敵のナイトメア
三日が経った。サクラはずっと悲しんでおり、敬一のいない日常はいつもより少しだけ寂しかった。
サクラは敬一がおかしい姿を二回だけ見ていたが、それはみんなに心配をかけないでという敬一の要望により報告しなかったのだ。
「そろそろ、私たちも動かなきゃね。」
薔薇が提案する。しかしミラは賛同しなった。
「どうして?」と薔薇が聞くと、レグルスが答える。
「俺たちフラーワはしょせん花の化け物。悲しいことがあるとすぐに萎れて何日も戻れないんだよ。」
ミラもうなずく。
「そっか。」
しかしレグルスはカバンからドライバーを取り出す。
「でも、それは普通のフラーワの意見。俺らは仮面ライダーだし、敵が目の前に現れてくれたんだよ。行動するにきまってんじゃん!ミラ、サクラも悲しんでる場合じゃないよ。」
レグルスはサクラが中で泣いている押し入れを開ける。
「ほら、敬一の体を取り戻すチャンスだよ!サクラ!」
「でも...私変身できない..」
サクラは泣き止んだが変身しないと力が足りない。
「なんとこのセルフのフラーワドライバーを貸し出します!全部《秘密結社エボル》製ね。」
秘密結社エボルとは、レグルスがリーダー幹部の一人のサイバー犯罪組織だ。
「わかったわ。ナイトメアと直接私が戦うわ。」
そういい舞台は近くの公園に代わる。何かの前兆なのか公園には限りなく緊張感が流れる。
「僕たちはどうすればいいの?レグルス。」
「仮面ライダーソレイユが現れるところに、ナイトメアは現れる。だからソレイユに変身して。」
「わかった。変身!」
薔薇のフラーワエナジーをベルトに挿入する。
『激しく燃える、情熱の赤!バラ!』
赤いマスクに緑を基調としたライダーがそこに現れた。
「仮面ライダーソレイユ。ここに見参。」
「仮面ライダー。現れたか。」
聞いたことのある男声が聞こえ、その場にはユーカリのとがった葉が地面をつく。
「久しぶりだな。仮面ライダーソレイユ。」
仮面ライダーメア・ユーカリフォームだ。
「お前ふざけんなよ!うらぁ!!」
ミラが薔薇の体を動かし、殴りかかる。
「無駄だよ。」
メアは地面からユーカリの葉をだし、跳ね返す。
「まあまあお手柔らかに。本気を出すのはソレイユの究極を見つけてからだ。」
「その強さで....本気じゃない..だと..」
ミラは驚き、体が震える。
「君たちはおろかだ。俺はソレイユに初めて会ったときからずっと、仮面ライダー裂羅としてだましていたんだよ。なのに誰も気づかなかった。唯一気づいたのが途中から入ったレグルスだった。まあ彼も最近だったんだが。俺はこれからもフラーワの世界を支配し続けるつもりだ。」
レグルスは自分の名前が出てきたことにやれやれとそぶりを見せ、そのまま聞く。
「私も...だましていたの?」
サクラはずっと一緒にいた敬一がずっとナイトメアだったことを知り、またもや絶望する。
「敵として言わせてもらうが、お前たちは仮面ライダーとして戦うには本気を出していなさすぎる。本気の戦いをしたいならフラーワの世界を俺達から救って見せろ!俺はラスボスとしてちょくちょく現れる!お前らは本気で世界を救え!わかったな!」
みんなは決意する。空は青く快晴だ。
「返事は!」
「「「「はい!」」」」
「よろしい。それじゃあ俺を倒せるようになってからまたかかってこい。ソレイユ!お前にはこれをやる!ラスボスからのヒントだ。」
メアはソレイユに黒い何かを投げる。それはエナジーのようだ。
『ブラックローズ!』
黒く透明のその機械は、低い声で鳴り響く。
「これが強化フォーム...」
「ブラックローズだね。」
メアは割れ目を作り出し、ソレイユたちを包み込む。
「じゃあな。俺の敵。」
ソレイユたちはその場から消え去った。
「どんどん強くなれ。俺の息子よ。」
そう呟いてメアも自らを割れ目に包み、割れ目ごと消え去った。