何もかもダイスの女神に任せたらとんでもない主人公ができた 作:塩谷あれる
INT、EDU編(知力、教養)
作者「今回こそまともなのが来ますように…」カラカラカラ
結果↓
INT(知力):11
EDU(教養):18
作者「よ、良かった。まだまとも、か…」←先の二つがヤバすぎて麻痺
そんなわけで第三話、どうぞ。
『おめでとう蓮田少年!敵P60、救助P40、筆記も文句なし!見事一位で合格だ!来いよ!ここが君のヒーローアカデミアだ!』
「…………………ハァ~~~ァア、
投影プロジェクタから移し出されたオールマイトからの合格通知を受けて、蓮田は今までしたこともないような大きな溜息を吐いて椅子の背もたれにぐったりと背中を預け脱力した。
「いやー…なんとかなったな畜生…落ちて無くてよかった…」
仮面の下で疲れたような半目を作り、落ちてたら殺されるとこだった…と独りごちる。その脳裏に浮かんでいるのは、今まさにキッチンで料理を作っている自分の母親代わりの女性。不合格にでもなれば、雷が落ちるのは必至だろう。比喩なく。
「ヒーローへの道…ようやっとスタートラインってところか…あーやだやだ、忙しくなりそうで最高だね」
皮肉気に呟く蓮田だったが、仮面の下の顔も、その声色も、まるで皮肉さなど感じられず、寧ろそこには喜びの色が見られた。
「卓夢君!ハンカチ持ちましたかハンカチ!あとティッシュとお財布とスマホとオヤツと…」
「オヤツて、遠足じゃないんですよ!?そんなに心配しなくても、必要なものはちゃんとリュックに入れましたから、安心してくださいよ、ほたるさん」
雄英高校入学式当日。蓮田は、ぴょんぴょんと跳ねて自分の忘れ物を確認する、彼の母親代わりの女性、
「いやー、あの卓夢君が雄英とは…感慨深いですねぇ。1年前の今頃なんて、不良と仲良く殴り合いしてたのに」
「それ、入試の当日俺がとっくに言いました。あと、アイツらは勝手に押しかけてきたから突っ返しただけで、別に仲が良いわけじゃありませんよ」
「あ!出来ればでいいので雄英の校舎撮ってきてください、ミラーレス貸しますから」
「仮にも息子に貸す代物じゃねぇ!?……ハァ、行って来ます」
「行ってらっしゃい!」
朝から疲れる…とボソリと呟き、蓮田は家を出た。それでも押しつけられたミラーレスのデジタルカメラは持っていく辺り、彼女に頭は上がらないようだ。
「…入試の時も思ったけど、この学校色々デカ過ぎだし広すぎだろ…まぁ肉体変化系の個性の人への配慮なのはわかるが」
凡そ人が通るのには十分を通り越してあからさまに過剰なサイズのドアを通り、蓮田がヒーロー科1ーAの教室へ入ると、そこにはもう既に二十一名のクラスメート*1の内、過半数が来ていた。
(………この人達が、俺と同じようにあの激戦区を生き残ってきた人達か…)
「ちょっと良いかそこの君!」
自分の席に向かいながらそんなことを考えていた蓮田だったが、いきなり後ろから話しかけられた。振り返るとそこには、入学試験の時マイクに質問をしていたメガネの青年が立っていた。
「…俺に何か?てかどちら様よ、お宅」
「ボ…俺は私立聡明中学出身飯田天哉だ!その服装は校則違反ではないか!?初日から制服改造など認められていないぞ!」
「は?制服改造ォ…?何のことだか……あぁ、これか」
いきなりの飯田の発言に困惑の顔を見せた蓮田だったが、すぐに自分の頭部を覆っているフードのようなもののことだと気づき、訂正を入れた。
「このフードのことなら、別に改造なんかしてないよ。俺の個性の影響でね、どんな服着ても引っ付いて来るんだ。仮面も似たような理由だから、大目に見てもらえると嬉しいね」
「何!?そ、そうだったのか…!それは失礼した!」
「気にしなくても良いよ。寧ろ当然の疑問だからな。蓮田卓夢、県立愛創中学出身だ。よろしくな、飯田」
自分の誤解だと理解した途端バッ、と言う擬音がつきそうな勢いで頭を下げて謝罪をする飯田だったが、蓮田に止められるとすんなりと頭を上げた。
「あぁ、よろしく頼む!…ってコラそこの君!机に足をかけるな!」
「あぁ!?ンだてめぇ!」
と、そんな風に段々と教室内が騒がしくなってきたところに、
「お友達ごっこがしたいなら他所へ行け。ここはヒーロー科だぞ」
小汚いナニカが現れた。小汚いナニカはのそのそと起き上がり、教壇の方へと蠢いていく。蠢いて行く中で、生徒達は、そのナニカが人間の男であること、今までそれを理解できなかったのは、その男が寝袋に包まっていたからだということに気づいた。そして、男の口から衝撃の真実が語られる。
「ハイ静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君達は合理性に欠くね……担任の相澤 消太だ、よろしくね」
(((先生!!?しかも担任!!?)))
その真実に、全員の登校完了から数分、ヒーロー科A組の心は早くも一つになった。そんなこともどこ吹く風と、相澤は寝袋の中からゴソゴソと藍色の服を取り出した。
「早速だが、
(……相澤 消太…対個性系の“個性”、抹消ヒーロー『イレイザー・ヘッド』か…嫌な予感がしてきた)
蓮田は、更衣室で事前に発注されていた先程の体操服に着替えながら、そんなことを考えていた。そして悲しいかな、その予感は的中する。
「「「はああああああああ!!!?」」」
“個性把握テスト”にて最下位の者の除籍、相澤の口から語られたそれを聞き、A組は騒然とする。何人かは比較的平然としているように見られるが、それでも全員の顔に少なからず驚愕と動揺の表情が浮かんでいた。それは、蓮田も例外ではないようで──
(いきなり除籍とか…冗談にしたって笑えないぞオイ…!……仕方ない、やるしかないか。最下位の人すまんな、また別の場所で頑張って…!これを越えられないと一流のヒーローにはなれないってことで!)
……いや、動揺している風に見えてしっかり腹は決めていた。夢に対して一途な反面、ある種リアリスト染みているのかもしれない。
「生徒の如何は
試練に対し戦く者、望むところと嗤う者、余裕の表情を見せる者、悲喜交々の最初の試練が、今始まる。
新キャラは機会があればサクサク出していきたいと思ってます。まぁ基本神話生物なんですけど。