Monster hunter モンスターのもう一つの物語   作:細針

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閲覧ありがとうございます。
新章です、看板モンスの出番です。

※登場モンスター
ケチャワチャ(奇猿狐)
ゲリョス(毒怪鳥)
テオ・テスカトル(炎王龍)
ラージャン(金獅子)
ティガレックス(轟竜)
ババコンガ(桃毛獣)
ババコンガ亜種(緑毛獣)
イャンクック(怪鳥)
テツカブラ子供(鬼蛙)
リオレイア子供(雌火竜)
ゴア・マガラ(黒蝕竜)



二 地を染める不吉な来訪者
二 地を染める不吉な来訪者 01


「『下位樹海に見たことの無い黒い竜が飛来! こちらを敵と見なしている、今すぐ助けに来てほしい!』フロム、下位樹海のイャンクック!」

 

 毒怪鳥が読み上げた。

「見たことの無い黒い竜だと!?」

「もしかして黒い気配って……!」

 皆が口々に言う。

「ラー、予定変更だ! 今すぐ向かってくれ! 四頭で大丈夫か?」

 炎王龍が指示する。

「問題無いだろう。数が多くても邪魔なだけだ」

 金獅子が素っ気なく返す。

「まかせろってテオ! コテンパンにしてやるからよぉ!」

 轟竜も言う。

「わかった。では頼んだ」

 その言葉を合図に四頭は走り出した。ある程度助走をつけた後に天高く飛び跳ねる。

「先生……!」

 奇猿狐が不安そうに言う。

「きっと大丈夫さ。かつてあのクックは最強と謳われていた。やられはしないだろう。だが、すまない奇猿狐。儀式は延期だ」

 頭を撫でる炎王龍。しかし炎王龍ですらも不安の色は隠せなかった。

 突風が樹海の木々を揺らす。エリアの中央に枯れ枝が落ちた。それは樹海のモンスターの不安をより一層煽った。

 

 

【下位未知の樹海‐北Dエリア】

 

 

「はあっ……はあっ…………」

 怪鳥が息切れしながら遺跡の陰に隠れる。怪鳥は逃げ遅れた幼い鬼蛙と雌火竜を連れていた。

「シャァァァァァァァッ!」

 向こうで悲鳴の様な咆哮が聞こえる。雌火竜が怪鳥にしがみつく。その目は涙を滲ませていた。

「大丈夫だ……直に助けがくるよ」

 怪鳥が背中を撫でる。震えている感触が伝わる。

 突然、木の上から物音がして、怪鳥が身構える。

 降りてきたのは金獅子達だった。

 

「イャンクック! 無事だったか!」

 

 金獅子が言う。

「ありがとうございます! 助かりました!」

 怪鳥が礼を言った。

 桃毛獣が子供達の頭を撫でる。

「お前らよくここまで頑張った! あとはおじちゃん達がなんとかするから安心しろ!」

 その言葉で心が軽くなったのか子供は泣きじゃくる。泣く二頭を背負う怪鳥。

「クックじいさん! その黒い竜の事を教えてくれ!」

 緑毛獣が訊く。

「変わった骨格の竜でした。言葉が通じなくてやってくるなり襲われました。何やら翼から凄い量の鱗粉をばら蒔いているのですが正体がわからないです。そして今、人間と交戦中で人間がかなり怪我しています」

 怪鳥が詳細を話す。

「情報ありがとう。その子供達を連れて逃げてくれ。俺達が食い止める」

 金獅子が礼を言う。

「人間が戦ってるってことはアレか? 同時に人間もブチのめせるってことか?」

 轟竜が息を荒げて言う。

「やめろティガ。下手に戦っても恨みを持たれるだけだ。ここは下位樹海だ、暴れるとガキ達が危ねえ」

 金獅子が止める。

「じゃあどうするってんだ? 怪我してるとはいえど敵だぜ? 背中は預けれねえだろ」

 轟竜は直に納得しない。

「あたしが追い出すよ。乗せるなり敵意があるなら吹っ飛ばすなりで避難させりゃいいし」

 緑毛獣が提案する。轟竜は頷いた。

「何はともあれ行こう。ここでのんびりしてたら敵が来るし人間は死ぬし良いことは無いじゃろ?」

 桃毛獣が言う。

 四頭は咆哮のする方へ走り出した。

 

 

【下位未知の樹海‐北Cエリア】

 

 

 一方、金獅子達が到着した頃、エリア端で四人のハンターが追い詰められていた。双剣、ランス、操虫棍、ライトボウガンの四人、黒蝕竜討伐に向かった筆頭ハンター達だった。

 筆頭ランサーは足を怪我したのだろう、筆頭ルーキーが肩を貸すことでやっと立っていた。動ける二人が武器を向けて威嚇するがその剣先と銃口は震えていた。

「グゥゥゥゥゥ……」

 黒蝕竜が弄ぶように近付く。

「×××! ×××!」

 筆頭リーダーが激しく噎せる。鱗粉を吸いすぎた様だ。ポーチに目を向けるが事前に用意してあったウチケシの実は既に無くなっていた。

 筆頭リーダーは決心して筆頭ガンナーと目で合図する。筆頭ガンナーは頷く。二人は呼吸を整えた後に

 

「×××××××!」

「××××!」

 

 筆頭リーダーが黒蝕竜に突っ込む。動きを読んだ黒蝕竜が翼脚を使って凪ぎ払う。筆頭リーダーは吹き飛んだと思われた。

 違った。攻撃が当たる瞬間、彼は素早く懐に潜り込んだ。

 その僅かな隙に乱舞を叩き込む。甲殻を斬る感触に感情が高まる。苦しかった胸はいつの間にか和らぎ、かえって興奮剤のようになっていた。剣を握る手に力がこもる。筆頭リーダーは斬り続けた。

 黒蝕竜もただやられるだけでは無い。体を翻し尻尾で凪ぎ払う。翼で視界が悪かった筆頭リーダーは今度こそ吹っ飛ばされた。筆頭リーダーが起き上がろうと体を起こした先に見えたのは黒蝕竜の突進する姿。横に転がって避けようとするが黒蝕竜の大きさでは距離が足りない。筆頭リーダーは目を瞑った。

 その時、黒蝕竜の頭が爆発して黒蝕竜は怯む。

「××××!」

 筆頭ガンナーが徹甲榴弾を撃ったのだ。怯んだ隙に筆頭リーダーはその場を離れて回復薬を飲む。

 筆頭ガンナーが弾を装填する。次の突進に備えて頭に標準を定めた。

 だが、黒蝕竜がした行動は突進では無かった。後ろに跳ね、筆頭ガンナー目掛けて滑空した。

 弾を外した筆頭ガンナーが飛ばされる。衝撃で軽い脳震盪を起こしたのか、起き上がっても虚ろな目をしたまま動けない。

 好機と見た黒蝕竜が叫びながら突進する。殺戮を喜ぶ声だった。筆頭ルーキーと筆頭リーダーが悲鳴をあげる。

 

 その時だった。

 

 横から『何か』が弾丸の様に飛び、黒蝕竜を吹っ飛ばした。

 突然の出来事に口を開ける筆頭リーダー達。

 

「間に合ったぜぇ! これで良いんだよなラー?」

 

 弾丸の正体は飛び掛かった轟竜だった。少し遅れて金獅子達が現れる。

 

「ああ。良い動きだったぞ」

 

 金獅子が誉める。

「××××!?」

「×××××!」

 突然現れた危険なモンスターに驚く筆頭ハンター達。手負いの彼らには新たな脅威だった。

「とりあえず一番死にそうな奴を運ぶよ!」

 緑毛獣が筆頭ランサー達に向かって走る。緑毛獣が襲い掛かると思った筆頭ランサー達は観念した様に倒れる。

 倒れる瞬間に頭で掬い上げる緑毛獣。二人は少々不自然な体勢で背中に乗った。

「×××?」

 奇声をあげる筆頭ルーキー。この奇妙な状況を整理しようとするが緑毛獣が走り出したせいで舌を噛む。今は振り落とされないように必死に背中を掴むしか無かった。

 驚いているのは筆頭リーダー達も同じだった。更に驚いた事に二人を運んだ緑毛獣がこっちに向かってきたのだ。

「よく考えたらあんたらで運べば良いじゃないか。あたしが運んでも誤解されるだけだし」

 筆頭ルーキー達を降ろしながら言うが人間には只の獣の唸り声にしか聞こえない。

「近くに薬草もある訳だし、これ食べてさっさと逃げな!」

 呆気にとられる人間達を尻目に近くにあった薬草と尻尾に持っていたアオキノコを置く。緑毛獣はそのまま走り去った。

「×××××××……?」

 首を傾げる筆頭ハンター達。だが、直ぐに目の前の状況を判断して薬草とアオキノコを拾う。それを筆頭ガンナーが慣れた手付きで調合して全員に飲ませる。全員の苦悶の表情が和らぐ。四人は足を引き摺りながら出口へと向かった。

 

 一方、黒蝕竜と金獅子達では睨み合いが始まっていた。

「俺はティガ。テメエの名前はなんだ? それすらもわからねぇのか?」

 轟竜が威嚇しながら言う。

 

「…………ゴア、マガラ……」

 

 黒蝕竜が答える。

「ゴア、と言ったか? ならばゴア。テリトリーを侵犯した者の末路はわかるか?」

 横から金獅子が訊く。

「ガァァァァッ……」

 しかし、黒蝕竜は言葉を使わずに唸るだけだ。

「……通じない、か……。ならば身をもって知れ!」

 金獅子が吠えた。

「さぁ、始まりだ!」

「結局これかい! 仕方ねえな!」

 それに呼応して轟竜と桃毛獣の咆哮が響く。

「シャァァァァァァァァッ!!」

 黒蝕竜も叫ぶ。

 モンスター同士の壮絶な戦いが始まった。

 

二 地を染める不吉な来訪者 01 終




如何でしたでしょうか。

\読み難いわ!/…はい、すみません精進します。

筆頭さん登場させました、はい、あの乱舞厨と名高い。

なんか原作通り2人が勝手に逃げるのが可哀想なので助けました。
そして黒ゴマちゃんも上位並の強さにします。
主人公が下位で倒せたのは筆頭リーダーが頑張って瀕死にさせたからです、きっと。
人間会話を×にするとどんなにリーダーさんの格好良いセリフが降りてきても伏せられちゃいます。なんか寂しいです。

次話も読んでいただけたら爆食いして正月太りします、私HN通りガリなのでちょっとありがたいです。
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