次の日‥‥
俺はいつのものように朝八時に目を覚ます。
そしてリビングに行くとなんとリビングがピカピカになっていた。
「‥‥!?」
「あら、やっと起きたのね」
後ろから声がしたので振り返ると部屋着から着替えた霊夢が立っていた。
「リビング綺麗になってない?」
「見ればわかるでしょ?私が掃除したんだから」
あぁ、と納得した俺。昨日の夜に霊夢に掃除お願いしてたことを思い出した。
にしてもここまで掃除スキル高いとは思わなかったぞ。
「霊夢凄いな。清掃業者並に綺麗じゃないか」
「こう見えて私掃除とか家事は得意なのよ」
うん、霊夢は将来お嫁になったら絶対愛されるタイプだと思った。
「なるほどな〜とりあえず朝飯まだでしょ?今日は俺が作るよ。霊夢はまだこっち来たばっかりだからキッチンの道具の使い方分からないでしょ?」
「そうね、それなら横で見てていいかしら?使い方分かればなんでも作れるだろうしね」
というわけでキッチンへ移動し朝食作りを始める。
IHクッキングヒーターの使い方、調理道具の場所や調味料の入れてあるものなど説明しながら手際よく作っていく。
「へぇ〜やっぱりこっちの世界はとても技術が進んでいるのね!火を使わなくても焼いたり煮たり出来るんだ」
「電気でなんでも出来るんだぜ。幻想郷じゃどうやって作ってたんだ?」
「私は釜戸を使っていたわ。火加減とか全部勘でやってたけどこれなら勝手に調整してくれるから楽よね」
「なるほどなぁ、釜戸か‥‥懐かしいかも」
「懐かしいってどういうこと?」
「あぁ、俺の実家ではまだ釜戸があって祖母がまだ使ってるんだよ。小さい時手伝ってたからちょっとは使えるけど霊夢みたいに毎日使ってたわけじゃないから今はどうか分からないけどな。今度実家の方にも行く用事あるから一緒に行くか?」
「そうだったのね。いいの?いきなり私みたいなのがついて行っても?」
「なーに実家の家族はみんな人がいいから大丈夫さ」
なんてちょっと昔話をしているうちに朝食が完成する。
それぞれのお皿をリビングのテーブルに移動させて食事の準備を済ませる。
「霊夢の口に合うか分からないけどとりあえずどうぞ」
「いただきます♪」
霊夢は朝食のおかずを口に運ぶ。
霊夢のその所作ひとつとっても上品な振る舞いでつい見惚れてしまう。
「どうかな?」
「ん〜♪美味しい♪」
「そりゃ良かったよ」
「カズマってほんとになんでも出来るわよね」
「そうかな?料理は普段通りやってるだけだし今まで人と一緒に朝ご飯食べたのほとんどなかったからなぁ味の保証とかなかったんだけど霊夢が美味しいって言うなら良かったよ」
すると霊夢は何やらムスッとした表情になる。
俺なんかまずいこと言ったかな‥‥と少し心配になる。
「自分で作って食べてた時不味いって思わなかったんでしょ?それなら大丈夫に決まってるじゃない。何をそんなにネガティブになる必要があるのかしら」
「ま、まぁな」
「なら自信もちなさいよ。それに‥‥」
「それに?」
「‥‥なんでもないわ!それよりも冷めないうちに他のも食べましょ」
「そうだな」
お茶を濁されてしまったが俺にはそんなに気にならなかった。なんせ美味しいと言って貰えたことがとても嬉しかったからだ。
なんだかんだで朝食も終わり後片付けを霊夢が率先してやってくれたので俺は少しリビングのソファに座ってゆっくりしていた。
「洗い物終わったわよ。それで今日はどうするの?」
「そうだなぁ、昨日は買い物だけだったしな、たまには思いっきりはしゃぐのもありだろう。よし決めた!霊夢遊園地へ行こう!」
「遊園地?どんな所なの?」
「それは行ってからのお楽しみさ、早速準備して出かけようか」
うんと頷き霊夢は自室へ戻った。俺も準備のために部屋へ戻り準備をする。
ふとタンスの中を見た時に紙が二枚入っていた。
俺はそれを手に取りみるとなんと遊園地の優待券だった。
「お、そう言えばこれはシュンからもらったペアチケットじゃん。こんな所に入れっぱなしだったのか。そう言えば前にアスカを連れていこうと思っていたけど予定合わなかったせいで残ってたんだな。期限もまだ残ってるから大丈夫だな」
そう言えば女の子と二人で遊ぶのってアスカ以外では初めてのような気がする。
アスカは普通に友達だから何がしたいとか自然に分かるんだけど今回は霊夢との初めてのデートみたいなものだからな‥‥頑張ってエスコートしてあげないとな。
そう思いながら準備を済ませリビングへ戻る。
霊夢はまだ準備をしているようだったので今日の段取りを考えることにした。
「とりあえず遊園地までざっと一時間、十時頃には着くだろう。午前中と午後で回るルートをある程度絞っておかないと遊び足りないってことになりかねないからな、まぁ霊夢がいいって言うもので俺は十分満足なんだがな。お昼はあそこのお店にしておこう」
「カズマごめんね待たせちゃって、それじゃぁ行こっか」
「あぁ、それにしても霊夢相変わらずかわいいよな」
「何を言ってるのよ。アスカの選んでくれた服のおかげでしょ?」
「そんなことないよ、服ってのは飾りみたいなものだ。着る人が魅力あるからこそ服もその本領を発揮する。つまり霊夢自体が魅力のある女性だってことさ」
「‥‥よく真顔でそんな恥ずかしいこと言えるわよね」
「‥‥悪い」
「‥‥でも嬉しいけどね」
俺は最後霊夢が言った言葉を聞き取れなかったが何やら笑顔になっていたので気にしなかった。
いよいよ出発のため家の鍵を閉めて車に乗り込む。
これからまた華やかな一日が始まる。