村の水産物を夜鷹筒で眺めていたら思いついちゃいました

漁村のはモロナメクジですが村のはお魚要素がちょっとあってなんか可愛い

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思いついちゃったんだもん 仕方ないじゃない


県重要無形民俗文化財「水生の献上魚」

〇〇県 △△郡 かつては葦名と呼ばれた地域である

 

そして霧深い山中に今回の水生村は今も戦国当時の面影を残している

 

「水生の献上魚」は葦名家当主 「国盗り」葦名一心 に村特産の水産物を献上したことが由来と

 

言われており、現在では村の重要な神事として今日まで続けられている

 

歴史上、葦名家は壮絶な内府との戦争により滅亡したとされており、行事が続いていることが

 

不思議と思われる方もいるだろう

 

実は内府襲撃の際、脱出できた葦名家は居ないとされていたが、密かに「九朗」と呼ばれた少年

 

が脱出に成功してその一族が現在でも残っている

 

彼等の存在は旧葦名地域では知られていたが、よそ者には決して知らされることは無く

 

公に存在が世に知らされたのはほんの最近、1980年ごろである

 

現葦名家 当主は語る

 

九朗様はお城を脱出し武闘派で知られる金剛山仙峯寺に身を寄せられました

 

そこで一人の尼と出会い結ばれたと伝わっています

 

そのご縁で山の麓に小さな茶屋を開いたのが私ども「狼あん」の始まりでもあります

 

「狼あん」は創業400年を誇る名店で店自慢のおはぎは遠く北海道、沖縄からも足を運ぶ常連も

 

いるほどだ、その味は九朗時代の味を忠実に守っているといい、レシピは門外不出である

 

現当主は一言だけ教えてくれた

 

ええ、うーん答えられる範囲でですか?歴代当主は一子相伝で秘伝を受け継ぎますが、

 

そうですね、当主はベテランの職人が居るゲンロウを引き継ぐんですよね

 

それが全てなんですよね

 

当主は何を言いたかったのだろうか、まさかゲンロウなるものに400年前からの職人がいるとでも

 

言いたかったのだろうか

 

 

早朝4時 

 

首にしめ縄をかけた義手を付け4本腕になった水生神社の神主が村人を前に祝詞を唱える

 

神事の始まりだ

 

籠かぶりの正助さんは言う

 

村の魚なんだけどね 今まではほとんど村の人しか食べてなかったんだ

 

けど、数年前の土砂崩れで村が孤立したときにTVや新聞の記者さんがこれを見て驚いてね

 

今ではほとんど骨がないから子供からお年寄りまで食べられると人気になっちゃってね

 

鱗もあんまりないから調理も楽みたいなんだよね

 

この魚「ナメクジ魚」なんですが村では昔から「ミヤコビト」って呼ぶんですよ

 

ははは、「ミヤコビト」って何なんでしょうね

 

今ではすっかり高級魚の仲間入りになりましたけど、最近では漁獲量が年々減ってきてまして

 

ええ、海外のビルゲンワース大学さんと共同で養殖を目指しています

 

皆さんの食卓に並ぶ日も近いと思いますよ

 

 

普段は網でとる「ミヤコビト」も神事の時は古来からの方法をとる

 

家々に代々伝わる赤い赤い反物を村の沼に浸し立て掛ける

 

籠かぶりの正助さん

 

網や釣り針だとどうしても傷がついちゃうからね せっかくのご献上品なんだ

 

当主様にはいいものを召し上がってもらわなくちゃね

 

昔はあの反物をいかに赤く綺麗に染められるかが女衆の見せ所だったんですよね

 

あれも村自慢の染め物で神社の御神体「お宿り石」を原料に使うんだ

 

「お宿り石」ですか 村の伝説でね ほら沼にでっかい鯉がいるのわかりますか

 

目が赤く光ってるやつ 大きいでしょう?でもあれはまだまだ大きくなりますよ

 

言い伝えではこの沼の端から端までの大きさになった鯉が龍となって伝説の「源の宮」に

 

飛んでいくと その時に落ちるのが「石」らしいですよ

 

お伽話を思うでしょうが、あの鯉が無くなるとお腹の中から「石」が出るんですよ

 

今のご神体は100年以上も前の鯉からだったかな

 

 

午前7時

 

反物に「ミヤコビト」が這い上っている

 

正助さんは手早く形が良く十分な大きさの者を選び、それを村の衆が手早く内臓を取って

 

塩漬けにしていく

 

水生のお凛さん

 

昔の葦名では塩は大変貴重だったんだそうですよ 

 

食べるには勿論 傷口や仏さんの清めにも入用でね 戦があると戦場病が流行ってね

 

そんな中でもご先祖さまたちはご献上のために少しずつ塩を蓄えたそうです

 

今はいい時代になりましたね ええ、作左様もそう思いますよね

 

えっ思わない? ど う し て 嘘 を つ く の で す か ?

 

 

葦名家へは徒歩で向かう、現在では車という手段もあるが村では伝統として続けている

 

水生神主

 

村の若手が減ってきていますからね いつかはやり方も変えなくてはいけないかもしれません

 

当分は作左さんのところの陣左衛門君に頑張ってもらいますがね

 

一週間後

 

今年も「ミヤコビト」の塩漬けが葦名家に届けられた

 

来年も再来年も 伝統を受け継ぐ者が居る限り神事は終わらない

 

 

EDテーマ エイエン 宮の貴族楽団

 

 

撮影協力

 

葦名家研究課 〇〇

 

葦名家「狼あん」

 

水生村観光課

 

水生村 村民

 

 

神事のお問合せは 水生村観光課まで 



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