L03地区のわけあり指揮官(凍結)   作:ランパ我聞

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各話タイトルの後にサブタイトルって一度やってみたいんですけど、それに合わせて話を作らないといけないのがなぁ...

ぁ、皆様特異点イベントの進捗はどうですかね?
自分はドロップにヒイヒイ言いながらランキングから撤退しましたよ(諦観)夜戦マップもうマジむぅりぃ...



銃向夢消 EP-1

 まだ雪が積もっている山岳に銃声とは思えない轟音が鳴り響く。音の発生源はL03基地付近の特設射撃訓練場──対面側の山の斜面に標的が設置されている──であり、そこには銃を構え、伏せ撃ちの体勢をとっていたNTW-20(ダネル)と少し前に配属された新人の一人──ジェリコがいた。

 

「...正直にハッキリと言うなら、これを使う場面が来るとは思えないな」

 

「研究者達が言うには、実戦で使えれば御の字であって、稼働データが録れればそれで良いらしいので諦めて手を動かしてください」

 

 ジェリコはダネルの言葉に返答を返しながらも手に持っていた双眼鏡から眼を離さず対面の斜面に設置された標的を見ると、標的の周囲にはダネルが撃った弾の着弾痕が散見された。その銃痕の周辺にあった雪が溶けきっており、一部の地面は焼き焦げていたがそれはそれである。

 

「...まぁ、確かに過剰火力ではありますね」

 

「ついでに言わせてもらうならバッテリーだな。でかい上に重すぎる」

 

 ダネルは伏せ撃ちの状態から起き上がると、銃に添うように取り付けられた加速装置(・・・・)を外しながら自身の背中に背負っているバッテリーに眼を向けた。そこには登山用のバックパックかと見間違えそうなほど大きなバッテリーが存在していた。銃本体に取り付けた装置は射撃時の運用にはほとんど問題なく良好であるのに、このバッテリーの重量のせいで台無しにしているよう気がするダネルであった。

 

「M99に持たせたら引っくり返るな」

 

「いいでしょう、評価は辛口に付けておきます。仕様書には対物ライフルを電磁加速させることで射程と火力の増強を狙ったとありますがその辺りは?」

 

「今は20mm用の銃身を付けてはいるが、この射撃場はせいぜい800mあたりだ、射速は上がったように思えるが」

 

「なら射程に関しては実戦で試すしかありませんね、問題は重すぎて攻勢には使えないことですか…」

 

 ジェリコの言葉を首を縦に振ることで返事を返しながらダネルは自身のダミーに背負っていたバッテリーを預ける。ダネルと言う人形自体、30kgもある銃本体を持って移動するだけの膂力を持ち合わせているが、重量のあったバッテリーを同時に持つと移動能力が著しく落ちたためこうしてバッテリー係としてダミー1体を連れ回している。

 

「…指揮官はもう向かったのか?」

 

「実証結果は戻り次第聞くと仰せでしたよ、ついでにBallista(バリスタ)も一足先に向かったわ」

 

「そうか、なら一旦基地に戻って私たちも哨戒に入る」

 

「えぇ、それでいいでしょ…失礼、それでいいです」

 

 装置を専用のケースに戻した後に二人はL03山岳基地へ歩を進めた。しかしその哨戒の任務がふいになる事態が起こるのはすぐ後の事であった。

 

 

 

 

 

 

 

「…ゲーガー、そちらの準備は出来たかしら?」

 

 L09地区の北部、鉄血勢力側に存在する旧行政区のなかで比較的高層の建物の屋上にジャッジは陣取っていた。その姿は遠目から見ても判別できるくらいに赤く燃えるように(・・・・・・・・)見えた。

 

『―――こちらは問題ない。それより、本当に問題ないのだろうな?』

 

「問題ないわ、私はアルケミスト(あれ)とは違う」

 

 ジャッジはそう言って口元を歪ませていた。この場所まで移動するのに時間はかかったが、これからあの男を始末出来ることを考えると自然とにやけを抑えることを忘れてしまうのだ。その顔を見たゲーガーはなんとも言えない顔をしていたがジャッジは然程も気にしていない。一つ心残りがあるとすれば、この手でではなくゲーガーの手によってあの男が始末されてしまうことぐらいである。

 

「あははは!!これでお姉さま(イントゥルーダー)の仇を討てるわ!お姉さまの確保していたこの場所をあんな輩に渡してなるものか」

 

『…前から思ってはいたが、随分とジャッジからかけ離れて(・・・・・・・・・・・)いるな、お前は』

 

 ゲーガーの言葉に一層ジャッジは笑みを深くした。ジャッジは自分が一般的な《ジャッジ》から逸脱しているのは自覚はしていたが、根底は変わっていないことは自負していた。

 

「異なことを言うわね?私は何時だってジャッジ()、その点に関しては何一つ変わっていないわ」

 

 《ジャッジ》の名が示すのは"公正"と"誠実"。しかし、彼女にとってその基準は《鉄血》という単一のものではなく、《鉄血とイントゥルーダー(レイア)》と言う基準になっていたのであった。

 

 

 

「さぁ、愚かなグリフィンの人形共とお姉さまを壊したあの男へ、等しく厳粛に粛清の狼煙を上げましょう!!」

 

 ジャッジが腕を振りあげれば地上にいた一回り大きなマンティコア――Sirrush(シルシュ)と名付けられた改良型――が5体ともすべて天地をひっくり返したように裏返り、下腹部の銃砲を稼働させ砲撃モードに変体した。その姿形はまるでマルドゥーク(Jupiter)のようであった。

 

 ジャッジは腕を振り下ろす。その瞬間、5体のシルシュによる五重奏(クインテット)がL区画にて幕を挙げた。




新人三人中二人、漸く登場(目反らし)

そのうちドルフロの戦友募ろうかしら…そもそも募って良いものなんですかね…嫌な予感がするからやめとこう

そう言えば執筆ほぼ終わったときに大陸版にダネルのMODがあることを知りました…あれ、今回の話の大半がどうなるんだこれ?


試作人形装備"外装式荷電磁コンプレッサー"
対物ライフルの射程と火力を底上げさせるために試作されたモジュールで、バッテリーと加速装置の二つで構成されている。
加速装置は銃身に装着し、バッテリーから電力を送ることで電磁力による力場を生成、銃身内で弾丸を加速させると言った仕組みであるため、大きな改造は必要ない。
しかしその力場を支えるバッテリーが大型化したため戦場での運用が難しくなってしまった。
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