アスカを家まで送り届けて家に向かってる途中霊夢が俺に話しかけてきた。
「ねぇカズマ、今日はほんとにありがとう。服買ってもらったり美味しいもの食べさせてくれたり。まだほとんど出会ったばっかりの私にこんなにしてもらってなにもお返し出来ないのがすごく申し訳ないの」
「気にすんなよ霊夢、まずこっちでの生活に慣れてもらえればって思ったからだしさ。それに俺を頼って頭下げて来たんだからそこはしっかりと応えてあげるのが人ってもんだろ」
「私がいた幻想郷ではね、そこまで助けてくれる人っていなかったの。出会った時の服を見れば分かるかもだけど私妖怪退治を生業にしている巫女なの。もちろん妖怪からも恐れられてて向こうでは敵もいなかった。だからなんだけど助けの手ってのはなかった。でもこっちに来てから力も失ったみたいでなにも出来なかった。でもカズマが助けてくれて衣食住も提供してくれてこんなに助けてくれる人に出会ったのは初めてだったの」
「そりゃ辛い話だな、いくら強くても助けてくれる人がいないんじゃ」
「でもカズマに会えたそれだけですごい気が楽になったの。慣れない世界でも大丈夫かもって思えた」
「そりゃ良かった、霊夢の事だし案外すんなりと馴染むかもな」
「そうなるといいわね〜♪」
霊夢はそう言うと最後にクスッと笑った。
ほぼ同時に家にも到着した。
「ほら買った服持っていくし霊夢先に上がってな」
「うん、わかった」
霊夢は先に家へと入って行った。
俺も車を駐車してから荷物を持って中へ入った。
霊夢はリビングで座って寛いでいた。
俺は荷物を部屋の端において風呂場へと向かった。
もちろんお風呂の準備をするためだ。
浴槽を洗いシャンプーなどを置いてる棚も一緒に洗う。そして浴槽の栓をして後は自動スイッチを押して蓋をする。
風呂が沸くまでにすることがまだある。霊夢のためのシャンプーやリンス、タオルを用意しておく。これでお風呂の準備は終わりだ。
ようやく俺もリビングに戻ると霊夢はソファでウトウトしていた。
「眠たそうだな霊夢」
「なんだか緊張の糸が切れたっていうのかな、結構疲れちゃって」
「そりゃ気苦労だな、慣れない環境に常にいたから無意識にストレスや疲れが溜まってたんだよ、とりあえずお風呂入ってきな。部屋着買ってきたんだろ?それ持ってってさ」
「うんありがとう。先に入らせてもらうね」
そう言って霊夢は部屋着を持ってお風呂場へ向かった。
俺は霊夢の寝る部屋に行き寝る準備をサクッと済ませる。
「にしても霊夢、帰る方法なんてあるのかな‥‥最悪の場合はずっと一緒か霊夢がいい相手を見つけるまでって感じだよな」
一人ぶつぶつ言いながらリビングでテレビを見ていたが特に面白い番組もやってなかったので直ぐにテレビを消してパソコンに向かい合う。
ちなみにこれは俺の普段の仕事だ。俗に言う株式投資である。
「さて、今日の利益は‥‥やっぱりこの株だったか!結構株価が上がってくれたおかげで今月も楽だなぁ」
株式投資を初めてからかれこれ二年程経つが過去一位の利益が出ていた。
始めたきっかけは今は亡き親父が投資家でノウハウを教えて貰っていたからだ。おかげで若いうちから楽な生活を送れている。
「知識ってのはほんとに最高の財産だな」
「お風呂ありがとうって何をしてるの?」
「おう上がったんだな‥‥!?」
俺は霊夢の方を見た瞬間思わず目線を逸らせてしまった。
そりゃそうだなんせあの可愛い霊夢がキャラクターパジャマ着てるんだからな。
「どうしたの?これおかしいかな‥‥」
「逆‥‥かわいいからな‥‥///」
「ほんと?これ私が選んだのよ♪」
「ほんとにこっちの世界に馴染むのが早いよな」
「そうかしら?」
「まぁとりあえず俺は今仕事終わったとこなんだ」
「仕事?でもカズマは今日ずっと私といたから仕事お休みだったんでしょ?」
「俺の仕事は時間があればどこでも出来る仕事なんだ」
「へぇ〜そんな仕事もあるのね。そう言えば私タダで住まわしてもらってるけど仕事とかはどうしたらいいの?」
「霊夢は俺といる間は仕事なんかしなくていいんだよ」
「そうなの?でもなんか申し訳ないわ」
「まぁ、強いて言うなら家の掃除とか手伝ってもらえればそれでいいんだよな」
「掃除なら私得意よ♪任せて♪」
「じゃあお願いしようかな」
そう言うと霊夢は嬉しそうに微笑んだ。
最初に会った時よりもさらに和やかな空気が我が家を包んだ気がした。
その後は俺は風呂に入りそのまま寝室へ向かった。
霊夢もどうやら自分の寝室に戻ったようで家の中は静かになった。
この後熟睡した俺達はそれぞれの部屋で朝までゆっくりと体を休めるのだった。