ハイスクールD×D〜切札の赤龍帝〜   作:bear glasses

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堕天の狗神編。
基本番外編なので、本筋が進んでも進まないことの方が多いです


Side Blackー幼き魔法使いと牙持つ堕天の狗神ー
琥太、狗神と出会う


俺こと竜胆琥太はヘヴンリィ・アロハ号の事件を見て、学校を魔法人形に任せて幾瀬鳶雄達が巻き込まれるであろう事件の舞台へと向かっていた。

取り敢えず、このままでは補導される事間違いなしなので、年齢詐称薬で誤魔化すことにする。

 

「しかし、何時巻き込まれるかわからないからなぁ⋯長期戦になりそう⋯か」

 

幾瀬鳶雄に会えれば早いんだが。覚醒後じゃないとロクなことにならんからなぁ⋯そこも考えんと。

 

「更には転生者も居そうだからなぁ⋯変な波風を立てる部類の」

 

まぁ、俺も人のことは言えないから何とも言えないけど。

 

「(○○はオレの嫁!系じゃないといいなぁ。居ても。の話だけど)あー、ゆーうつ」

 

さぁーて、探索開始だ。

ーーーーーー

 

探索して数十分

 

「いや、見つけたけどさ」

 

まさかこんなにウツセミに囲まれてるとか思わんだろ!?

 

「取り敢えず⋯この世界の魔術でもいいけど⋯出力メインならネギま!の方がいいな」

 

そのまま魔力を身体に回し、跳躍。そのまま、遅延呪文(ディレイ・スペル)を解放するべく鍵言を言う

 

解放(エーミッタム)!!」

 

 

ーーーーー

俺、幾瀬鳶雄は夏梅さんと、ラヴィニアと街中を探索していた。すると

 

「⋯見つけた」

「「⋯見つけた」」

「「「⋯見つけた」」」

 

「ちょ、ちょっと!多すぎやしない!?」

「どんどん増えてきているのです⋯面倒なのです」

「これはまた⋯面倒だな⋯!」

 

多くのウツセミに囲まれ、ジリジリと距離を詰められつつも、戦闘準備を整え、戦おうとした、その時。

 

「『雷の暴風(ヨウィス・テンペスタース・フルグリエンス)』」

 

雷のような、暴風のような輝きが虚蝉を吹き飛ばした。

 

「これは、魔術なのですか!?」

 

雷の吹き飛んできた方向を見ると、そこには黒髪の青年が居た。

ラヴィニアはウツセミを制圧しつつ、青年に声をかける

 

「貴方は何者なのですか?見たところ、協会の者では無いようですが」

「ただのお節介だよ。困っていたようなのでね。しかも、この人の殻は一般人の様だからね。裏の者として、表の者に危害を加える輩は粛清しなければならない。こちら側の外にしかならないからね」

 

なるほど、筋は通ってる。けど

 

「⋯信用出来ないのです。話が美味しすぎるのですよ」

「まぁ、妥当。というか良い判断だと思うぞ?俺も自分で馬鹿だなぁ。と思っている。まぁ、実際は後ろ盾が欲しいだけさ。裏に入って少ししか立っていなくてな、何かしらの後ろ盾を得ようと思ったら、ここがハイエナ出来そうだったんでな。筋の通ってそうな方を。と思ってそっちを選んだんだ」

 

青年は向かってくるウツセミを一撃で消し飛ばしながら答えていく。

⋯桁違いだ。文字通り。

 

「さて、ゆっくり話がしたいし、そろそろ終わらせよう。『解放(エーミッタム)』っ!『魔法の射手・光の116矢(サギタ・マギカ・セリエス・ルーキス)』!!」

 

瞬間、輝きが瞬き、幾つもの光条が全てのウツセミを消し飛ばす。

 

「申し遅れた。俺は竜胆琥太。宜しく頼む」

 

一瞬で全てを終わらせた魔法使いは、なんでもないように俺たちに笑いかけてきた。

 

そして、ロビー

 

 

ーーーーー

 

「まぁ、今更見栄を貼ってもしょうが無いな」

 

と、俺は年齢詐称薬を解除し、元の姿に戻る

 

「こ、子供!?」

「え!?嘘!?さっきまで⋯」

「ヴァー君くらいの子供なのですね⋯」

 

おお、驚いてる驚いてる

 

「まぁ、子供がこんなとこぶらぶらしてても怪しまれるどころか補導されますし」

 

「でも、親御さんが心配するんじゃないのか?」

「そこはもう対処済みですよ」

 

というか、俺に親はいない。

2年前に『交通事故に巻き込まれて死んだ』という事になっているし、怪しまれもしない。

魔法使いだった両親が手を回してくれたお陰だ。

楽なものだ⋯寂しくはあるが。

 

「まぁ、ぶっちゃけた事を言わせて頂くと、俺は後ろ盾が欲しいんです。まぁ、後ろ盾。というか関わりですね」

「関わり⋯ですか」

「ええ。俺はつい2年前にはぐれの魔法使いだった両親が亡くなりまして。それだけならまだ関わりを持つ必要はなかったのですが、友人が神器の所有者で、かつはぐれ悪魔に襲われてから覚醒してしまいまして⋯」

「な⋯っ!なるほど、それで、関わりを持ちたい。と思ったのですね」

「まぁ、そんなところです」

「それで、その友人の神器はなんなのですか?」

「申し訳ないですが、教えられないです。まだ関わりを持てた訳ではありませんし、なによりかなりのビッグネームなものですから」

「そうですか⋯わかったのです。では、関わりないし、後ろ盾の件は総督に必ずお伝えするのです。安心して欲しいのです」

「ありがとうございます」

 

第一関門⋯クリアだっ!

 

「あ。そういえば、今回の件ですが、首を突っ込んだ以上は、必ず解決までお手伝いしますよ」

「助かるのです。でも、無理は禁物なのですよ?」

「もちろんですよ。友達を置いて死ねませんからね」

 

 

さて、次は第2関門。白龍皇だ。

 


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