個性無き英雄(ヒーロー)   作:リヒアル

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ほんとに久々に書きました!

よろしくお願いします!


始まりの日

 

荒廃した町の中に二人の男が向かい合うように立っていた。

 

 一人は崩れたビルの瓦礫の山の上に立ちもう一人の男を見下ろしていた。その男の見た目はまるで神の使い…いや、神なのではないかと思わせるほどの神々しさを放っていた。

 

 天使の像のように彫りが深く整った顔白い肌金髪の髪、そし上半身は何も着ておらず完璧とすら言える筋肉を露出させ背中には2対4枚白く大きな翼を広げ、下半身には急所だけを隠す様に布が巻かれており、頭の上には天使の輪に似たものが浮いていた。その男の後ろにからは御幸の光がさしなんとも言えぬ神々しさを放っていた。

 

 「神人くん!もう元の関係に戻ることはできないのか?せっかく巨悪を滅ぼしこれから世界を平和にしていこうと言うときに君は!」

 と、神々しさを放つ少年と向かい合って立っていた少年が声を上げた。その少年は神人と呼ばれた少年と比べると地味としか言えない全身タイツような動きやすさをひたすらに追求した服を着ていた。タイツは緑がベースだが赤や青で彩られ万人が万人見れば彼はヒーローと言うであろう服と風格をまとっていた。

 

 「もう遅いのだ…神羅よ。私は…いや、私達は巨悪を滅ぼし、人類を救った。しかし人類を…周り…を見てみろ!私にはこんな人類に救う価値があるとは思えない…ならば私が全てを滅ぼしまた1から私が作り直すしかないだろう…

 

 我が意思は神の意思。もし立ちはたがると言うなら…いくら新羅と言えど討ち滅ぼす。どうか私に逆らわないでくれないか?」

 

 「もう名前では呼んでくれないんだね…

 

 僕にもね…救う価値が有るとは思えない…けど、滅ぼさせる訳にはいけない…その他人に指している指を自分に向けてみなよ神人くん!今の人類は今の僕たちが作り出した物なんだ!だから僕たちが今の悪いものを作っていると思う…だからこそ、僕たちが変えていくんだ!変えなければいけないんだ!神人くん、これが最後だ!

 

 僕と人類を…世界を変えよう!」

 

「そうか…新羅よ…私たちはもう分かり会うことは不可能だ…非常に惜しいことだが新羅よ、私に滅ぼされろ…」

 

 そう、言い放つと同時に神人と新羅は同時に地面を蹴り、ちょうど二人の中間地点で二人はぶつかり衝撃波が辺り一体に広がっていく…

 

 「やはりか…新羅よ。お前は…」

 

______________________________

 

 「よし!今日の受験は絶対成功するぞ!」

 

 日本最高峰のヒーロー育成学校 雄英の校門前にある一人の少年が立っていた。少年の名前は新羅 達希望 今日雄英を受験する少年少女のうちの一人だ。

 あの日から僕の人生は始まったんだ…ほんとにながかった…

 

 あの四歳の夏、病院で僕に個性がないと言われたあの日

 ヒーロを自分の夢を諦めたかったのに諦められなかったあの日

 その日から3日間泣き続けほとんどの意識がなかったあの日

神様は僕に恨みでもあるのかとまで考えていたあの日

 親のことを初めて恨んでしまったあの日

 3日間泣いても諦められずヒーローになることを決めたあの日

 ただの努力じゃ足りないと死ぬ方が楽なのでは無いかと考えるほどのきつい日々に自分を追い込むことにしたあの日

 

 そう、僕は僕のすべてはここから始まったんだ…いや、まだ、今までは序章にすぎないこれからが…ここからが僕の人生の…ヒーローとしてのスタートだ!

 

 と意気込み、僕は雄英の門を潜る

 

 大丈夫だ、絶対大丈夫だあれだけ努力したんだ…不安になる要素なんて1つもない…模試では常にA判定だし、無個性だけどあれだけ鍛えたんだ…落ちるわけがない…

 

 ふと自分の鍛えた感覚気管が警報を鳴らしている気がして僕は後ろを向くと校門前で転びかけてるボサボサ頭の気が弱そうな少年がいた。

 

 それに気付いた瞬間僕は駆け出した。

 

 一瞬でその少年にたどり着き転ぶのをギリギリで支え立ち上がらせる。触って気付いたが思ったより体は鍛えられている

 がしかしとても軟弱だ…一年の突貫工事で作りました感満載の厚みが何もない意思も感じないただつけただけの筋肉たった…

 申し訳ないがこの少年は落ちると僕は思ってしまった。

  「大丈夫?」

  「あ、は、は、はぃ…」

「受験前に校門前で転んじゃったら縁起が悪いからね、気を付けなよ!んじゃこれから一緒に頑張ろうね!」

 

 と言い相手の返事を聞かずに僕はそこから去る

 

 ヒーローとはこう言うものだ。僕はヒーローを目指している。ではヒーロとは何か?僕は無個性だと知らされた日に必死に考えた。ヒーロとは何か?ヒーローとは何をしているのか?ヒーローとは何を考えている人なのか?それを考えた結果僕はヒーローになることにした。いや、考えたときにはすでに僕はヒーローになっていた。

 

 僕は雄英にヒーローになりに行くのではない、ヒーローだから雄英に行くのだ。

 

 そうだ…忘れていた。落ちるはずがない…だから僕はこの試験で本気を出すだけ…そのために努力してきたんだ…ここで僕より辛い体験をして、意思も固く、努力をした人間なんていないはずだから落ち着け…

 

 と僕は僕を慰めながら試験会場に入る。

 

 

一次試験の筆記試験が終わった。自信はある。合格ラインではなく満点を目指してきた…確実に合格ラインは越えている…あとは二次試験のみ合格率は低いができることはしたから後は待つのみ…

 

 そして僕は試験会場にバスにのって向かっていた。二次試験、説明の時にメガネの人何だかんだやって騒ぎを起こしていたみたいだが僕はそれどころではなかった。

 

 もしかしたら落ちるかもしれない…試験会場で周りにどんな人がヒーローになりに来てるのか気になって回りを見てみた。そして気づいてしまった。僕はこの会場で一番努力をしてきたつもりだったが見てしまった。そして気がついてしまった。

 

 この会場には7人…明らかに別格なヒーロがすでにいた…ヒーローには向いてない…そんな人間は何人もいたがヒーローに向いてる人間は3割りも居なかった。それでも人達だけは別格だった。見た瞬間に気付いた、この人たちと同じ会場になったら僕は確実にこの試験は落ちる…そう思うほどのヒーローがいた…。

 

 その中の1人が幼馴染みの心操 使人くんだ。彼とは小学3年生のときに知り合った。彼の個性は『彼の問いかけに答えたものを全て操る』と言う。ヒーロー向きの超強個性だ。だか、彼と同じ小学校の生徒はヴィラン向きだと周りは否定していた。

 

 だからだろうか、無個性の僕とヴィラン向きの個性の心操くんはお互いに引かれ合い。良いライバルとして仲間として努力を続けた。幼馴染みはもう一人居るのだが…。それはあとで説明しよう。もう一人に関しては個性の問題で推薦の更に特別枠ですでに合格が決まっている。そして心操くんは必ず合格する。だから僕だけ決して落ちることはできない…

 

 だが、不安になると同時にこの人達とヒーローを学び今後同僚として、仲間として動くのかと考えたら僕は心強くも感じた…

 

 そして、幸い僕は7人とは別の会場になれた。移動中のバスの中で、僕は一番後ろの左の窓側に座っていたので周りの人が緊張してるがわかった。

 

 そんな中僕はワクワクしていた。これが日本最高峰のヒーローの為の学校かと…こんなところで勉強できるとは…もうワクワクして僕は気が気でなかった。

 

 さすがに周りに配慮して僕は喋らないようにして静かにしていたが心の中はマグマのようにメラメラと暑く煮えたぎっていた。

 

 試験会場についたが、とてつもない広さだった。周りの人が準備体操を行っていたので、僕も目を閉じ集中力を極限に高めていた。

「はい!スタート!」

 だからだろう、僕はなんとか反応できた。スタートの声で周りが固まっている中、僕は速攻で飛び出し。目の前に見えた1pのロボットを殴り付け奥に見えた3pのロボットの方に飛ばし2台をぶつけ昨日停止させる。

「まずは、4ポイント」

 

 自分のポイントを声に出しながらどんどんと走り回りながらロボットの壊していく。

「これで21ポイント!」

 

僕が21ポイントを取ったときやっと周り受験生達は動き出した。

 

 受験生達は出遅れたことに焦ってるようで奪い合うように走っていた。

 

 それを見ながら僕はポイントを取りながらあの7人ならばスタート同時にスタートをしすでに僕よりポイントを取っているのではないか…と僕も負けていられない…そんな考えを振り落としポイントに集中する。

 

 そして今日2度目の僕の警報が鳴り出したので周りを見渡すと僕のはるか後ろの道で腰からビームを放っている少年がいた。そしてその少年の前にはロボットがいるのだがもし、ロボットを貫通した場合、その先にいる少女にビームが当たる位置だった。

 

 僕は思わず駆け出し、ロボットと少女の間に入りビームを上に弾き飛ばす。

「危なかった…」

 

 と、いけない、あっちでも異形形の鬼のような少女の投げ飛ばしたロボットが背中を向けてる少年の方に飛んでいた。

 

 「あっちもか…」

 

 と言いながら、僕はそのロボットを受け止め地面に置く。

 

 僕はポイントを稼ぎながら他の受験生のピンチを次々に解決して回った。

 

 ここに要る奴らは本当にヒーローを目指してるのか…まるで自分のことしか考えてない…。もしかしたら雄英の受験は考え直した方が良いのかもしれない…

 

 などと考えながらポイントを稼ぐ

 

 「どんどんロボットが減ってきている。これは確実に大通りに誘導されてるみたいだ…この先に絶対に何かある…」

 

 「っと…これで96ポイント!」

 

 丁度96ポイント目のロボットを倒したところで

 

 ゴゴゴゴ!!

 

 と大きな音がしたのでそちらを見ると大通りの先に巨大なロボットが出てきてるのが見えた…

 

 あれが0ポイントヴィランか!あれはでかいな…

 

 受験生がこちらに向かって走って逃げてきている。まぁ、無理もないか…僕でもなんの利益もなくあれとは戦いたくない…

 

 だが、僕は気づいてしまった。何人かの少年が逃げる途中の道で足をくじいたのか腰が抜けていたのか転んでしまっていた。

 

 転んでる少年は転々と居て、ロボットも想像より早く、一人一人助けてる余裕はない…

 

「仕方ない…」 

 僕は目を閉じ一呼吸もいっきり空気を吸う。

「第一覚醒…」

 と、声を出しながら脳の中の身体を壊さないためのリミッターを外し身体能力を跳ね上がらせる。

 

  そして目を開けると同時に駆け出した。

 

 第一覚醒…さっきの10倍は早く動ける…

 

 僕はそのまま地面を蹴り、空を走り、0ポイントロボットの目の前に行く。

 そして思いっきり腕を振りかぶり全力で殴り付ける

 

ドガァン

 

 との花火の様に巨大な音が鳴り響き、ロボットの正面の殴られた部分が大きくへこみ後ろに20メートル近く下がり、後ろにロボットがゆっくりと倒れていく

 

そして地面についた瞬間に爆音と共に大きく地面を揺らす…

 

やっぱり痛い…これは右腕はもう使えないな…

 

 そして僕は重力にしたがい地面へと落ちていく

 

そして両足てまるで羽が地面に落ちるように綺麗に着地をする

 

 そして、地面に降り立ったその状態で助けた少年達を見る

 

 よかった、全員無事か…

 

 「終~了~!!!!!」

 

 プレゼントマイクの掛け声により試験終了が告げられた…

 

 想像よりポイントはとれたが…果たして僕は受かるのか…

 

 試験が終わり、僕は動かない右腕を悟られないようにしながら試験会場を離れる…

 

 試験会場にはリカバリーガールがいたが、治療は頼まずに出ていく…

 

 そして試験会場から少し離れた誰も居ないところに行き、膝を降り、立て膝状態になり右腕を押さえる

 

 やっぱり、第一覚醒は痛い…全身の筋肉を無理矢理動かしているから痛くてしょうがない…

 

 全身に針をさせれてるようにピリピリと全身に痛みが広がっていく…

 

「痩せ我慢はヒーローの美徳ってね…」

 

 僕は全身の痛みを押さえながら…家に帰宅する

 

 

 

 受験番号4692番 新羅 達希 しんら たつき

個性『なし』

  ヴィランポイント96ポイント

  レスキューポイント106ポイント

  合計202ポイント 入学試験主席合格




読んで頂きありがとうございます!

結構長めに書いてみました。

オリ主は無個性なのにめちゃくちゃ強いです。人間の限界越えてるのは?と言う疑問があるかも知れないですが、個性のある人間がいる世界なので普通の人間も基本スペックはかなり高くなってる設定です。ただし鍛えない限りは強くなれないみたいな。イレイザーヘッドも個性以外での戦闘が強かったので勝手にありにしました。

感想、評価くれるとありがたいです。ただし豆腐メンタルなのでお手柔らかに…

ありがとうございました!近いうちに2話投稿します。

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