旅館につき、お昼ご飯を済ませ私たちは外に出ていた
山の上なので景色も物凄く良く、絶景であった
外をブラブラと歩き、夕方頃部屋にまた戻ってきた
八幡「たまにはいいな…こういうのも」
今日1日まったりとすごし、私達は自然に癒されていた。
朝出かける時は暑かったが、ここに着くと少し冷たい風が吹き気持ちがよかった
雪乃「そうね、あまりこういう機会もないから…たまにはいいかもしれないわね」
陽乃「うんうん、2人が楽しんでくれてお姉さんも嬉しいな〜」
少し雑談をしながら休み、ゆっくり時間を過ごした
陽乃「そろそろお風呂行こっか」
雪乃「そうね…」
姉さんのその言葉に反応し私達はイソイソと準備を始めた
元々ここの温泉には興味があったので
内心ワクワクしていた
八幡「んじゃ行くか」
途中で比企谷君と別れ、私は姉さんと浴場に向かった
陽乃「ふぁ〜気持ちいい……」
姉さんは珍しく私の前で完全に気を抜いていた
こうしてみると本当にいつも姉さんは気を張っているのがよく分かる…表情の一つ一つや言動…不意打ちをくらわない限り完璧に見せる徹底ぶり…
いつもならボロを出さないけど…もしかして今なら
雪乃「姉さん隣失礼するわね」
陽乃「ん〜 珍しいね、雪乃ちゃんから近づいてくるだなんて」
雪乃「別にいいじゃない、旅行先くらい甘えたって」
陽乃「ふふっ、雪乃ちゃんが甘えるか〜 最後に甘えられたのなんて何年前だろうね」
雪乃「そうね、彼に…比企谷君に会う前は私達仲悪かったものね…10年は甘えてないんじゃないかしら…」
比企谷君のお陰で仲直りは出来たものも…私が意識しすぎてとくにこれといったことは無かったから
陽乃「もう、そんなにもなるんだ〜」
雪乃「えぇ、比企谷君には感謝してもしきれないわね…」
陽乃「そうだね」
姉さんと話していて気がついたことがある。風呂の時は頭で考えてというより、来た内容に対して直感的に返してるようだった
いつもみたいな維持の悪そうな笑顔や企んでるような表情もまるでない 雪ノ下陽乃そのもののような気がした
雪乃「姉さんは比企谷君の事異性として好き?」
陽乃「当たり前でしょ、好きに決ま……!?」
ここで一瞬姉さんの顔は強ばり、そして何事も無かったかのように話をそらそうとした
でも、もう手遅れよ…途中で気がついたようだけど もうそこまで言えばさすがの私も分かるわ…姉さんは比企谷君の事が好きな事くらい
陽乃「…雪乃ちゃん、計ったわね」
姉さんは少しこちらを睨みつけ、警戒していた
もし、姉さんがボロを出さなくてもそんな事をされたら分かってしまうのに…今の姉さんにはそんな事も分からないほど頭が回ってないのだろう
雪乃「別に計ってないわ、ただ姉さんが比企谷君の事をどう思ってるか聞いただけよ」
陽乃「確かにそうだね……でも雪乃ちゃんがそんな事を知ってどうするのかな?」
雪乃「何もしないわ…ただ知りたいだけよ…何故姉さんが比企谷君に対して1歩距離を置いているかを」
姉さんは私に対しての警戒を強めていた
これ以上何も悟らせないと言わんばかりに
雪乃「……私の気持ちに気がついたから、かしら…」
その時姉さんの眉がピクっと動いた
雪乃「比企谷君が姉さんにアタックしていた頃…私はいつも遠目で2人のことを見ていた。私も比企谷君の隣に居たいって、でもそれは数ヶ月で叶ってしまった。姉さんが比企谷君と距離を取ることで」
比企谷君が姉さんに恋をしていたのは多分彼が中3の終わり頃から高1の秋頃まで…
陽乃「前にも言ったはずよ、知らなくていいこともあるって」
雪乃「確かにそうかもしれない…だけどもし、このまま比企谷君の恋人になれたって私は後悔する…彼の事は大好きだけど…私は姉さんの事も大好きだから」
初めてだった
私が姉さんに対して思いをぶつけたのは
こんなにも清々しいものだと私は知らなかった