何もかもダイスの女神に任せたらとんでもない主人公ができた   作:塩谷あれる

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お気に入り500超え…だと…!?バカな、こんな駄作のどこに需要が…!?と、戦々恐々していた塩谷です。いつもありがとうございます!これもクトゥルフTRPGが人気だからですね。皆様とラブクラフト氏に最大の感謝を。
それと、今回いつもより遅れてしまったのは、まぁ早い話が定期テストです。クソが。


講評と放課後

 建物の地下、モニタールーム。そこには訓練を終えたC、G両チームを含むA組の全員がいた。

 

「さーて!まずはCチームとGチームお疲れ様!早速講評に入るが、今回のベストは勿論蓮田少年だ!」

「ども…(個人的にはサポート頑張ってくれた耳郎に一票入れたいところだが…ま、受け取っときますかね)」

 

 蓮田は仮面の下で若干の苦笑を浮かべながらペコ、と軽く会釈をした。

 

「さて、理由だが、蓮田少年はCチームの仕掛けたセンサーやトラップをことごとく回避していた…と言うか、殆どキミたちカメラに映ってなかったけど、何してたの?」

「俺の個性の一端…ってやつですかね。息を止めてる間は誰も俺と、俺が一度触れた一人を感知できないってわけです」

 

 こんな感じで、と蓮田は『完全隠蔽』を発動してみせる。隣の上鳴がいきなり蓮田が消え、またすぐ現れたのでうおっ、と短く驚きの声を上げた。

 

「成る程…まぁ、それは置いておいて、その後の戦闘でも、風を使うと見せかけた触手による拘束や、武器の破壊など、十分に評価に値する行動をしてくれた!彼がベストな理由はそんなところさ!

 次に、他の人達のマイナス理由だが、まずヴィランチーム、上鳴少年と峰田少年だが、二人は咄嗟の判断力が弱い、ヒーローチームの二人が現れたときに、もっと素早く行動ができていれば良かったね!」

「は、ハイッス!」

「うおお…頑張ります」

「次に八百万少女、君は愚直すぎる。蓮田少年が最後の方で言っていたが、君の作戦は策としては正しい。だが同時に型にはまりすぎている面もあるな!相手が自分の策に対抗できる能力を持っていることを想定できていればもっと良く立ち回れたかも知れないな!」

「精進致します…」

 

 次に、とオールマイトは今度はヒーローチームの二人に向き直る。

 

「耳郎少女は索敵などのサポートでは健闘していたが、蓮田少年の後追いが多かったように見えた。自分から行動できるといいな!しかし、自分の役割をしっかり理解して行動できていたのはグッドだぞ!」

「あー、確かにそうかも…気をつけます」

「うむ!蓮田少年も、バリケードの破壊に関しては核を傷つける危険があったため、細かい配慮は欠かさないようにするべきだな!お互いの足りない点や優れている点を参考にしつつ、研鑽していこう!さーて、次の対戦は…」

 


 

「スゲェな蓮田お前ェー!」

 

 放課後、訓練の反省会という名目で集まったA組の皆。朝の再来と言うべきか、またも蓮田に人集りができていた。

 

「…あえて言っとくが、多分このなかにも似たようなこと──何なら俺よりも上等にできる奴はいるからな?『完全隠蔽』だって別に“完全”ではあっても“完璧”じゃないんだからよ」

 

 どころか一歩間違えたら酸欠で死ぬし、と付け加える蓮田。しかし周りの勢いは止まらず、

 

「いや、それ抜きにしても大分チートだろ…」

「やっぱ手品だけじゃねぇじゃねぇか!」

「いや手品…ってか小手先なのは事実だよ…単品そのままじゃ扱いづらくてしょうが無い。組み合わせとか、活かし方が鍵になってくる」

「…そう言えば、蓮田さん、あの時、何をしたんですの?」

 

 ふと、思い出したように八百万が尋ねた。

 

「あの時?」

「私の棍を真っ二つに折った時です。一応あれ鉄製だったのですけど…」

「あー、あの時か…別に大したことしてないんだけどな…まぁ、早い話がただの格闘術だよ。もう名前も知られてないド古典(ロートル)ものだけどな」

「そんな古いものを、どうしてご存じなので?」

「師匠…みたいな人に教わったんだよ。あの頃はマジで寝れなかったな…毎晩毎晩当然の如く夜襲掛けてくんだぞ?信じられるか?」

「なんだそりゃ…」

「ヤバ…超スパルタじゃん」

 

 嫌なものを思い出した、と言わんばかりに首をガックリと落とす蓮田の姿に、そのハードさを想像する一同。と、その後も話を続けていると、カラリ、と、静かに教室のドアが開く。音の方を見ると、右腕にギプスを巻いた緑谷が立っている。

 

「おお緑谷来た!!お疲れェ!いや何しゃべってっかわかんなかったけどアツかったぜおめー!!」

「よく避けたよー!!」

「一戦目であんなのやられたから俺らも力入っちまったぜ!」

「へっ!?いや、わわ…」

 

 続々と今度は緑谷の周りへ人が集まる。いきなりのことでおろおろと動転する緑谷。

 

(あらら…俺の二の舞だな。まぁ、あのバトルの功労者だし、仕方なくはあるかね)

 

 緑谷が囲まれる姿を見ながら、蓮田はようやく一息つける、と軽い溜息を吐いたのであった。

 


 

 日本某県、とある町の地下下水道。そこに三人の男達が立っていた。

 

「うぇっ…相変わらずクッセェなぁ…兄貴ィ、別にこんなトコ落ち合い場所にしなくても良かったんじゃねぇですかい?」

「仕方が無いだろう、私達の姿も、この者の姿も、人目につかれては困るものなのだから」

「だァからってこんなクソ溜まりにわざわざ来なくてもよォ…」

 

 三人の男の内、柄の悪い異形型の男とスーツ姿の初老の男は何やら上下関係があるようで、スーツの男が諌めると、異形型の男は不承不承といった具合に黙った。その姿をみて、三人目の男──無骨なマスクを被ったスーツ姿の男はくつくつと含み笑いをする。

 

『話がわかるようで助かるよ。キミたちの力は、私としても見逃せないものがあるのでね。早めに協定を結んでおきたかった』

「代表代理という身ではあるが、協力程度はさせてもらうさ。その代わり、しっかりと契約は果たして貰うがね」

『あぁ、そこに関しては安心して貰って良い。できる限りのことはさせてもらうよ』

「その言葉で十分だ。これからよろしく頼むよ、()()()()()()()()()()

『こちらこそだ、“旧神教”』

 

 スーツ姿の男とマスクの男は、互いに握手を交わして笑みを浮かべる。ここに、超常黎明期を震撼させた三大巨悪の内、二つが手を組むことになったのである。




次回はなるべく早く出せるように頑張ります…って言ってもFGOイベントあるから進まなくなる気がするけど…
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