「君たちはやっぱり俺の部下レベルだねぇ。」
レグルスはコマント達の攻撃を傷一つ残さずよけ、カウンターを仕掛けている。もう笑いそうである。
「油断させていく作戦なのかな?それなら油断させすぎだけど。」
レグルスは植物を生やすという攻撃を一切使わず、キックやパンチだけでコマント達を一掃した。
「昔の仲間だからって俺は容赦しないよ。」
コマント達は階段を駆けていくレグルスの後ろで全員消滅した。
一方、裂羅はかなりてこずっていた。バンクシーが裂羅を縛り上げて、身動きが取れない状態で力強い攻撃をしてくるのだ。その時の声は狂気じみていた。
「なぜナイトメアの味方かを聞いたな。理由は一つ。俺は強いものの味方だからだよ!お前みたいな弱い人間は今みたいに強いやつに負けるんだ!はっはっはっはっは!!!」
バンクシーはその間も裂羅を殴っていた。
「人間が弱いだと?」
裂羅が、訊く。
「ああ。どうした?反抗したくなったか?」
「もちろんだ....俺達人間はなァ!!少なくとも強いやつの味方にしかなれないお前よりかは強いんだよ!!!」
ぺりぺりと、裂羅を縛っている線が破れていく。
「なんだと...?」
「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!」
そしてついに裂羅は解放され、武器を手にする。
『マウンテンスパークリンガー!』『マウンテン・スプラッシュ!』
彼は見えないほどに素速くく移動し、バンクシーの脳天に一撃を入れた。
爆発とともに、バンクシーは消滅した。
レグルスと裂羅は、螺旋階段を上っているときにばったり会った。そして、屋上の扉の前で変身を解除して話している薔薇とひなた、その横で警備をしているミラを見た。
裂羅はひなたに近づいて来るや否や、マウンテンスパークリンガーの先のとがったところを彼女に突き付けた。
「いったいなぜ敵なはずのお前がいる。」
「待って。」と薔薇が説明しようとすると、自動的に扉が開いた。
扉の向こうには、エンペラー・ナイトメアが一人、玉座のような椅子に座っていた。
「待ちくたびれたよ。そこで一体なにをしてるんだ?」
彼は胸にある大きな眼球をぐるりと回した。
「ほぉう....それじゃあ最後の決着をつけようか。手加減はナシだ。」
ひなた、薔薇はドライバーを巻く。
「「変身!」」
『太陽に向かう大きなフェイス! ヒマワリ!ヒマワリ!』『どこまでも広がる花畑!みなぎるエナジー!ソレイユ・ガーデン!!ボクサイキョ―!』
ナイトメアはネオフラーワを出現させ、そのあと裂羅のほうへ向かった。
そして、「ふん!」と腹を殴ると、そのノックバックで裂羅は壁へ激突した。
「全然違う...!」
彼はすぐに壁からナイトメアのほうへとびかかる。そして、『マウンテン・スプラッシュ!』と音声を鳴らし攻撃を仕掛ける。
角度やら距離やらは完璧だった。
が、何かが足りなかった。
なんと、スパークリンガー自体がナイトメアの一撃によって破壊されてしまったのだ。それに驚き一瞬の隙を見せた裂羅は、ナイトメアに連続で攻撃され、変身解除すれすれまでダメージを受けた。
「裂羅!!」
ソレイユの声が聞こえるが、彼の意識は朦朧としていた。
「お前ごときが....人間に勝てると思うな...!」
裂羅は震えながら立ち上がる。
が、腹を刺されたのだ。
「お前...」
彼の腹を刺したのはスコップの形をした武器だった。
「ナイトメア。俺はあなたの味方だ。」
そういったのはカニバルだった。
「ふはははははは!!はははははは!!」
ナイトメアの声は、屋上、いや、フラーワ世界の全土に響き渡った。
「ソレイユ!お前の味方はもういない!」
ソレイユは戦いながら叫ぶ。
「お前は、、、絶対に許さない!!」
すると、後ろにいたサンがナイトメアにとびかかる。
「お前はあたしが止める!」
サンは自前の剣でナイトメアの腹を挿そうとする。
が、彼女は地面から生えてきた食虫植物に噛みつかれる。
サンもそれに抵抗する。彼女の得意な剣術で見事植物の首を切り落とした。
「やった..!」
が、それは一瞬だった。
ピラニア・カニバルは無限に植物を生やせる。それを考えていなかった。
彼女は左右両方から噛みつかれ引っ張られ、必死で抵抗するも及ばず、体の上下が切り離されてしまった。
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
彼女は人間だった。床には赤色の血液が飛び散り、ソレイユは今にも吐きそうだった。
やがてひなたの体は消滅し、それと同時にネオフラーワを倒し終えたソレイユがカニバルと戦う。
「はぁっ!!おまえも!!てきだったのか!!」
「騙してごめんね!」
カニバルとソレイユはぶつかり合い、そこにあった装置に衝突した。
ナイトメアはそれを見て「離れろ!」と怒鳴る。
そしてカニバルはソレイユのボクノブレイカーを奪い、その装置に突き刺したのだ。装置からはガスのような色付きの気体が流れ出る。それはすべてカニバルにかかっている。
「お前...!」
ナイトメアとソレイユは両者とも戸惑っている。
「俺にできるのはここまでだよ。ソレイユ、がんばって。」
カニバルは震える声でそういうと、その場に倒れこみ、動かなくなる。
「カニバル...?」
「これで一対一かぁ。カニバルがなんで死んだか教えてやろう。その装置は地球エネルギーをかなりの濃度で保管する装置だ。それを一気に浴びたから死んだんだよ。」
結局、カニバルは味方だった。地球エネルギーが戻っていっているということは、いずれ地球はもとに戻る。
「だけど私はお前を倒す。仲間たちの死を無駄にしないためにも!!」
「上等だ。かかってこい。」
「はあああああああ!!」
彼らは互い、相手にパンチを食らわせる。
「愚かな者が帝王に刃向かって殺される。それがこの人間社会じゃないのか?」
それにソレイユはすぐに答える。
「だが悪事を働いたものは排除される!」
「それが悪事か決めるのは強いやつなんだよ!」
二人は闘いながら言いあった。
「そうやって強さばっかり気にしてるからひなたに裏切られたんだよ。」
ソレイユが勢いでそういうと、ナイトメアの動きが止まった。
彼は小さな声で答える。
「お前に俺の気持ちがわかると思うな。」
ナイトメアはそういって刺さっているボクノブレイカーを取り、ソレイユのドライバーに向かって一突きする。
彼女は絶体絶命だと思った。だが気づくと間には女性が入っていた。女性は口から血を流している。
「ああ、なかなか....きくね...少し.....遅かったかも...しれない...な..」
それによりソレイユの仲間は本当にいなくなった。
彼女は無言でドライバーに手を当て、必殺技を構える。
『ガーデニング・フィニッシュ!』
飛び上がり、キックを入れるだけの、いつもと変わらないライダーキック。
ナイトメアも、それに対抗しようと必殺技を構えようとする。が、間に合わない。
ナイトメアの体にソレイユが刺さる。
彼は一瞬驚くがすぐに行動に移る。仮面ライダーソレイユの地球エネルギーを吸い取り地球に戻して、ソレイユ自体の力をなくそうとするのだった。
ナイトメアの体力とソレイユの力、どちらがなくなるかの勝負だった。
だが、彼はソレイユの勝ちを確信した。
彼は後ろに気配を感じてそっちを見ると、怪人態のミラもキックをしてるのだった。
それがわかったからだ。
しかし変だ。音がない。
「」
彼は喋ろうとしたが、何も聞こえない。次の瞬間、ナイトメアの体は爆ぜた。
フラーワ世界では巨大な爆発がムウェンで起きたというニュースが四六時中流れていた。
悪も正義もないこの世界は、平和に帰った。
街では商人が果物を売り、家では赤子が泣いている。
ついでに、新しい王が生まれた。
しかしその王はナイトメアや青の王子などとは違い武力で治めず、すべて自身の演説で統制していた。
数か月もたつと、街などもかなり栄えてきたのだった。
少なくとも、この地でかつて地球人と戦ってきたことがわからないぐらいに。