比企谷君が私のお兄ちゃん?   作:ゼロ少佐

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25話

あれから特にこれといったものはなく、そのまま私達は比企谷君の家に一泊して帰った。なぜ1泊したかというと、突然の大雨で帰れなくなったから。2人揃って泊まるということで私と姉さんどちらが比企谷君の部屋で寝るか論争が始まると思っていたのだが、珍しく姉さんが小町さんの部屋で寝るからーと私に比企谷君と一緒の部屋で寝る権利を譲ってくれたのであった。

 

 

まぁ、だからと言って彼と特別進展があった訳では無いのだけれど…風呂に入っている間に布団が敷かれてあり、その後いつも通り彼がドライヤーで髪を乾かしてくれて、お話ししながら本を読んだりするいつも通りの光景だった…

 

普通に考えると夫婦や恋人のように見えるのかもしれないけど、彼はかなりの世話好きでなんやかんや言いながら色々してくれるのだ。

 

 

少し前の私なら布団に潜り込んだりしてみたのだけれど、今はそんな気分ではなかった。彼のことは好きだけれど、姉さんが私に譲ったことが気がかりだったから。その後普通に睡眠をとり、朝になると小町さんに起こされ、4人で朝食をとり、昼過ぎに迎えを呼び私達は帰宅した。

 

陽乃「雪乃ちゃん、比企谷君と居ると飽きないわねー」

 

雪乃「そうね、彼みたいに変わった人はそうそういないもの」

 

車中姉さんと少しの雑談はしたけれど昨日の花火大会の話みたいな重い話は1度もしなかった。このまま有耶無耶にしていい話ではないのだけれど、私から聞くことが出来なかった。

 

できることなら私だって彼と一緒に行きたいし、少しでも長く一緒にいたい。それは姉さんも一緒のはず。

 

 

 

そんな事を延々と考えながら私は一日を過した

 

 

 

 

八幡「はぁ…俺もそろそろ決めねぇとな」

 

2人が帰ったあと俺は自室に戻り黄昏ていた。美少女2人から言い寄られ、俺はその2人の子…両方とも好きになってしまったのだ。

 

俺は溜息をつきながら椅子に座り自分自身に呆れていた

 

八幡「つーか2人とも可愛すぎだろ!!あんなん選べって言う方が無理だろ!」

 

1人で不満をぶつけるものの、俺の声は虚しく空気に溶け込んでしまった。その後布団に潜りその日はこの事を考えるのをやめた。

 

 

 

 

 

朝日が登り、日光が俺の顔に目掛けて攻撃をしてきた。昨日の夜窓を開け、黄昏ていたせいかカーテンを閉めるのを忘れていたようだ。俺は重い体を起こし、カーテンを閉め二度寝するために布団に潜った。これで俺の睡眠の邪魔をするものは居なくなった。そう思っていたのも束の間、珍しく俺の携帯に電話がかかってきた。

 

 

 


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