博麗霊夢と霧雨魔理沙は実戦経験を積んだことで能力が格段に上昇した!
霧雨魔理沙 ミートG→ミートD
博麗霊夢 ミートG→ミートC、コントロールE→コントロールC
「ちょっとパワプロ! なに簡単に三振してんのよ! 私が出塁した意味ないじゃない!」
「ご、ごめん。でも、あんなスピードボール打てないよ……」
肩を落としながらベンチに戻って来たパワプロを霊夢が責める。
「まったく、役に立たないわねえ。まあいいわ。次の私の打席でホームラン打ってやるわよ! そうと決まればサクッと抑えちゃうわよ!」
霊夢は小走りでマウンドへと走って行く。
「霊夢さん、機嫌悪そうだなぁ。オレの配球ミスで打たれちゃったからかな」
「そうか? ありゃかなり上機嫌だと思うぜ?」
パワプロの独り言に魔理沙が答える。
「上機嫌? あれで?」
「ああ。どうやら霊夢はこの野球とか言う競技を結構気に入ったみたいだぜ? 今小走りでマウンドに向かったのが証拠さ。いつものあいつならもっと気だるそうに動いてるはずだぜ?」
魔理沙からの言葉を聞き、パワプロは霊夢の表情を確かめる。霊夢は笑っていた。年頃の少女が浮かべるような純粋な笑顔ではなく、自信から来る不敵な笑みのようだが、魔理沙の言うとおり、野球を楽しもうとしている表情に見える。少なくともパワプロにはそう感じられた。
「ちょっとパワプロ、早くプロテクター付けて投球練習を受けなさいよ!」
「ご、ごめん! すぐ行くよ!」
パワプロは霊夢に急かされると慌てて防具を身に付けて投球練習を受ける。
(こ、これは……!?)
霊夢の球は明らかにキレを増していた。実戦でわずか1イニングしか投げていない霊夢だが、明らかにボールの質が成長していることにパワプロは驚きを隠せない。
《7番 セカンド ルーミア 背番号66》
(下位打線だ。霊夢さんの成長を確かめるには絶好のタイミングだ!)
パワプロは霊夢にストレートのサインを出す。繰り出された直球は内角いっぱいに決まる。
「そーなのか……」
(何が『そうなのか』なのか分からないけど……、明らかにバットが出てない。いける!)
パワプロは立て続けにストレートのサインを出し続ける。
《ストライク! バッターアウッ!》
「三振なのかー」
《8番 ライト 小悪魔 背番号50》
《ストライク! バッターアウッ!》
「お、お嬢様に怒られる……」
《9番 ファースト パチュリー・ノーレッジ 背番号7》
「むきゅー」
《ストラァァイク!! バッターアウトッ! チェンジ!》
「どうよ。私が本気になればこんなものよ!」
下位打線を三者連続三振に取った霊夢はグラブをぽんと叩くと、得意気な表情を浮かべながらベンチに戻る。
(すごい……! 下位打線だったけど、間違いなく霊夢さんの球はこの短期間で成長している。これなら……!)
パワプロが霊夢の成長を確信している中、一人の吸血鬼の少女がにやりと笑っていた。
「さすがは博麗の巫女。それくらいやってもらわないと張り合いがないわ」
スカーレット・デビルスの背番号1、レミリア・スカーレットは余裕の表情を崩さずに2回裏のマウンドに立つのだった。