新訳・とある時王のハイスクール   作:海神アグル

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絵「……凛」

凛「……何かな、絵里ちゃん?」

絵「何か言うことは?」

凛「いや、出番貰うだけで何で正座させられなきゃいけないにゃ!?」

花丸「凛さん、可愛そうずら」

ル「うゆ……」

梨「それじゃあ第9話行ってみましょう」

千「梨子ちゃんドライ…」




episode9

ドライグダーク。

 

いつも自分の事を神とか言って、無駄に喧しく、すごい発明をする奴で、ここぞという時はまぁまぁ頼りになる、もう1人の俺そのものな存在。

 

そんなアイツが今、この大切なゲームを壊した挙げ句、立ちはだかる様に俺の前に立っていた。

 

『何の真似だ?神…』

 

ドライグがドスの効いた声で訊ねると、ダークは前髪をかきあげ、オールバックにするとドヤ顔で言う。

 

「何……ちょっとした宣戦布告だよ」

 

「宣戦布告?」

 

「そうさぁ…」

 

俺の聞き返しにダークはそう言うと、俺達に背を向け、天に左手を伸ばす。

 

「私は最早、神を超越した存在、神の中の神、神を超越した王になった。ゴッドマキシマムマイティの性能は時の巻き戻しで落ちたが、それを補って余り余る力を、私は手に入れた!……イッセー」

 

そこまで言ってダークはシャフ度でこちらに向く。

 

「君は最高最善の王になりたいそうだが、それは諦めろ。何故ならこの私が……全世界を統べる王になるからだぁぁぁああああ!! ヴェーハッハッハッハッハッ!!」

 

再び高笑いするダーク。

 

こいつは本当にっ……どこまでも変わらない奴だ!

 

「…どうでもいいですが、一々煩いです」

 

「確かに、煩いね」

 

おいダーク、言われてんぞ。

 

小猫ちゃんはともかく、木場にまで言われるって相当だぞ?

 

まぁいいや。

 

俺はダークに指を突きつけて言う。

 

「悪いが俺は諦めない!必ず最高最善の魔王になってみせる!」

 

「黙れぇぇええええ!! 王は私で十分だぁぁ!!」

 

《オーズ…》

 

ダークがそう言うと禍々しい音声が聞こえ、次の瞬間にはダークの姿がまるっきり変わった!

 

 

(BGM:wish in the dark)

 

それは仮面ライダーオーズに似てるが、かなり生物感溢れ、血に染まったようなクラッシャー、頭には赤い翼があり、腕にはトラクローが備わっているものの、身体の一部として一体化しており、腰部分には信号みたいなオーズドライバーがある。

 

胸のオーラングサークルのデザインもオリジナルのタカ・トラ・バッタを踏襲しているものの、中心部分にコアメダルが並んだような意匠になっており、リアルな図柄になっている。

 

ダークは『アナザーオーズ』に変貌した!

 

「…アナザーライダー……」

 

「イッセー君!」

 

「分かってる!」

 

アナザーライダーを倒すのは俺の役目!

 

そう思って俺は構える。

 

『おい神!そんな力にまで手を出しやがって……見損なったぞ!』

 

「ふん……何とでも言うがいい。これは素晴らしい力だっ!私は神をも越える王となるのだァ!!」

 

そこに、リアス達も転移でやって来た。

 

「イッセー、祐斗、小猫!」

 

「何があったのですか!?」

 

「はっ!? アナザーライダーですわ……」

 

「む……?増援か?だが無駄だぁ……」

 

そう言ってアナザーオーズは大量のセルメダルを床にばら撒くと、そこから数体の屑ヤミーを産み出した!

 

チッ!

 

本当に厄介な力を手に入れやがって!

 

リアスが俺に言う。

 

「あの変な存在達は私達が何とかするわ!イッセーはアナザーライダーを!」

 

「分かった!」

 

そしてリアスは消滅の魔力を、朱乃は雷光を、木場はスピードで翻弄しつつ聖魔剣で斬り捨て、小猫ちゃんは拳で、会長は水を使って、それぞれ屑ヤミーを葬っていく。

 

「よくも私達の試合の邪魔を!」

 

「許しませんよ!」

 

「うふふ……この力をやっと彼の前で振るえる。痺れなさい!」

 

その間に俺はエグゼイドウォッチを起動しつつアナザーオーズに接近!

 

《エグゼイド!》

 

スロットに装填してロックを解除、素早く回す。

 

《アーマーターイム!レベルアーップ!エ・グ・ゼ・イー・ド!》

 

「ノーコンティニューで、なんかクリアできる気がする!」

 

そして両手に装備されたハンマーでアナザーオーズを殴りまくる!

 

「おりゃ!そりゃ!おりゃ!」

 

殴る度にHITの文字が浮かび、最後にアナザーオーズの顔を殴って吹き飛ばすと、アナザーオーズから何かが出てきた。

 

拾ってみると、それはゲンムライドウォッチだった!

 

つってもここで使う場面じゃないしな。

 

そう思ってると、背後で「キャー!?」という声が聞こえた。

 

振り返ると、リアス達が逃した屑ヤミーがアーシアに向かっていた!

 

ヤバい!

 

早く助けないと!

 

「アーシア!」

 

俺は慌てて向かおうとするが、

 

「どこを見てる!?」

 

「ぐはっ!!」

 

アナザーオーズに背後から斬られ、前に倒れる。

 

そして背中に足を乗せられる!

 

「クソッ!その足を退かせダーク!」

 

「ドライグダーク神王だぁぁ!!」

 

「んな事はどうでもいいんだよ!!」

 

見るとリアス達も次から次に発生する屑ヤミーに圧倒され、劣勢になってる。

 

クソッ、このままじゃアーシアだけじゃない。

 

他のみんなもやられる!

 

そう焦っていると、アーシアに向かっていた屑ヤミーが誰かに蹴り飛ばされる!

 

「む……?誰だぁ!?」

 

ダークが叫ぶ。

 

よく見るとその人は女性だった。

 

(BGM:対決・グリード)

 

長く伸びたオレンジの髪、活発そうな軽装。

 

その人は俺がよく知ってる女性だった!

 

「凛さん!」

 

その人はμ'sの元メンバー、凛さんだった!

 

リアスと会長が驚いた様に言う。

 

「μ'sの星空 凛!?」

 

「何故彼女がここに!?」

 

その言葉を気にする事もなく、凛さんはアーシアに手を差し出して立たせる。

 

「大丈夫?」

 

「あ、ありがとうございます……」

 

僅かに笑った凛さんはこっちに向くと、その腰に『オーズドライバー』を巻いてから、黄色のメダルを上に弾き、その間に赤と緑のメダルを入れて、最後に黄色のメダルを真ん中に入れる。

 

ドライバーを傾けると右腰にある『オースキャナー』を取り、メダルを読み込んでいく!

 

キン!キン!キン!

 

「変身!」

 

凛さんはオースキャナーを胸の前に持ってくる。

 

《タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バ!タトバ、タ・ト・バ!♪》

 

奇妙な歌が流れた後、凛さんは欲望の王と言われる戦士、オリジナルの『仮面ライダーオーズ』になった!

 

「さぁ、行っくにゃー!」

 

言って凛さん…オーズは両腕の『トラクロー』を展開。

 

迎撃に来る屑ヤミーを一体、また一体と斬り捨てていく。

 

「にゃ!ほいっ!にゃ!にゃぁぁああああ!!」

 

そして一旦ドライバーを戻して、タカとトラのメダルを抜き、新たに緑系のメダルを二枚入れて再び傾け、オースキャナーで読み込んでいく。

 

キン!キン!キン!

 

《クワガタ!カマキリ!バッタ!ガ~タガタガタ・キリッバ・ガタキリバッ!♪》

 

今度は『ガタキリバコンボ』になると、6体に分身、それぞれの頭部から雷撃を放って屑ヤミーを一気に葬り、その流れ弾がアナザーオーズにも届く。

 

「ぐはっ!!」

 

アナザーオーズが倒れたのを見計らって、俺は何とかその場から退避する。

 

そしてアーシアに近づくと声をかける。

 

「大丈夫か!アーシア!」

 

「イッセーさん!私は大丈夫です!」

 

良かった。

 

アーシアにもしもの事が無くて。

 

するとオーズは再びコンボチェンジする。

 

今度はコアメダルを赤一色にして読み込んでいく。

 

《タカ!クジャク!コンドル!タ~ジャ~ドル~♪》

 

「ハッ!!」

 

今度は『タジャドルコンボ』か!

 

オーズはオースキャナーで、タジャドルのコアメダルを読み込む。

 

《スキャニングチャージ!!》

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……はっ!」

 

クジャクの羽を伸ばし、低空飛行するオーズタジャドル。

 

そして足をコンドルの爪のように変化させ、そのままアナザーオーズに向かう。

 

「せいにゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

オーズタジャドルの必殺技『プロミネンスドロップ』が決まろうとしたまさにその瞬間!

 

オーズの体に大きなノイズが走り、変身が強制解除。

 

「にゃっ!?」

 

元に戻った凛さんは空中にいた為に床に落ちて背中を強打する。

 

「いたっ!? 痛いにゃ~……!!」

 

「凛さん!」

 

俺は慌てて駆け寄り、凛さんを心配する。

 

「大丈夫ですか!?」

 

「うぅ~……後少しだったのに~」

 

涙目の凛さん。

 

まぁあそこまで来たら決めたかったよな。

 

するとダークが高笑いする。

 

「ブハハハハハハハハハ!! どうやら私の勝ちだな?」

 

この野郎、調子に乗りやがって!

 

そう思ってると、凛さんが俺に何かを渡してくる。

 

「イッセー君、これあげるにゃ」

 

「これは……!?」

 

凛さんがくれたもの、それは『オーズライドウォッチ』だった。

 

「アイツを倒して!イッセー君」

 

「凛さん………任せてください!」

 

俺は凛さんの意思を汲むと、オーズライドウォッチを起動。

 

《オーズ!》

 

エグゼイドウォッチを抜いて、オーズウォッチと交換、ロック解除して、いつものポーズを取った後にドライバーを回す。

 

《ライダーターイム!カメーンライダー!ジオウ…!アーマーターイム!》

 

するとどこからともなく赤いタカ、黄色のトラ、緑のバッタを模したアーマーがやって来て、

 

《タカ・トラ・バッタ!》

 

の音声と共に合体、装着していく。

 

《オーズ!》

 

見た目のカラーリングは『タトバコンボ』より『スーパータトバコンボ』に近く、複眼にはカタカナ文字の『オーズ』が貼り付き、胸部のオーラングサークルを模した『スキャニングブレスター』にはモチーフの動物の絵ではなくカタカナのタカ、トラ、バッタの文字が描かれており、トラクローを模した爪『トラクローZ』は右手にのみ装備した姿になった。

 

 

俺は『仮面ライダージオウ・オーズアーマー』になった。

 

 

直後、どうやって来たのか、レイヴェルがやって来て祝ってくれる。

 

(BGM:仮面ライダージオウ バトル)

 

「ハッピーバースデイ!祝いなさい!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を越え、過去と未来をしろしめす時の王者。その名も仮面ライダージオウ・オーズアーマー!また一つ、王たるライダーの力を継承した瞬間ですわ!」

 

なんかダークが来たり、凛さんが来たり、レイヴェルが来たり、ここのゲームステージの警備ガバガバじゃね?

 

『相棒、それは後だ。先ずは目の前のバカを絞めるぞ』

 

まぁ、そっちが先決だよな。

 

俺はトラクローZを構えると、アナザーオーズに向かって行く。

 

「オオオオォォォォォォ!!」

 

「ぬぅん!!」

 

接近するとアナザーオーズが両腕の爪を交互に振るって来るので俺はトラクローZでそれらを容易く防ぎ、隙を見つけて腹に蹴りを入れて、トラクローZの連続引っ掻きをお見舞いする。

 

「せいっ!はぁっ!せいっ!はぁっ!」

 

「ぬがぁぁぁぁ!?」

 

引っ掻く度にセルメダルを体から散らすアナザーオーズ。

 

最後に俺は脚部のバッタスプリンガーを使って大跳躍、落下の勢いをつけたトラクローZの引っ掻きを食らわせ、アナザーオーズを吹き飛ばす。

 

「せいっ!」

 

「ぬがぁぁぁぁああああああ!!」

 

ゴロゴロ転がるアナザーオーズ。

 

「何故だ!? 何故神王となったこの私がここまで……!?」

 

「ダーク!お前が神の中の神になろうが、神王になろうが、お前の好きなようにしろ。だが王様ってのはお前が決めることじゃない!」

 

「なら誰が決める!?」

 

「それは俺だ!!……って言いたいけど、違う!リアスやレイヴェル、朱乃達みんなが決める事だ!だから……」

 

俺はジオウとオーズのウォッチのボタンを押す。

 

《フィニッシュターイム!オーズ!》

 

「同じ時代に、王は二人もいらない!!」

 

ロックを解除してドライバー本体を回す。

 

《スキャニングターイムブレーク!!》

 

俺は飛びあがり「タカ」「トラ」「バッタ」と書かれたオーメダル状のエネルギーを出現させ、それらをドロップキックで通過、スキャニングブレスターを完成させるとともにアナザーオーズにぶち当て、爆散させる。

 

「ぬがぁぁぁぁああああああ!!!?」

 

食らったアナザーオーズは変身が解け、ドライグダーク神王に戻った。

 

まだアイツは意識があるようで、何とか立ち上がろうとしていたが、そこにレイヴェルが一言言う。

 

「祝福しますわ、ドライグダークさん。貴方は偉大なる魔王が生まれる為の“偉大なる肥やし”となりましたわ」

 

それは特大の皮肉だった。

 

それを受けたダークは「私は……」という言葉を最後に、今度こそ意識を失った。

 

しかしその体は紫の粒子に変わった!

 

《Game Over》

 

という音声と共に。

 

直後、CONTINUEと書かれた紫の土管が出てきた!

 

おいおいマジかよ。

 

「フハハハハハハハハハハハ!!」

 

テッテレテッテッテー♪

 

そしてあのお馴染みの音楽と共に、腕を組んだ状態のダークが高笑いしながら出てきた!

 

リアス、会長、小猫ちゃんが言う。

 

「白髪のイッセー!? っていうか土管!?」

 

「何とも奇妙な復活ですね……」

 

「…まるでマ◯オ」

 

そんな言葉は無視してダークは、顔の横にモニター画面を映し出す。

 

そこにはハートの絵が描かれていて、98という数字がある。

 

「時が巻き戻ったお陰で私のライフは99に戻り、残りは98。つまり私は後98回コンティニューできる!」

 

ドヤ顔で言うダーク。

 

マジかよ。

 

じゃあまた殺し放題だな。

 

「さぁイッセー……私のリベンジを受けてもらにぎゃぁぁああああああぁぁぁぁぁぁ!?」

 

なんか言いかけたダークだが、レイヴェルが持っていたバグヴァイザーⅡに吸い込まれた。

 

っていうかレイヴェル、君どこでそんなの手に入れたの?

 

そしてこの状況にリアス達は唖然とし、ダークはバグヴァイザーの画面をバンバン叩いて絶叫する。

 

『レイヴェル・フェニックスゥゥゥゥゥゥ!! ここから出せェェェェェェェェ!!』

 

しかしレイヴェルはそれを無視して俺に言う。

 

「さぁ我が魔王、帰りましょう」

 

「お、おう……」

 

結局、ダークは最後までダークらしい扱いで終わった。

 

この後は強制的に全員転移させられ、結局このレーティングゲームはうやむやになってしまった。

 

尚、転移が遅れた理由は何者かの妨害干渉を受けていたかららしい。

 

こうして、俺達の夏休みは終わりに近づく。

 

 

 


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