決闘者のハイスクール   作:豆肉

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タッグフォーススペシャル買いました。
はい、やっとこさ再開します


二十四話

今日は厄日だ。

そうとしか言いようがない。事業参観だってだけでも憂鬱だったのに、英語の授業はなぜか粘土で自由工作する時間になる。そして美術センスのなさをクラスメイトに笑われる。

そのうえこんな状況に出くわしてしまうとは……

 

「いいよぉ!そのポーズ。最高だね!」

「ならこれはどうかしら?」

「いいねぇ!いいねぇ!うっひょー!」

 

目の前でいい年したおっさんと若いお姉さんがコスプレ撮影会をしている。なんだこれ。

 

「コラァ!何やってるんだあんた等!」

 

目の前の現在が受け入れられず呆けていると救世主が現れた。

生徒会役員の匙なんちゃらだ。ん?なんちゃら匙だったか?

 

「あんた達、誰か保護者ですか?そんなかっこうで何してるんですか。」

「これが私の正装だもーん」

「おっさんこれが仕事だもーん」

 

匙が注意してもどこ吹く風。全く気にする様子がない。さすがにこの態度には匙イラついたようで顔が引きつっている。

そこに新たに来訪者が現れる。生徒会長とリアス先輩それに……魔王様!?

あと知らない初老の男性が一人、紅い髪をしているから魔王様の親族だろうか。

 

「匙、問題は簡潔に解決しないさい言ったはずですよ」

 

ついてそうそう匙に注意する生徒会長。厳しいな。それに対し匙が申し訳なさそうに謝ろうとするがそれを際切りコスプレお姉さんが大声を発する。

 

「ソーナちゃん見っけ!」

 

そう言って生徒会長に抱き付く。嬉しそうなお姉さんとは逆に生徒会長の顔が青ざめる。

というか生徒会長の知り合いなのか?そしてその様子をパシャパシャと激写する糞オヤジ。いい加減にしろよマジで。

 

「あの方はセラフォルー・レヴィアタン様。四大魔王の一角にしてソーナお姉さまよ」

 

いつの間にか横にリアス先輩がきていた。というかあれが魔王の一人?言ってはダメだと思うがあれがトップの一人で悪魔社会は大丈夫なのだろうか?

 

「そして俺は浩次の親父です」

「えっ?」

「えっ?」

「マジかよ……」

 

突如、自己紹介をする糞オヤジ。

先輩とイッセー、匙が驚いた顔でこっちを見る。

セラフォルー様に抱き付かれて青ざめていた生徒会長でさえ意外そうな顔でこちらを見てきた。

そうカメラオヤジは俺の親父だったのです。

 

殺す。

 

 

「死にさらせやぁああああああああああああ!!」

 

全力で床をけり親父の元まで跳躍する。そして体をねじり、筋肉のばねを使って顎めがけ蹴りを放つ!

 

「甘いわぁ!」

 

親父は即座に体を後ろに反らし俺の蹴りを回避する。

そこまでは想定通りなんだよ阿呆が! 蹴りの勢いを利用し空中で回転。そして今度は胸元めがけ足を振り下ろす!

ガシャンッ! 大きな音を立ててカメラがひしゃげる。

そう、初めから狙いは親父自身ではなく胸元のカメラだっ!

蹴られた勢いで親父は床に倒れこみ俺は華麗に着地。この勝負、俺の勝ちだ。

 

「あ、あァァァんまりだァァアァ!」

 

カメラを壊された親父は某超高熱の血液を持っている人みたいに泣いている。いいとしして何やってるんだ。非常に見苦しいのでやめてほしい。

 

「浩次なんてことをしてくれたんだ!俺の相棒がスクラップじゃないか!」

「黙れ!あんな見苦しいことしておいて今更なにを言ってるんだ!」

 

あんなコミケのカメラ小僧みたいな真似をしていたくせによく言えるものだ。

 

「ふん!俺はカメラマンだぞ。美しいものをとるのは義務だ!」

「あんたは考古学者だろうが!」

 

いつ考古学者からカメラマンに転職したんだ。といかそんなふざけた理屈が通るわけないだろう。

 

「だいたい!ノリノリだったコスプレの人ならともかく、生徒会長を無断でとってただろ!そんなもん残しておけるか!」

 

100歩譲ってセラフォルー様だけならまだいい。だが生徒会長まで撮ったとなると許すわけにはいかない。

 

「なんでだよ!あんなきれいな子が写ってる写真なら浩次もほしいだろう!?使っちゃうだろう!?」

「使うってなんだよ!?はっ倒すぞ!」

 

諦めたように親父が溜息を吐く。溜息を吐きたいのはこっちのほうだ。

しかしこれで終わらないのが俺の親父だ。何を思ったのか生徒会長のほうに近づいてゆく。

 

「一枚、よろしいか?」

「よろしいわけないだろがああああ!」

 

親父の背中めがけ跳び蹴りをする。今度はきれいに当たり一メートルほど親父が転がっていく。これだけだは終わらせない。即座に親父に乗っかりマウントポジションをとる。

 

「いたい!何するん-」

「この馬鹿者が!馬鹿者が!」

 

親父の言葉を遮り報復びんたをする。君が!泣くまで!殴るのをやめない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うちの親父が失礼をいたしました」

「ふひまへんへひた」

 

顔が腫上った親父と一緒に生徒会長とセラフォルー様に頭を下げる。俺も我を忘れていたをはいえ、とんでもないところを見せてしまった。

 

「いえ……問題はありません。顔を上げてください」

 

お許しが出たので顔を上げると鼻先1㎝もないところにセラフォルー様の顔があった。

 

「へぇー君が神を使役してるって草間浩次君?」

 

またそれか。どいつもこいつも神、神、と。とりあえずここは無難な返事をしておこう。

 

「よく俺がそうだとわかりましたね」

「そりゃ私は魔王だからね!だいたいのことはわかっちゃうんだ」

 

んな無茶苦茶な。いや、魔王ともなればそこらへんわかるものなのか?

 

「魔王だという自覚がおありになるのなら、もう少し魔王らしい振る舞いをしてください。なんですかその馬鹿らしい恰好……さすがに容認できませんよ」

 

横では生徒会長があきれ顔で眉間に指をあてている。

 

「やぁん、お姉ちゃんが魔法少女に憧れているってソーナちゃん知っているくせに!そんなこと言われたらお姉ちゃん悲しくなっちゃう!」

 

きゃぴっ☆ とでも効果音が付きそうな感じだ。なんというか生徒会長も苦労しているんだなぁと思った。というか魔王が魔法少女に憧れてるってどうなんだ。見た目からして20代くらいだろうか、そんな人がこんな格好して魔法少女とかいっても正直言ってきつい。

 

「むっ、今あきれたって顔したなぁ~!」

 

ぷくぅと頬を膨らまし睨めつけてくるセラフォルー様。本当に威厳も糞もないな。ふと胸元から写真を一枚取り出し突きつけてくる。どこから出したんだ。

 

「これを見てもそんな顔ができる?」

 

見せられた写真に写っていたのは13歳くらいだろうか、今のセラフォルー様よりはるかに控えめだが魔法少女の衣装と見える服を着て恥ずかしそうにしている少女の姿が写っていた。

この写真に写ってる子、どこかで見たことがあるような……もしかして。

 

「これって生徒会ちょ―」

 

そこで俺の意識は途絶えた。

 

 

 

「……おはよう」

「おはよう、浩次」

 

気づいたら自分の部屋のベッドでゼノヴィアがいた。キングクリ○ゾン。帰宅までの過程は消し去られた。というか今何時だ。とういかゼノヴィアのやつ、なんで俺の部屋にいるんだ。

 

「いま何時?」

「そうねだいたいね~♪」

「どこでそんなネタ覚えた?」

「君のお父上が教えてくれた」

 

あのオヤジは本当にろくなことをしないな。とりあえず時計を見る。

時間は18時を回ったところか。いったい何が起こったんだ?

 

「俺はいったいどうした?」

「部長曰く、生徒会長の怒りに触れたらしいぞ」

 

なんだそれは、生徒会長の怒りに触れると意識が飛ぶのか。怖えぇ。さすがあの学園を束ねる生徒会の長というわけか。

 

『いや、おそろしく速い手刀で意識を刈り取られただけだ』

 

頭の中に声が響く。なんだそれ、どこの団長だよ。というか何用ですかアテムさん。

まさかわざわざおそろしく速い手刀でやられたってことだけを言いに出てきたわけではないでしょうに。

 

『いや、急ぐことでもないんだがな。新しい千年アイテムが使えるようになった、というのを伝えに来たんだ』

 

別に精霊界に行った時でもよかったんじゃ……

 

『一応、初めは浩次を起こそうと思って出てきたんだが』

 

そんな急ぐ必要でもあったんですか?

 

『言ったほうがいいか?』

 

いやいいです。だいたい予想はつく。どうせゼノヴィアがなにかしたのだろう。

 

「なにを呆けているんだ?」

 

ゼノヴィアが付しそうな顔で覗き込んでくる。そういえばはたから見ればアテムさんとの会話は呆けてるようにしか見えないのか。

 

「いやなんでもない」

「そうか、なら夕飯ができてるから早く行こう」

 

 

 

 

 

「どうした浩次、やけに疲れているな」

 

時間はたって精霊界。親父がやけにからんでくるせいで夕飯の時間は苦痛であった。

 

「いえ、大丈夫です。それより新しく使えるようになった千年アイテムってのは」

「あぁこれだ」

 

アテムさんが取り出したのはロッドだった。よくゲームである感じのやつで、先端に目が彫られた球体がつけられておりその球体に羽みたいなのが2つ、ついてる。

そして例によって黄金である。

 

「それはどういうものなんですか?」

「これは、簡単に言えば洗脳したり、魂を封印したりできるアイテムだ」

 

なんだかやばげなものをだされた。

「それともう一つ。浩次には伝えてなかったが、千年アイテムには共通の力が備わっている」

「共通の力ですか。何か特殊なことができるとか?」

「あぁ、そうだ。この千年アイテムを持っていれば相手の同意のもとであれば闇のゲームを行うことができる」

 

闇のゲーム、名前からしてやばそうだ。絶対何かデメリットがある。

 

「闇のゲームは魂をかけたゲーム、敗者は相手に魂をささげることになる」

「ゲームってことは戦うってわけじゃないんですよね」

 

しかしアテムさんは顔を横に振る。戦うわなきゃならんってことか?

 

「ゲーム、といっても既存のゲームでだけ勝負しなければならないわけじゃない。ルールがあり、勝敗条件があれば闇のゲームは成立する」

 

つまりどういうことだ。

 

「つまり、ゲームの内容がカードゲームでも武器を使った殺し合いでも、ルールと勝敗利条件さえあれば闇のゲームは成立するってことだ」

 

なるほどね、ゲームの内容によっては戦うこともあるってことか。しかしそれなら別にわざわざ闇のゲームとかせずに普通に戦えばいいのでは?

相手を倒したいだけなら戦えばいい。相手の同意が必要ってわけだから、立場的に自分と相手は対等なのだろう、戦力的弱者が強者に勝つためというわけでもない。

もしかしたら作ったやつはよほどのギャンブラーなのか。

命を懸けたギャンブルがしたいとかいう感じの。どこのピカロだっての。

 

「このゲームの利点は魂をささげるという点だ」

 

俺の疑問を読み取ったかのように説明を続けるアテムさん。

 

「魂をささげる、というのは」

 

相手の魂をもらったところでどうするんだ。コレクションにでもするのか?

 

「言い方が悪かったな。簡単に言えば相手を完全支配できるということだ。ゲームに負けた者は必ず勝者の命令を聞かなければならない」

 

なにそれえげつない。

 

「命令を聞かせれるのはもちろん、言葉通り敗者の魂を奪うこともできる」

 

なるほどね、魂を奪うとかいうのはともかく、なんでも命令を聞かせることができるというのはかなりの利点だ。しかし、相手の同意のもとって時点で行うことが難しいし、何より自分が敗者になった場合のリスクが大きすぎる。

 

「わかってると思うが。悪用だけはするな」

 

一応、と釘を刺される。

 

「わかってますよ。というか使う機会があるかどうかすらわかりませんし」

「そうだな、使わないに越したことはない」

 

そういうアテムさんの眼はどこか遠くを見ているようだ。なにか闇のゲームでいやな思い出もしたことがあるのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 




全然更新せずに見ていた方々、申し訳ありません。
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