陵南を全国一のチームに   作:無理やー

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紅白戦

今から紅白戦をやる。50人もいるので俺の出番は4番目と後の方だ。それまで他の人達の腕前を見ていたが、正直微妙。確かにパス、シュート、ドリブル基本ができてるとは思う。でもそれだけで眼を見張るような特別なプレイが出る訳じゃない。これなら以前のチームのベンチメンバーの方ができてたんじゃないか?そんなことを考えていたら…

 

パスッ テンテン……

 

???「オオオオ~~~~スリーポイント!!!いきなり決めやがったぞアイツ!!」

 

大した新人がいないと思いきやいきなりスリーポイントを決めたやつがいた。…あれって…

 

八神「…アイツ竹中じゃないか?」

 

竹中夏陽。俺が小学生の頃一緒にプレイしたことがあるやつだ。だが、中学に入ったとき俺は違う中学に入った為それから会っていない。

 

八神「…それにしてもアイツやるな…今のはマグレじゃなく間違いなく狙って打ちやがった。しかも完全にフリーだったぞ。ポジショニングが格段にうまいな。なおかつクイックで打たれたらたまったもんじゃない。」

 

そんなことを考えているうちに…

 

パスッ 

 

???『オオオオオオオオ~~~~~~~~また決めやがった!!しかもこれで4本連続だ!!』

 

ディフェンスが大したことなかったので見落としていたがオフェンス力はかなりのものだ。これは十分レギュラーを狙えるな。アイツ。

 

紅白戦の結果は34対28で勝ったようだ。結局一人で22点決めた。

 

そして次が俺の番だ。

 

八神「おっし!!次は俺達の番だが軽く自己紹介するか。俺は八神和真。ガードだ。」

 

???「じゃあ俺も石井努。フォワードだ。」

 

バンダナをつけたデカブツ。192㎝

 

???「水沢彰。ポジションはフォワード。」

 

今度は長髪の澄ました男。179㎝

 

???「沢村智樹。フォワード。」

 

金髪のイケメン。182㎝

 

???「近藤誠也です。ポジションはフォワードです。」

 

メガネをかけている。172㎝

 

八神「俺以外全員フォワードかよ…」

 

石井「俺はセンターもやったことあるからゴール下は任せろ」

 

八神「おっし、じゃあ俺がポイントガードやるからゲームメイクは任せろ。」

 

そう言い俺達はそれぞれポジションについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試合が始まり最初の攻撃権は俺達からだ。まず俺は、左右に揺さぶるフェイクからのペネトレイト。俺のマーカーを抜き去り相手センターがカバーに寄せる瞬間、狙い澄ましたかのノールックパスを石井に渡りそのまま決めた。

 

石井「おっし!!」

 

八神「ナイッシュー!!」

 

石井「おおよ!」

 

石井と八神がタッチした。

 

石井「ディフェンス!!」

 

石井以外のチームメイト『オオオオ!!』

 

その後も正確無比なパスやドリブル、チャンスがあれば自分から切り込みダンクやスリーポイントを決めたりもしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魚住「アイツが仙道が連れてきたやつか…」

 

池上「…スゲエな。ノーモーションからの高速パス、手元を全く見ないドリブル、コート全体を見渡す視野の広さ、自信で決めるシュート力、正にポイントガードの理想形だ。」

 

試合を見ている魚住と池上はそう言い…

 

越野「それに、あの石井ってやつも上手いですよ。魚住さんほどパワーはありませんが、その分スピードとテクニックがあります。リバウンドも強い。」

 

植草「さっきもフェイダーウェイを決めてますし、ファール貰ってからのフリースローも決めてます。魚住さんとは違うタイプですね。」

 

監督「(…魚住が剛のセンターならあの石井は柔のセンターだな。何よりチームに勢いをつけてくれるあのガッツ溢れるプレイ。今年はいい新人が来てくれたな。)」

 

試合はその後一方的とは生温い。正しく蹂躙という言葉が相応しく結果八神のチームが52対4と圧勝した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

池上「…信じられない。たった10分で50点以上決めるとは…」

 

魚住「だが頼もしいやつが入ったな…」

 

越野「此方としてはうかうかしていられないんですが…」

 

植草「そうですね。さっきの竹中もですが、少なくとも八神はスタメン入りはほぼ確定ですしょうし…」

 

此れだけのプレイをした八神がスタメンとして起用しないとは思えなかった。今日は初めての練習。初めての紅白戦だ。それゆえ、チーム内のプレイスタイルなど知るよしもないはず。にもかかわらず、八神は一寸のズレもない完璧なチームプレイをやり、ゲームを支配したのだ。

 

そして八神の他にも同じチームにいた石井、前の試合で6本のスリーポイントを決めた竹中も間違いなくスタメン候補には入る実力を示している。同ポジションの池上、越野、植草は若干複雑な気持ちだった。

 

監督「……仙道もとんでもないやつを連れてきたな。だが!……魚住、仙道、そして八神。この3人が入れば間違いなく今年の陵南は県を制することが出来る!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八神「フー。」

 

俺は水を飲んで一息ついていると

 

???「八神!」

 

八神「?…お前、竹中か?」

 

竹中「久しぶりだな。」

 

八神「ああ…」

 

竹中「お前、前はフォワードだったよな?何時からポイントガードなんてやりだしたんだ?」

 

八神「…中2の時アメリカに留学してたのはお前もしってるだろ?その時向こうの監督から俺はガードのほうが合ってるって言われてな、それからさ。」

 

竹中「そうだったのか…」

 

八神「お前こそ、何時からシューターに転向したんだ?前はカットインからのドリブルシュートが殆どだったじゃないか。」

 

竹中「ああ…俺は中2の時身長が止まっちまって、177㎝以上伸びなくなったんだ。そのせいでゴール下のパワープレイに負けることが多くてな…だからアウトサイドシュートを磨かなきゃいけないとって思ってな。それから毎日200本のシューティングを欠かしたことがないぜ。」

 

八神「なるほどな…」

 

竹中「…なぁ…八神…?」

 

八神「ん?」

 

竹中「…お前…湊とは…あれから…」

 

八神「…ああ、1年位前から連絡とってない…」

 

竹中「…そうか…」

 

八神「お前こそどうなんだよ。確か…ひなたちゃんだっけ?」

 

竹中「俺?俺は去年から付き合ってる。ひなたも陵南に来てるぞ。」

 

竹中は顔を頬を若干赤らめながらそう言った。

 

八神「マジかよ!」

 

竹中「ついでに言うと湊も綾南に来てるぞ。」

 

八神「はあ!?」

 

竹中「…八神、お前湊のこと今どう思ってるんだ?別に嫌いで別れたんじゃないだろ?っていうか、湊はまだお前のこと好きだぞ。間違いなく。」

 

八神「はあ!?何を言っている。そんなわけ…」

 

竹中「アホマホがお前が綾南に入ることを知って湊は志望校を陵南に変えたんだ。そしてついでにマホも紗季も香椎も綾南に来たんだぜ。」

 

八神「…もう何から突っ込んだらいいかわからん…」

 

竹中「…それで?どうするんだ?」

 

八神「……さぁな……俺から智花に会いに行く気はない。」

 

竹中「まぁどうせひなたたちもバスケ部に入るだろうから何時でも声かけられるだろ。」

 

八神「…智花からじゃなく、長塚辺りから声かけられそうだな…それもそう遠くないうちに…」

 

そんな会話をしながらその場を去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仙道「よー。ナイスプレイ。」

 

俺は声がした方に振り向くと

 

八神「うっす。仙道さん。」

 

仙道「それにしてもスゲーなあれは。あれがお前の本来のプレイな訳だな。」

 

八神「…俺のパス、受けてみたくなりました?」

 

仙道「まぁな。だがこれでウチは今年こそ全国に行ける。」

 

八神「違いますよ。仙道さん。……全国に行くんじゃありません。今年の陵南は全国制覇が可能なチームです。」

 

俺は笑みを受けながら答えた。

 

仙道「…ほう、言うじゃないか。まっ、よろしく頼む。」

 

八神「こちらこそ。」

 

その場で俺達は全国を制することを互いに誓い、握手をした。

 

 

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