきほのぼのとした光景が見られます。

日常の一部を覗いてみましょう・・・

 

 

セバスは毎日ナザリックの為に忙しく働いているが、

今日は、ツアレの為に生活用品を買うために、お休みを取ったのだった。

 

 

________「さて、ツアレ今日は洋服を買いに行きませんか。良い天気ですよ」

と部屋にこもっているツアレの、部屋のドア越しに声を掛けていた。

 

「・・・・・申し訳ございません、セバス様。・・・怖いです、外に出るのが・・・まだ・・怖いです」

「あなたが謝ることは何もありませんよ、ツアレ。外に出るのが怖いのなら、町を馬車の中から覗くだけでも構いません。どうでしょうか?」

とツアレが外に出掛けやすいようにと、セバスは提案をする。

 

 

ツアレは恐々と話す。

「セバス様の・・提案はとても良いと思います。でも・・・・ナザリック地下大墳墓の方以外の男性がいると思うと、足がすくんでしまって・・」

 

「大丈夫ですよ、ツアレ。

以前もあなたに伝えたように、私と一緒にいれば全ての怖いことから、

あなたを守ります。私を信じてください」

 「・・・セバス様・・。」

 

「そして、そろそろツアレも新しい着替えが欲しいのではないのですか?」と

ツアレの洋服が、メイド服数着しかない事を知っているセバスは優しく伝える。

「・・そうですね・・。」とツアレの恐怖心と好奇心が、心の中でゆらゆらと揺れていた。

 

話を聞いたツアレは、また心の中で考える。

 

(うん・・メイド服・・研修で汚れてきちゃったから、新しい服も欲しい・・でも怖い。うーん、どうしようどうしようどうしよう・・・)

(でも、出掛ければセバス様と楽しく町を歩けるかもしれない、怖かったら馬車から出なくても良いっていうし・・・)

 

 

とツアレはドアの前で、ぐるぐる考えてしまって、10分は経過した。

 

 

なかなかツアレから返答がないのでセバスは、ドア越しに優しく伝える。

「ツアレ、無理はしないでください。いつでも話は聴きます。町に出掛けたくなったら、いつでも教えてください。では失礼致します。」

とセバスは一礼をして、ドアの前から名残惜しそうに離れた。

「・・は、はい!セバス様申し訳ありません!せっかく誘っていただいたのに・・・・」

 

 

 

 

_______________ツアレの部屋から離れたセバスはというと・・・・

 

「さて、本日の休みの予定がなくなりましたね・・・。何をしましょうか?」

と独り言をつぶやいた。

 

このあとセバスは、ツアレの為に町へ買い物に行くのだが、女の子の洋服選びは、こんなにも難しいものだと痛感することになる。

 

「む、この店は私以外は全て女性ですね・・・そこのお方、何か困ったことが?大丈夫でしょうか?」

 

 

 

 

______そのツアレとセバスのやり取りをこっそりと見ていたペストーニャは、にやにやしていた。

「こ、これはもしかしたら・・ワン。面白そうな事が起きそうだ・・・ワン!」

と一人ワクワクしていたのは誰も知らない。


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