「ムウェンのライダーは出揃った。地球を攻める準備はできてるか?」
ナイトメアは変身した状態で《誠実なる青王子》に問う。
ランダンとムウェンを合併し領地が増えた王子は喜びの余韻に浸り、次の敵の地球をどう攻めるかのみ考えていた。
「ああ。できている。ナイトメア、君には感謝するよ。」
自分にとって都合がいいことを持ち込まれるとすぐに手のひらを返しナイトメアに屈する王子はもはや《誠実》なんかではなかった。というか《誠実なる青王子》という名前も彼自身がそう呼んでいたのが始まりだったのだ。
「まあまあ、感謝するのはまだ早い。ムウェンが地球の、まず日本を支配できれば地球全体も簡単だ。俺たちの世界の誕生だよ。」
「はっはっはっは!!」
ナイトメアが地球に標的を変えたのはムウェンのためなんかではない。強大なエネルギーが眠っている星、地球を支配して自分のエネルギーに変えるのが彼の目的である。ナイトメアは邪魔なムウェン王子など仮面ライダーに敗北した時点で捨てるつもりである。
「こないだ渡したドライバー、大事につかえよ。」
ナイトメアは王子の肩をたたき、割れ目に消えていく。
「偉そうにしやがって、地球に侵略をし始めたらすぐ捨ててやる。」
王子は言い、部屋に戻った。
アジトに戻ったナイトメアは、ハリー、ひなたともう一人の仲間を連れていた。
「お前の使命は人間を殺すことだ。」
もう一人はナイトメアの言葉を聞き、その場に倒れた。
「こうやってあたしたちの記憶を変えてたんだ。」
「わるいな。俺も仲間が欲しいんだよ。」
「まあいいや。どうせ私はあんたの恋人ってことしか知らないし。」
「それでいいんだよ。ハリーも、地球制圧を目指して頑張ろうじゃないか。」
ハリーは何も言わなかった。
彼ら二人はナイトメアに元の記憶を消され、埋め込まれた記憶でナイトメアに従っているのだ。ひなたたちがソレイユたちと戦っているのもそのせいだ。
「ナイトメア...俺はフラーワでも全部殺す..記憶をなくした俺がお前に勝ったら...全部を返してくれ..」
もう一人の仲間が立ち上がった。彼の眼は殺気に満ちていた。
彼の要望にナイトメアは当然のように答えた。
「ああいいよ。お前が俺に勝てたらな。」
「ちょっとここで始めるの?」「俺たちに迷惑はかけるなよ。」
ナイトメアは当然アジトで戦うつもりはなかったが、彼がいきなり襲い掛かってきたのでそうせざるを得なかった。
「お前ら邪魔はするなよ。」
ナイトメアは不公平だといい変身を解き、敬一の姿で戦う。
「ああーー!!この感じ!死ね!!」
彼はナイトメアの首を絞め、顔を殴る。
「ははははは。変身前でもこの力か...」
彼はナイトメアの顔を蹴り、ナイトメアはその場で動かなくなる。
「おい見たか!!俺はナイトメアに勝ったぞ!!俺をなめてたから痛い目見たんだよバカ!!」
彼は有頂天だった。あんなに自分になめた態度をついていたナイトメアを自分の力のみで倒したからだ。
「馬鹿なのはお前のほうかもしれないな。」
瞬間、断末魔とともにナイトメアのアジトには一人のフラーワが倒れていた。
それはナイトメアではなく、そのもう一人だった。
「残念だったな。さ、お前の仲間の仇を打ちに行くぞ。」
「う...うう...」
ナイトメアは彼を起こすとかれに名前を付け始めた。
「お前は今日からキラーだ。」
「そのままじゃん!!」
ひなたがつっこみを入れ、その場の雰囲気は和んだ。
「さ、キラー。これがお前のドライバーだ。」
ナイトメアはキラーにフラーワドライバーを渡した。エナジーはユリだ。
「お前は仮面ライダーユリだ。」
「またそのまま!!」
こんどはキラーが突っ込むが、場は和まなかった。
こんな感じでナイトメアのアジトは案外楽しくやっていたのだった。
しかしその時のナイトメアはすでに地球への侵略の準備を着々と進めていたのだった。彼の仲間のライダーはもうすでにソレイユたちと互角で戦える数にあった。あとは日本を破壊するだけだ。