「君、俺に体を貸してくれない?」
男は真っ暗な場所で、何かに言われる。
「いやだ...来るな!」
「そっか...だったら俺も強硬手段でいくよ。」
その《何か》は、男に近づき手のようなものを男の胸の前にかざすと、心臓を取り出す。
当然男は死に、倒れる。男の口から《何か》は中に入り、《男》として動く。
「次はドライバーか...いいのがあるね。」
男は手からモニターのようなものを出し、そこに移る《何か》に似た怪人と、光で結ばれたもう一つの怪人とベルトを見つめる。
「これがカニバルドライバーか。」
男は時空の割れ目を作り出し、そこへ飛び込んだ。
「やっぱり、まだ誰もいないかな。邪魔ものがいないならそっちのほうが楽でいいんだけど。」
男がさっきのモニターそっくりの情景が描かれている割れ目から出る。
「ここか....」
そこは薄暗く牢獄のような場所だった。
「やっぱり君だよね。シャウラちゃん。」
シャウラはミラからエネルギー吸収を止めないように返事をする。
「お前は誰だ?」
「僕だよ、忘れたの?」
「声には聞き覚えがある。」
その返答に男はニヤリと笑い、姿を変える。
「レグルス=スカーレットかい!?」
「あったりー!サー・レグルス=スカーレットだよ。」
レグルス=スカーレット。シャウラとおなじブルーム族なら誰でも知っている名前だ。彼は昔のブルームの世界をナイトメアから守ったことがある。その時彼は英雄として称えられたが、天狗になった彼のわがままには誰も耐えられなかった。
「そのドライバーは俺がもらっていくよ。」
彼がそう言い終わると、ミラから出ていた光は消え、ドライバーが静かに光っている。
「僕の力を!!!」
ミラは怪人態になり無理やり檻を破壊しようとしたが、その力が奪われてしまった。
「かわいそうにね。ミラ=グリーンウッド。あと、シャウラ=アゼリアちゃん。」
彼はそう言うとものすごい速さでドライバーを自分の手に載せた。
「速い...!」
「僕は英雄だよ?」
そう言ってさっきのドライバーを腰にまきつける。
その時、絶望していたミラの目の前に時空の割れ目が表れる。
「つかまれええええええ!!!!」
牢を破壊しながら出てきたのは、バイクに乗った仮面ライダー裂羅と、ミラのパートナー、薔薇だった。
「薔薇!」
ミラはパートナーとの再開に歓喜し、思わず声を上げる。
「会いたかったよ!ミラ!」
ミラは薔薇に事情を話し、強くハグする。
一方シャウラとレグルスは、まだいがみ合っている。
「おいレグルス。お前はもう英雄なんかじゃないんだ。そのドライバーを返せ。英雄はこのわたしだ。」
「そうかな。俺の力じゃないと変身の力に耐えられないと思うんだけどね。」
煽られたと悟ったのか、シャウラは怪人態に姿を変える。
「僕は君と戦うつもりはないよ。」
「その余裕な表情が私を怒らせる!!」
シャウラ怪人態はその大きく爪の生えた腕でレグルスに襲い掛かる。
「でも正当防衛はさせてもらうよ。変身!」
レグルスはドライバーに二つの立体をはめ込んで、変身する。
『Carniv Ca Ca Ca Carnivorou』
どこからか出てきた巨大な食虫植物に食べられ、空中で解放される。解放された後のその姿は見たことのない形だった。
「やっほー、俺が仮面ライダーカニバルだよー。」
「ふざけてる!!」
レグルスは女性だからと容赦なくシャウラに攻撃する。そのときシャウラの攻撃はまったく当たっていない。
「そろそろとどめかな。」
カニバルは地面を強くたたく。すると、シャウラの下から巨大な食虫植物が出てき、彼女はそれに咥えられる。
「離しなさい!」
そしてカニバルはライダーキックの体制になり、自分より高い位置にいるシャウラにキックを見舞う。
「カニバル・ライダーキック!!」
牢屋の中で大爆発が起き、シャウラはその中央に倒れる。
レグルスは変身を解除して、敬一と薔薇たちのほうに近づく。
「僕は普通の人と同類にされるのは嫌だけど、君たちはナイトメアを倒そうとしてるらしいね。だから僕と一緒に目的を手伝ってくれないか。」
「ちょっと癇に障るところはあるが、悪いやつではないらしい。いいだろう。薔薇もいいだろう?」
「もちろん!よろしくね!」
彼らの冒険はまだ始まったばかりだった。