五等分の勇者の混沌記   作:藤林 明

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スローペースになってきたな…
やっぱりオリジナル展開は難しい…


風太郎サイド:2人の日常の一コマ2

翌日、風太郎と三玖はそれぞれ準備をしていた。

 

三玖は戦闘用の大盾とハンドボウガンを装備して、腰には短剣を挿した。

風太郎は、学生服に数冊の本――この世界での教科書――を背中のリュックに仕舞い、三玖が作ってくれた昼食用の弁当をこれまたリュックへと仕舞っていた。

 

そう。この2人の行き先は異なるのだ。

 

風太郎「じゃあ、行って来るな」

 

三玖「うん、いってらっしゃい」

 

先に出て行った風太郎が向かうのはこの都市にある学校の様な所。

そして三玖は––

 

三玖「…さて、私も行くか」

 

そう呟いた三玖は、最早慣れ親しんでしまったこの国の名物であるコロシアム––闘技場––へと向かったのだった。

 

〜〜〜〜

 

「あ、せんせーだ!」

 

「ホントだー!」

 

風太郎「おう。お前ら元気そうだな」

 

久しぶり(と言っても実質1週間程度しか留守にしてないが)にこのゼルトブルにある学び舎へと赴いた風太郎の元へ、生徒である少年少女が駆け寄って来た。

 

––ゼルトブルへ着いた風太郎は、生活する為に必要な基盤を築く事を考えていた。

しかし、駆け出しの勇者でこの世界の情勢に疎い自分と三玖では真っ当な仕事を探す事も難しかった。

そこで考えたのが、自分の最も得意な勉強を教える事––すなわち家庭教師のバイトみたいなことをしようというものだった。

 

初めは難解だと思ったこの世界の文字については、まさかの勇者能力(後で一花に確認したら曖昧な返事だった)で割とすんなり習得出来たので後は書物を手当たり次第読みまくり覚えた。

そして、何の因果かそんな風太郎はこの世界でも奇異の目で見られていたのだが…そんな中、1人の老紳士に声を掛けられた。

 

––もしよかったら子供達に読み書きを教えてみないか?

 

と。

風太郎は仕事としてその提案を受け入れ、無事定職にありつけ今に至っている。(もちろん自身が勇者である事も伝えたが、そこで龍刻の砂時計が複数ありここゼルトブルにある事も知って利用させて貰ってたりする)

 

––余談だが、実はこの老紳士。闇ギルドの上級幹部の一人だったりするが、その事実を風太郎は知らない。

 

@@@@@@@

 

一方の三玖だが、こちらは色々と複雑な状況である。

––事の発端は、風太郎とのレベリング中に自分が全くと言っていい程戦えなかった事だ。

城を出てすぐの頃は何とか風太郎を守りつつ自身も攻撃出来たのだが、ゼルトブルに近づくにつれ、攻撃どころか守る事すら出来ず何度もピンチになった。

風太郎はゆっくり慣れていけばいいと言ってくれていたが、三玖自身はそんな自分が嫌で、毎晩泣く日々が続いていた。

 

そんな時にゼルトブルに着いた三玖は、自由行動の際に見つけたコロシアムに、とても興味を持った。

そして、初参加をした対人戦(魔物と戦う方を選んだハズが、誤って人と戦う方を選んでしまうミスをした事にリングインしてから気づいて焦った)で、驚きの成果を上げた。

 

そう。初参加で優勝してしまったのだ。

 

理由は割とシンプルだった。

まず、その試合に有名な上位選手が一人も参加してなかった事。

次に、戦う相手が全員男性で、三玖の容姿(見える部分)に意識が向いて集中してなかった事。

そして最後にルール(枠内で戦闘し、枠外に出たらリングアウト負け)に助けられた事。

この三点に尽きた。

 

そしてその試合でつけられてしまったのが<新人女王>(ルーキークイーン)という二つ名であった。

本人的にはコロシアムの活気付いた雰囲気が苦手で、試合が終わってからも色んな人に注目されるのも元来の性格上苦手な為、一時期トラウマとなりかけた程嫌だったりする。

 

そんな三玖だったが良かった事が無い訳でもない。

 

「あら~、ミクちゃん帰ってたんだね~」

 

三玖「ナディアさん。お久しぶりです」

 

ナディア「も~、敬語なんて使わなくていいって言ってるのに~」

 

三玖「ナディアさんは私の師匠ですから」

 

サディナ「あらあら~」

 

そう。三玖はこのコロシアムで師匠と呼べる人物と出会っていたのだ。

 

三玖「今日からまた宜しくお願いします」

 

ナディア「はいはい~」

 

2人は挨拶が終わるとコロシアムの中へと入っていったのだった。




次話でなんとかゼルトブル編を終わらせたい…
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