五等分の勇者の混沌記   作:藤林 明

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サイド風太郎:フータローは私が守る2

武器屋を出た風太郎と三玖は、武器屋の親父から教わった魔法屋へと赴いていた。

 

魔法屋「いらっしゃい」

 

風太郎「すいません、武器屋の店主から魔法に関してはこちらで聞くよう言われて来たのですが…」

 

魔法屋「あらそうだったのね…じゃあ早速だけど、何を聞きたいのかしら?」

 

そう促された風太郎は魔法屋へ魔導書を見せる。

 

魔法屋「これは?」

 

風太郎「これは伝説の魔導書という勇者の武器です」

 

魔法屋「魔導書…という事は魔法の事が書かれてるのかしら?」

 

風太郎「俺もそう思ってページを開いたら…」

 

そう言ってから魔法屋へ魔導書のページを開いてみせる。

だが

 

魔法屋「…白紙?」

 

そう。最初から最後までページには何も書いていない。いわば白紙の本の様な状態だったのだ。

 

風太郎「そうなんですよ。それで、魔法について詳しい魔法屋へ聞くのが早いと言われて…」

 

魔法屋「ここへ来たと。…わかったわ。じゃあ簡単に説明するわね」

 

そう言ってから魔法屋は1から魔法について教えてくれた。

魔法の詠唱や属性、強さの基準などを細かく説明され、わからないところは都度質問をするといった事を繰り返した。

…余談だが、初歩の説明の段階で三玖はついていけず、近くの露店でお昼ご飯を買って食べていたのだった…。

☆☆☆☆☆

それから体感で約3時間後、説明をひと通り聞き終わった頃

 

魔法屋「…さて、それじゃあ2人の魔法適正を見てみましょうか」

 

風太郎「適正を見る?」

 

魔法屋「そうよ。この水晶で貴方達の得意な属性が何か分かるの」

 

風太郎「なるほど…」

 

魔法屋「じゃ、早速だけど覗いてみてくれる?」

 

風太郎「わかった」

 

講義の中で仲良くなった為、いつの間にか普段の口調に戻った風太郎は魔法屋の指示通り水晶を覗き込んだ。

 

魔法屋「…ふむふむ…貴方は全ての属性が得意の様だけど…1番適正が高いのは<風>の様ね」

 

風太郎「風か…ん?」

 

適正を魔法屋から聞いた風太郎の目の前に突如インフォメーションが出てきた。その内容は

 

info:新しいスキルを習得しました。

スキル

ウィンドカッター

トルネード

 

だった。

 

風太郎「……どうやら知る事でスキルが得られるみたいだな」

 

魔法屋「あらそうなの?…そういう事ならコレ持って行きなさいな」

 

そう言って手渡したのは一冊の本だった。

 

風太郎「……これは?」

 

魔法屋「それは初級魔法の書かれた本よ」

 

風太郎「……俺、この世界の文字わからないんだが…」

 

魔法屋「あらそうだったの?…でも貴方頭良さそうだし、大丈夫よきっと」

 

風太郎「おいおい…」

 

三玖「フータローなら大丈夫だよ」

 

風太郎「……ま、やるだけやってみるよ。ありがとな魔法屋」

 

魔法屋「良いわよ。でも、中級以降の本は買ってね?」

 

風太郎「あぁ。必要になったら来るよ」

 

魔法屋「えぇ。待ってるわよー」

 

こうして、魔法の知識を習得し、ついでに術も習得した風太郎は三玖と共に魔法屋を後にした。…次はいよいよ実戦である。

 

〜〜〜〜〜〜

 

三玖が一旦武器屋へ寄りたいと言ったので1度武器屋へ行き、そこで姉妹会談を終えた後、2人は夕方の草原へと来ていた。

 

三玖「いよいよ実戦…」

 

風太郎「そうだな…だが無理はするなよ三玖、俺たちはそもそも戦闘とは無縁だったんだ。慎重にいくぞ」

 

三玖「うん。フータローは私が守るからね」

 

風太郎「あぁ、頼りにしてるぞ。…まぁ俺たち体力無しコンビだがな」

 

三玖「もう…フータローのいじわる…」

 

そんな軽口も最初のうちで、2人の口数はフィールドを進むごとに無くなっていった。

…そして、突然オレンジ色の丸い物体ーーオレンジバルーンが二体現れた。

 

風太郎「これが武器屋の親父が言ってたモンスターか…よし、やるぞ三玖!」

 

三玖「うん。頑張る」

 

言葉を合図に風太郎は後ろへ、三玖は前へと出た。

それを見たバルーンは三玖へと突っ込んだが

 

三玖(…あれ?思ったより衝撃が無い…?)

 

三玖は持っていた盾で受け止めた際、あまりの衝撃の無さに疑問が浮かんだが、これならいけると思い直しバルーンを引きつける事に集中した。

そして

 

風太郎「力の根源たる俺が命ずる…理を今一度読み解き、かの者を切り刻め…ファストウィンドカッター!」

 

予め魔法屋から聞いた詠唱を行い発動させた風の初級魔法であるウィンドカッターでバルーン二体をまとめて倒した。

 

三玖「…ふぅ」

 

風太郎「お疲れ三玖。初めてやったにしてはすごく良かったぞ」

 

三玖「うん…フータローもお疲れ様。魔法凄かったけど、風船が耳元で割れたみたいでビックリした」

 

風太郎「そうか…それは悪かった」

 

三玖「ううん。多分何回かやれば慣れるから、このまま頑張ろう?」

 

風太郎「…あぁ!この調子でいくぞ」

 

三玖「うん!」

 

こうして、2人は夜になるまでバルーン相手に戦い続け、2人のレベルが2へと上がる頃には三玖も盾で守るだけでなく片手に装備したボウガンでの援護も少し出来る様になっていたのだった。




三玖の魔法適正は後々判明します。
次回は尚文サイドの予定です。
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