セバスは、ナザリック地下大墳墓にやっと帰ってきた。
(昼間に帰ってきてツアレの様子を確認しようと思っていたのですが、夕方になってしまいましたね・・・)
持って帰ってきた服をいち早くツアレに見せてみたいが、そこはぐっと堪えてアインズ様に見せることにした。
(まずはアインズ様に報告しないと・・・アインズ様はなんと仰るのでしょうか・・至高の御方は、もうこの服の存在をご存じかもしれませんが・・・)
「メッセージ。・・・アインズ様、只今報告してもよろしいでしょうか?」
「ふんふん~ふ~ん~♪・・・・はっ!んっん~ん!大丈夫だ。報告せよ。」
(いや~久々にお風呂入って、つい気持ちよくて鼻歌歌ってたよ~!やばい!!気づかれたかな・・汗)
お風呂に入っている最中のアインズはすごく慌てるが
しかし、感情抑制化のスキルで落ち着きを取り戻した。
「は、本日休みを頂きましたが、その際に面白いアイテムを発見致しましたので、アインズ様に確認して頂くお時間を頂戴したいと考えております」
「うむ、それはナザリック地下大墳墓に利益を与えるものだな?」
「もちろんでございます。アインズ様」
____玉座の間でセバスは跪く。
「アインズ様、本日は休日を頂きありがとうございました。魔法効果が織り込まれた特殊な服を入手致しましたので、アインズ様に見て頂けるとは嬉しい限りでございます」
「うむ、休みなのにナザリック地下大墳墓の為に動いているセバスはさすがだな。褒美を取らそう、何かあるか?」
玉座からゆっくりとアインズは立ち上がる。
「いえ、とんでもございません。お休みを頂けたこと、褒めて頂けた事が何よりの褒美でございます」
「そうか、分かった。また休みの時の為に、褒美は残しておこう」
「アインズ様、ありがとうございます。さすが至高の御方でございます」
セバスはずっと跪いて答えていた。
____一方その頃、ツアレは・・・
「セバス様が全然帰ってこない・・・あたしのせいで怒らせちゃったのかも」
とまたベッドの上で、ごろごろと転がりながら悩んでいた。
「まあまあ、ツアレ。そんなことはないワン。セバス様ならきっとツアレの為に買い出しに行ってるはずです・・・ワン!」
色々と仕事のあるはずのペストーニャが、ずっとツアレに付き添っていたらしい・・・
「ペストーニャさん、お仕事戻らなくて良いのですか?私の事は気にせず戻って頂いても構いませんよ?」
大きなハート形のクッションを抱えたツアレが心配そうに尋ねる。
「良いのよ、ツアレ。たまには息抜きも必要なのよ・・ワン。他のメイド達に仕事はお願いしてきましたから・・・あ、ワン」
ツアレの部屋で紅茶を飲み、リラックスするペストーニャ。
「・・・恋って色々考えちゃって大変よね、私にも分かるわよ・・ワン」
本当にペストーニャが恋をしたことがあるのか、定かではない。