山吹色をもっと濃く   作:スタプレ

17 / 22
よくよく考えたらポピパとアフグロ以外そんなに出てないな。出す予定もないけど...


6話 やっぱちょっと変だよ

 

 

初めて会った日から告白した日、そこから色んなことがあっていくつの月日が過ぎたんだろう?

 

もう彼女は『ヤンデレ』というものになっているのはもう気づいている。

 

ヤンデレの重さはそこまでヤバいものではない。ただひたすらべったりくっつくか。誰かに嫉妬しているとか。料理の異物混入はあれっきりやってこない。

 

もしかしたら懐中時計で変なことをまたやっている可能性があるが、特に転生とかはないから多分使ってない。

 

ヤンデレの最悪パターンでもある誰かが死ぬ展開は今のところ大丈夫。

 

 

ただなぜ病むまでの求愛行動をしているのか?

あの時にOKすれば良かったのに...

はっきり言われたのに...それ以上になれないと...

そして彼女からのちゃんとした「好き」は聞いていない。想いがあることは超鈍感じゃない限り分かることだ。

 

 

デデボン

 

チャットだ。

今日は仕事ないはずだが、ヘルプかなんかか?

 

有咲『今から蔵に来れますか?来れるなら1人で来て下さい』

 

1人でってどういうこと?まぁ行くか。

 

曲『分かりました。今から行きます』

 

 

 

 

有咲「いきなり呼び出してすみません。」

 

曲「いいですよ。暇でしたし。」

 

香澄「有咲ったら、まがりんには素直だから〜。」

 

曲「こらこら有咲をいじめたらあかん。」ニヤニヤ

 

有咲「お、おまえら〜!!」

 

蔵に来ていたのは香澄、有咲、おたえ、りみりんの4人だった。

 

曲「さーやは来てないのか?」

 

りみ「実は沙綾ちゃんの件について来てもらったの。」

 

曲「さーやの件...」

 

だから俺1人で来いと言われたわけか。

 

 

 

 

 

 

 

香澄「最近さーやの様子が変なの...」

 

曲「様子が変って言うと?」

 

有咲「曲さんにも心当たりがあるはずだけど。」

 

曲「あるけど...でもポピパに関係あるかな?」

 

最近起きたことを簡単に話した。山吹ベーカリーの宅配をしてきたこと。料理を突然作りに来たことなど。

 

有咲「やっぱりそうか...」

 

曲「そうかって?」

 

たえ「最近さーや練習中も曲のことブツブツ言ってる。」

 

曲「何呟いてんの...」

 

たえ「近づかないとわからないけど、花園ランドに行った感じがしたよ。」

 

ごめん、表現の意味が理解できないんだが...

 

りみ「それに曲さんのことばっか話すの。」

 

曲「それは普通のことなんじゃ...」

 

りみ「でも沙綾ちゃんの目が光ってないの!」

 

目が光ってない?ハイライトが消えたことなのか?

 

香澄「まがりんの話をする時もこっちを睨むの!」

 

曲「に、睨む!?」

 

これはかなりまずいんじゃ。

 

有咲「でもどうしてこんな沙綾になっちまったんだ?」

 

沙綾が変わった日。それは覚えている。あの時からだ。

 

曲「原因は俺だよ。」

 

有咲「そりゃ曲さんのことをブツブツと...」

 

曲「違う!」

 

この様子だと知らなかったのか。

 

曲「俺はさーやに告ったからだ!」

 

4人「「「「えー!!!」」」」

 

いっせいに頬を赤らめて引いた。君達の仲の良さは充分分かったよ。

 

りみ「それで、沙綾ちゃんがOKして付き合っておかしくなっちゃったんだ...」

 

曲「逆だよりみりん。」

 

りみ「ふぇ?」

 

曲「俺は振られたよ。」

 

4人「「「「な〜んだ」」」」

 

そこまで揃えなくてもいいだろ!

 

有咲「じゃあなんで沙綾はあーなったんだ?」

 

曲「それは分からん。俺も考えているところだ。」

 

たえ「家の都合で断ったとか?」

 

曲「いや、はっきりそんな関係になれないと断られた。」

 

一同『う〜ん......』

 

しばらくは無言タイムに入った。

 

香澄「もしかして...」

 

香澄が沈黙を破る。

 

香澄「あの頃と一緒かもしれない!」

 

曲「あの頃って...そういうことか...」

 

有咲「なんだよ。ちゃんと説明しろよ。」

 

多分思いついたことは一緒。その事についてちょっと前に香澄と話したから思い出したんだ。

 

香澄「沙綾がポピパに入った時って、沙綾が素直になったからでしょ?」

 

有咲「それがどういう関係が......まさか!」

 

香澄「沙綾はまがりんに気があったんだよ。」

 

曲「そして俺が告白した時に、『自分なんか』と思ってつい振ったんだ。」

 

俺の一言でやっと素直になれたと思った。でも実際は違った。『そんな関係になれない』ですら嘘の答えだったんだ。

 

曲「そしてまたやってしまったと悔やんだんだ。そこまで精神を追い詰めたあげく、心が壊れてヤンデレ化したんだ。」

 

りみ「治す方法はないの?」

 

曲「ヤンデレって治るものか?」

 

ヤンデレの治療方法と言ったら、想ってる人と二人きりになるか......

 

それでも治らない確率が高いから実際不治の病に近い。

 

曲「くそ!あの時に気づかない俺のせいだ!2回目の答えが本当だって信じたのが......いや、そもそも沙綾を惑わしたことから罪なんだ!」

 

香澄「まがりんは悪くないよ!」

 

たえ「そうだよ。2回目も嘘だなんて誰も気づかないよ。」

 

曲「でも...!でも...!」

 

りみ「まだ治らないと決まったわけじゃないから落ち着こ?」

 

有咲「あんまり自分を責めるなって...」

 

曲「......ありがとう。」

 

ホントいい人たちだ。

 

有咲「まぁ解決方法を考えてみるか。」

 

たえ「どうしたらいいんだろう?」

 

曲「俺が姿を消す...のは逆効果か。」

 

う〜んとまた蔵に沈黙が訪れた時...

 

??「何してるの?」

 

全員蔵の入り口を見た。

 

栗色のポニーテールに蒼い瞳。その目は恐ろしさを放つ輝きをしている。もはや口すら笑っていない。

 

曲「.........さーや...」

 

その女の子の名前を呼ぶだけで精一杯だった。その場の全員が固唾を飲んだ。

 

 

テンプレ通り過ぎて笑えない。

 

彼女の右手には銀色に反射した包丁が握られていたからだ。




唐突ですが、2章が次で最後です。
最終回?いえ、3章もありまっせ。

いつ終わるんだこの野郎と思ったそこのあなた。安心してください、3章がホントのラストですから。

はっきり言うとハッピーエンドではないので注意してねー。

それでは次回もお楽しみ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。