何もかもダイスの女神に任せたらとんでもない主人公ができた 作:塩谷あれる
個性技能(趣味技能で代用)編
作者「よし、行動技能と知識技能合わせて三つ選ぼう。せぇい!」カラカラカラ…
結果…
・隠れる
・地質学
・クトゥルフ神話
作者「またファンブル級!?てか『隠れる』はともかく『地質学』とかどう扱えっちゅーねん!」
あ、実は拙者同名でTwitterやってます。大したこと呟いてませんが、良ければフォローしてくださいな。こちらにでも良いんで報告くださればお返ししますよっと(露骨)。そして今回説明回なので前回よりよっぽど長いです。
雄英高校。それはこの超常社会において、誰もが一度は夢見る職業、『ヒーロー』になるための登竜門である。その偏差値は例年75を下らず、倍率も他校とは桁違いの数値を叩き出す、世間一般における所謂『日本屈指の超絶名門校』と言うわけだ。そんな名門校の校門前に、一人の青年が立っていた。針金細工のようなシルエット、どこに繋がっているかわからない黄色いフード、そして何よりのっぺりとした青白い仮面。彼が着ている学生服を除けば、明らかに受験生がする風体ではない。しかし、彼がここを訪れた理由は、間違いなくその『受験』であった。
「……何というか、感慨深いなぁ…」
ほう、と一つ溜息を吐いて、青年は呟いた。
「さて、本気で望むとしようか、ね」
首をゴキゴキと鳴らしながら、彼は校門の中へと入っていった。彼の名は「蓮田 卓夢」。何時ぞやかは、
『今日は俺のライヴにようこそー!!!エヴィバディセイヘイ!!』
シー…ン
痛々しいほどの静寂が試験会場を包む。今年度の試験の概要説明を任されたボイスヒーロー『プレゼント・マイク』、開幕そうそう滑り倒していた。しかし彼はそれを気にする節も無く続ける。
『こいつぁシヴィー!!受験生のリスナー!実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!!アーユーレディ!?』
『YEAHHHHH!!!』
シ───────ン!!!!
最早その静けさは地獄級だった。会場の気温が若干下がったかのようにすら感じ取れる程の空気感の中、それでもマイクはめげずにプレゼンをしていく。そんな様子を見た蓮田は、
(おぉおう…この空気の中でめげないとか寧ろすごいな、これがプロか…)
と、どこか見当違いな感銘を受けていた。
(動きやすい格好って言ったって、
そこそこの広さがあるビル街を模したステージである試験会場A。蓮田はそこで、軽くストレッチをしながらそんなことを考えていた。今の彼の服装は、彼がいつも被っているフードのようなものと同色のジャージ。どんな服を着ても必ず襟元にひっついているこのフードのようなものを見遣りながら、ハァ、と溜息を吐いた。
(まぁ、仮面もつけたまんまだけどさ)
ストレッチを終えて、開始の合図を待とうかと蓮田が立ち上がった、その時──
『ハイスタートォ!』
「「「……え?」」」
『スタート』の四文字がスピーカーから発せられる。カウントダウンも無しの唐突な開始に、思考も肉体も停止する受験生一同だったが、それは蓮田も例外ではなかった。しかし、彼と他の受験生との決定的な違いをあえて示すなら
(……え、今のって、まさか、だとしたら)
「ウッッッソだろざけンな!」
思考の停止がほんの僅かな時間だったこと、更に加えて、不良からケンカを売られ続けた中学生時代で染みついた対応の早さも、だろうか。
蓮田は自分の“個性”を使って足下から風を巻き上げ自分を持ち上げ、そのまま前方へ一直線に推進する。それを見た何人かの察しの良い受験生達が焦った顔で前へ出ようとする。波乱の実技試験、開幕である。
『走れ走れぇ!!賽は投げられてんぞ!!?』
「ハイそこ2P!」
実技試験開始から一分、蓮田は既に30Pを集めていた。今も、自分の指を鞭のように振るい2Pの仮想ヴィランを破壊する。
さて、ここで必要かどうかはわからないが、蓮田卓夢の個性を説明しておこう。彼の個性はお気づきの通り『
一つ目、入試開始直後に使った『風を操る力』。これは、風の邪神たるハスターの最たる特性だろう。蓮田もこれをある程度使用することが可能で、風を纏う、風を使って空を飛ぶなどのことはできるのだ。
二つ目、これは先程2Pを倒した力の一つである『触手指』だ。手足の指二十が伸縮自在のしなやかな触手になっている。蓮田はこれを隠すために普段は手袋をしている。
三つ目、これも2Pを倒すのに一役買った能力、その名も『皮膚鉱化』。これは自分が構造を理解している鉱物へと皮膚を変えることができる力だ。先程は触手の先端を鉄鉱石へと変えた、と言うわけである。
そして四つ目、これは今は使っていないが、『完全隠蔽』と言う、自分の姿、臭い、足音等の彼から発される全ての情報を隠して完全なステルス状態になる力だ。持続時間はそこまで長いわけではないが。
「これで5,60はいったかな…っと、ん?」
風で押し潰す、触手で打ち抜く、払うなどの方法をとってPを稼ぐ蓮田であったが、突如何かを感じ取ったようで後ろを振り向く。すると
THOOOOM…!!
ビルを草の根でも掻き分けるようになぎ倒して、雄英名物、0Pヴィランの登場である。
「おぉ、うぉお…!これが0Pか…中々ロマン溢れる無骨な見た目とサイズしてんじゃ…ってそんな場合じゃない!さっさと退散してP狩り、を…」
0Pの登場に他の受験生とは全く別の理由で気を取られていた蓮田だったが、すぐに我に返り、方向転換をしようとした、その瞬間、彼の反転した瞳には映ってしまった。彼のどこにあるかわからない耳は捉えてしまった。0Pへの恐怖によって足がすくみ、立てなくなっている者達のその絶望の表情を。もう終わりだ、助けて、という、悲痛な受験者達の微かなる叫び声を。その姿を、声を、感じ取ってしまった瞬間、彼は動き出していた。無意識に、無我夢中に。
(あぁもう、嫌になるな)
薄っぺらい仮面の後ろで、彼は皮肉げに嗤う。自分自身の馬鹿さ加減を。自分の短慮を。そして切り替える。目の前の
「さて、まずは人命救助、だね」
パチン、と指を鳴らして風を飛ばし、0Pの周囲の受験生を全て攫って安全なところに持っていく。
(これで本気を出せる。名残惜しいがグッバイ、イカすメカ!)
周囲の受験生の避難が終わったのを確認した蓮田は支配した風を集め、空高く飛び上がる。ヒルル…とフードがはためく。
「さぁ、始めようか」
蓮田は右手の五本の触手の指を少し伸ばすと、それをまとめて捩らせ、一本の強靱な鞭を作りあげる。そしてその先端10㎝程をまたもや鉄鉱石へと変える。加えてその周りに、回転するように風を纏わせる。
「そのイカすデザインとサイズに対する手向けだ。本気でぶっ壊すぜ」
触手をグルグルと高速回転させ、先端に籠もるエネルギーを、最大のものにする。そうして0Pの頭上から振り下ろされた一撃、それはまさに──
「
神の裁きと呼ぶべき、破格の一撃だった。そして、そんな圧倒的な一撃が振り下ろされ、0Pが音を立て崩れ落ちていく、それと同時に──
『終~~~~~~了~~~~~!!!!』
実技試験が、幕を閉じた。
軽ーくプロフィール
蓮田卓夢(ハスタ タクム)
身長:187.3㎝
体重:69㎏
神話生物の見た目なこと以外は普通()な少年。“個性”の影響で髪の毛を含め毛と呼べるものは一切生えていない。瞳の色は紫で、白目は反転している。着痩せするタイプで、服の上からだとかなり華奢に見える。まぁ実際そこそこ華奢だが。性格は善性に近いナチュラルクズ。身の危険が迫った場合は容赦なく蹴る(キック70)。
とある事故で親を亡くしていて、現在は親代わりの女性に養子として引き取られる形で生活している。
個性:『黄衣の王(ハスター)』
その名の通りハスターと同じことができる。
・手足の指先が触手になる『触手指』(伸縮自在で千切れても再生が可能)
・一時的なステルス状態(『隠れる』技能)の『完全隠蔽』
・皮膚を自分が構造を理解している鉱物へと変える(『地質学』技能)『皮膚鉱化』
・風を操る力(例:風を体に纏う、竜巻を起こす)
の四つの力を現在有している。増えるかどうかは未定。
また、目線を合わせる、声を発する、と言った日常動作一つ起こすだけで周囲の人間に強制SANチェックを起こさせてしまう(『クトゥルフ神話』技能。制御不可)ため、普段は、彼の“個性”に出力制限をかける機能がついた仮面をつけている。制作者は彼の親代わりの女性。
『地質学』の活かし方は友人からアドバイス貰いました。テスト期間中なのにありがとうね友人。