嫉妬とかそういうものではないのだけれど、ここに来てライバルが増えるなんて思ってもみなかった。彼の事を分かってくれる人はそうそう居ない、少なくとも好意を寄せるほどに彼のことを知りえるのは私と、姉さんと由比ヶ浜さん位だと思っていたのだけれど……
「比企谷君〜一緒に行きましょ♪」
「ねぇ、なんで無視するんですか?私の事嫌いなんですか?」
「さりげなく優しく接して私を落とすつもりですか?ごめんなさい私葉山くん一筋なので!」
「あっ!ちょっと待ってくださいよ〜」
最近事ある毎にとある先輩が比企谷君に付きまとっていて、その間私は蚊帳の外。私も比企谷君も文化祭の実行委員になったのに、その先輩も比企谷君と一緒に実行委員になりまた私は蚊帳の外。最近はそんな事ばかり…新学期が始まりまた一学期の時のように一緒に居られると思っていたのだけれど、現実はそう甘くはなかった。
放課後になり部室に鍵を取りに行き、職員室からでてくると向こうからとある2人の話し声が聞こえてきた。そのうちの1人は比企谷君でもう1人はあの亜麻色髪をした女子だった。
「お、重い…どうして教師ってこう重たいものは生徒に運ばせようとするんですかね」
八幡「自分が楽したいからだろ、ほらダンボールもう1個貸せ、前ちゃんと見えてねぇだろ」
「でもそうすると比企谷君が」
八幡「ほら、こうやって片手ずつ持てば大丈夫だから早く上のせろ」
「あ、ありがとうございます…」
そんなやり取りをしながら比企谷君達が職員室の方に向かってくる
八幡「あ、雪乃部室の鍵取りに来たのか??」
雪乃「えぇ、比企谷君は日直の仕事かしら?」
八幡「まぁそんな所だ、これ職員室に運んだら終わりだし一緒に部室行くか?」
雪乃「え、えぇそうね そうしましょう」
そう言って彼は職員室の中に入り、後に続いて亜麻色の髪をした先輩がこちらに会釈をしにっこり顔で職員室に入って行った
比企谷君と二人で雑談しながら奉仕部へ向かうと先に由比ヶ浜さんが部室の前へ来ていた。
結衣「珍しいね〜この時間にゆきのんが部室着いてないなんて」
雪乃「ごめんなさい、お待たせしたわね」
八幡「あーそれ俺のせいだわ、さっき職員室前で会って引き留めたから」
結衣「あーなんか重たそうな荷物いっぱいあったね、そういえばヒッキー 最近一色さんと仲良いよね?」
一色さん?あの亜麻色の髪の人の事かしら?
八幡「別に良くはねぇよ」
結衣「そうなの?傍から見たら凄く仲良さそうだけど、」
八幡「同じ委員になって少し接点が出来ただけだ」
結衣「でも一学期の時クラスでもそんなに目立つ子じゃ無かったのに最近かなり変わったよね、前はつまらなそうに1人で居た感じだったのに」
八幡「中学の時同じ周り女子から可愛いからって理由で虐められてたんだと、それであんまり人付き合いとかしなくなったらしい」
周りからの嫉妬や妬み…私も何度も経験したことはあるけれど、割り切れなかったらかなり辛いものだと思う。私は比企谷君と言う心の支えがあったし同級生に微塵も興味がなかったから。
八幡「まぁ悪いやつじゃねぇしお前らも構ってやれ、あいつ結構人懐っこいし」
たまに見せるあの優しい表情。それはよく私たち姉妹に対してしていた表情だ。もしかしたら彼女…一色さんはもう私達と同じくらいの距離に立ってしまっているのかもしれない。何年もかけて築き上げてきたこの場所に。
八幡「どうしたんだ?さっきから黙って」
雪乃「いえ、貴方がそこまで気を許していることに少し驚いていただけよ」
八幡「気を許すって…別に俺ピリピリしたりしてないだろ」
そういう意味ではないのよ…本当に鈍感なんだから。そうこうしているうちに下校時刻になりその日は各々帰宅をした
皆さんお疲れ様です作者の少佐です。やっと一色いろはが出せませた!いやぁここまで長かったですw 2ヶ月ほど前にとあるYouTuberさんのライブでこの作品にいろはが出てきて欲しいと言われ悩みに悩みながら出すことにしました。ですが原作とは違い八幡と同級生で同じクラス。各種設定を軽く変えて一色いろはではあるが違う人でもある 所謂キャラ崩壊したキャラとして採用しました。人によっては不快に思うかもしれませんがご了承ください。ではまた新話で会いましょう