決闘者のハイスクール 作:豆肉
塔城ちゃんから解放され、俺は疲れたので帰ることにした。
いろいろあって疲れており、やっと帰れるのでルンルン気分で帰路についていた。自分が一回死んだ公園の近くは通りたくなかったが帰欲(帰りたい欲)に負け公園の脇を通ったんだよ。そしたら兵藤に会った。ついでに黒い羽根生やしたオッサンにも。
急がば回れとははこのことであると思いました。この公園は呪われている。絶対だ。一回お祓いした方がいいと思う。
「小汚い蝙蝠が増えたな」
「草間!?」
やばい目をつけられた。というか兵藤、俺のこと知ってたのか。関わりは皆無だったはずだが。いや、クラスメイトの顔と名前ぐらい覚えてるのが普通なのか。
「まぁ1匹が2匹に増えようが同じこと。まとめて殺してやろう」
「今日は厄日だわ」
「おい草間!のんきなこと言ってる場合じゃねぇって!!」
「落ち着け兵藤、素数を数えるんだ素数は1と自分でしか割れない孤独な数字だ。 私に勇気をくれる」
「だからそんなこと言ってる場合じゃねぇって!」
「茶番は終わったか?」
どいつもこいつも落ち着きがたりねぇ。兵藤はぎゃぁぎゃぁわめいてるし黒い羽根オッサンは待とうとしない。というか兵藤こっちだって必死になってるんだ頼むから落ち着いてくれ。まぁとりあえず神器を展開、カードを伏せておく。見た目からして昨日の天狗、というか堕天使か。その仲間だろうけど、俺がカードを伏せたところを傍観していたところを見ると昨日よりかは何とかできそうな状況だ。
さぁて、時間を稼ぎますか。
「なぁ堕天使さんよ。なんで俺らを狙うんだ?」
「あいつのこと知ってんのか!?てか堕天使!?」
「だから落ち着けって兵藤」
兵藤を手で静止し堕天使の言葉を待つ。
「自分の目の前に汚らわしい屑がいるのだ。排除するのが当然だろう?」
当然のようにふざけたことをぬかしてくる。なんというか何とも言えない返答だね。差別主義者め。これじゃぁ見逃してもらうって選択はなし。助けが来る可能性も低い。となると、とうとう自分でどうにかせにゃならんわけだ。
まぁ既にこっちの準備は万端だし、こっちを殺すって言ってるんだから殺される覚悟はできてるだろう。遠慮はしない。ど派手にかましてやろう。
「あんた、そんな考えじゃ出世できんぜ?というかこんなことしてる時点で三下だろうけどな」
あとは相手に攻撃をさせるだけなので挑発をして攻撃を誘う。なんとなくだけどプライドが高そうだし俺程度の挑発にも乗ってくれるだろう。
「なんだと?」
「三下が粋がってんじゃねぇって言ってるんだよ」
「貴様、汚らしい悪魔の分際で私を侮辱するとは……どうやら先に死にたいらしいな」
ちょろいッ!プライドは高いだろうとは思ってたけどここまで安い挑発に乗るとは思わなかった。こりゃマジで三下の下っ端かな。すると兵藤がまた騒ぎだした。
「なに挑発してんだよ!」
「だから落ち着けっての!さっきからうるさいぞ!」
「つか悪魔ってお前悪魔だったの!?」
「そうだよ!ついでにお前もな!」
「はぁ!?」
「私を無視するとはよほど死にたいらしいなッ!」
無視されたのが癪に障ったのか。堕天使が槍を投げてきた。気のせいかもしれんが俺を殺した女の槍より光がよわいきがする。
まぁそんなことはどうでもいい!攻撃した時点で貴様の負けは確定しているッ!
「『聖なるバリア-ミラーフォース-』!」
「なに!?」
宣言と同時に目の前に光の壁が出現する。
堕天使が放った槍は壁に当たると同時に吸収され壁からは雷のようなものが堕天使めがけて発射される。
「くそっ!」
踵を返し逃げようとするがもう遅い!回避不可能!お前程度の脚では逃れることはできないんだよ!雷は堕天使に直撃し悲鳴を上げる暇もなく堕天使は跡形もなく消え去る。人に使ったことはないがあんなことになるのか……
まぁいいとにかく勝ったぞ!
「粉砕!玉砕!大喝采!フハハハッ!」
「草間!今のなんだよ!」
人がせっかくいい気分なのにエロ魔人は……どうしてくれようか。
とりあえずいい加減うるさいし、このまま放置は良心が痛むので落ち着かせてから説明をしてやろう。
「落ち着け深呼吸だ説明はちゃんとしてやる」
「お、おう」
とりあえず兵藤を落ち着かせることに成功。予想以上に聞き分けが良くて助かったよ。
しかしどうやって説明すっかなぁ。ただでさえ口下手なのに悪魔だの堕天使だのいっても信じられないだろうし。 どうしたもんかな。
「浩次!」
「ありゃグレモリー先輩、どうしたんですか」
声した方を見るとグレモリー先輩が焦った様子で駆け寄ってくるところだった。
来るのがもう少し早ければ俺が戦わなくても済んだのに。いやいくら悪魔だからって女性を戦わせるってのはどうなんだ?……まずいな。
というか兵藤がぽかんとしている。ちょうどいいや説明は先輩に丸投げしちゃえ。
先輩の説明のほうがわかりやすいだろうしね。
「ここに堕天使がいなかった!?」
「いましたけど俺が倒しました」
「浩次が?」
「はい」
俺の言葉に先輩は驚いたようで目を見開いてる。しばらく固まった音今度はとてもうれしそうに笑ってこちらにとびかかってくる。
「……よくやったわ!流石私の『兵士』!!」
「ゔぼっ」
とつぜんグレモリー先輩が急に抱き着いてきた。うれしいのは確かなんだが刺激が強すぎるというかやわらかくて幸せです。このままでいたいが、まずは兵藤に説明せんにゃならんので先輩を引きはがす。先輩の突然の登場や俺に抱き着いたこととかのせいか兵藤はポカンとしていた。
「兵藤。えーと、まぁなんだ……なんつったらいいかな」
「え、あ!なんでお前グレモリー先輩と親しそうなんだよ!しかも抱きつかれて羨ましい!俺にもしてください!」
兵藤よ……この状況で初めに言うことがそれか。まじで性欲の塊だな。ここまで来るとある意味すごいのかもしれん。
「ダメよ。これは頑張った浩次へのご褒美なんだから」
「ちくしょおおおおおおおおお!!!」
マジ泣きである。
いい年こいた高校生が膝をついて号泣している。少し、いやかなり引く光景だ。
その後のことを言うといったん兵藤には帰ってもらって明日の放課後、部室で説明することになった。
「よかったんですか?」
「まぁ今いろいろ言っても混乱しちゃうだろうしね」
「そんなもんですかねェ」
「そんなものよ」
兵藤を帰らしたあとで先輩と俺はブランコに座って話をしている。帰るタイミングを完全に逃したのだ。その上、話題も大してないので無言でブランコを揺らしている。高校生が真夜中に何をやってるんだろうか。
「ねぇ浩次」
「なんでっしゃろ」
「貴方を悪魔にしたこと……」
「部室でもいいましたけど、どんな形であれ生き返らせてくれたことには感謝しています。むろん微塵も恨んでなんかいません」
「そう…」
あぁクソ、こういう暗い雰囲気は苦手だってのに。何かないか、この雰囲気を吹き飛ばすクールな一言は。
グキュゥウウ……
「へ?」
突然の音にグレモリー先輩がこちらを見る。何でこんな時に腹が鳴るんだよ。空気読めよ。どうする?このままじゃただ恥ずかしいだけだぞ……そういや今日の夕飯なにかなぁ。できれば麺類がいいなぁ。ラーメンか、いや家だとあまりいいの作れないからうどんがいいなぁ……
「うどん食べたいっすね」
「へっ?」
さらにグレモリー先輩が困惑したような顔をする。……しくじったなぁ。というかいきなり何を言ってるんだよ。いやこれはねェって。いきなりうどん食べたいってなんだよ。現実逃避してたらこれだよ。どうすんだよこれ。グレモリー先輩、面喰ってるじゃねェか。うどんだけにね。
くだらないこと考えてないでどうするか考えろよ俺。
「ぷっくくくっ……」
笑われた!恥ずかし死する!助けてクリボウ!
「そうね、今度一緒に食べに行きましょうか」
「……はい」
「それにしてもいきなり『うどん食べたい』って……くくくっ……」
「やめて!俺のライフはもう0よ!」
ほんとうに厄日である。
『聖なるバリア-ミラーフォース-』
罠・相手モンスターが攻撃宣言時に発動できる
相手フィールド上のモンスターをすべて破壊する
作中では相手の攻撃宣言時ではなくバリアを出現させそれに攻撃が当たった場 合、敵全体に向けて回避不可能の超強力な攻撃を出す
たかがモブ戦に1話使うのはどうかと