デーモンコアくんのヒーローアカデミア? 作:ハリー・ルイス博士
「今日はなんだかわからないけど、社会を変えないかと誘われたから、知り合いのバーに来てるんだ」
一部不謹慎要素が含まれます。ご注意ください。
こんにちは! ボク、デーモンコアくんっていうんだ!
っとその前に。
デーモンコアくんって、なぁ~に?
デーモンコアくんはからめる氏によって投稿された短編アニメ。主人公のデーモンコアくんは体がプルトニウムとベリリウムの金属塊でできていて、いつもはマイナスドライバーで隙間を開けてる口を完全に閉じると、青い光と共にみんなを消し飛ばしちゃうんだ。
みんなもデータを保存せずにウィンドウを閉じて、データを消し飛ばしちゃったりしないよう気を付けてね。
ここはどこかの寂れたビルの一室。
小洒落ているものの、どこか陰鬱としたアングラめいた雰囲気が漂うバーとなっている。
そのアングラというのはまさに正解で、ここはヴィランの溜まり場。それも今、世間を騒がせているヴィラン連合の拠点だった。
「気になりますか、死柄木弔。その少年、緑谷出久が」
死柄木と呼ばれた少年は、細身でガタイも悪くどう見ても戦いに向いているといういで立ちではなかった。それだけを聞けばヴィランではないのかもしれないと思うかもしれないが、彼の纏う雰囲気、そして何よりもその顔を覆う誰のとも知れぬ左手は、彼がまさしくヴィランそのものであることを示していた。
バーテンダーの男は、その死柄木をまるで王子か何かとして扱うかの如く、敬語で語り掛けていた。
死柄木の手には、名前が挙がった少年、緑谷出久の写真が握られている。
唐突。
チリリン、という呼び鈴とともに、一人の客が訪れた。
「死柄木さん。こっちじゃ連日、アンタらの話で持ちきりだぜ」
そんなセリフをにやけた口調で述べるのは、義爛という闇でブローカーとして働く男だった。
彼について述べるなら、まず第一に胡散臭いということだろう。色付きの眼鏡に、紫のスーツ。にやけた口角から覗く前歯は一本欠けている。
「なにかデケーことが始まるんじゃねぇか──」
「で、そいつらは」
遮ったのは、死柄木だった。
苛立たし気に丸められた写真は塵となって崩れる。
これが彼の個性『崩壊』。その力は五指で触れたものを崩壊させるというもの。
死柄木が単刀直入に求めたのは、人材の紹介。義爛が連れてきたヴィラン連合への加入希望者だった。
義爛は何人かの男女とともに、銀色の球体のような存在を連れてきた。
球体は半ばで真一文字に割れ、それが接合するのを防ぐように一般のドライバーが突き立っている。
四肢は巨大な球体の胴とは打って変わって細い。他に人らしい特徴といえば球面上の何も考えてなさそうな瞳だけで、その他の感覚機関や体の部位は存在しなかった。
そんな存在、デーモンコアくんは義爛に導かれ、バーに入る……
──という所で、ドアに引っかかって静止。
個性バリアフリーがちゃんとなされていない店である。
仕方なく、デーモンコアくんだけは外で待機することとなった。
「黒霧、こいつらトバせ。俺の大嫌いなもんなセットで来やがった。餓鬼と、礼儀知らず。それから……なんだおまえは」
なんかいきなり戦闘やら何やらあって、頭を冷やそうと死柄木は席を立った。そもそも部屋に入れないデーモンコアくんは蚊帳の外である。
「邪魔だよおまえ」
部屋のドアに立って塞いでいたデーモンコアくんに、死柄木は苛立ち混じりに触れる。
ピトッ
「あっ」
ところで、核分裂という現象は放射性元素が原子レベルで
一つの原子核が崩壊することで放たれる中性子線は複数個であり、さらにそれはは他の原子に衝突して原子を不安定化。連鎖的に、加速的に反応は進行することで、原子核の融合エネルギーが解き放たれ莫大な熱量として放出されるのだ。
とある日本の片隅にある、寂れたバーは核の炎に包まれた。
歪みを生まれ持った男の憎悪やら、青い炎を放つ妄執やら、とある雄英教師の後悔やら、純粋に社会に溶け込むことのできなかった悲劇やらは諸共。
AFOが最高の魔王になるまでの物語はここに潰えたのである。