意気込んではみたものの皆新必殺技の習得は中々上手くいかないようだった。
俺は基礎トレと化身を出せる瞬発力の増強かな?
玲名たちも新必殺技を色々思案しているみたいだった。
「はぁ……はぁ……」
「はいお茶」
「ああ、ありがとう真司」
「無理しないでね?玲名」
「し、心配してくれているのか……?」
「当たり前だろ?玲名が倒れたらなんて想像したくない」
「そ、そうか……なあ真司……」
「なに?」
「おまえは……私を女として見てくれるか?」
「へ?」
「思ったんだ……私は女なのにサッカーに夢中になって……女らしいとこを私は見せていなかった……だからこの学校に入って皆と出会えたのが……嬉しいが……真司は私を一人の女として見てくれているのかと……」
「……俺は玲名がなにしようと玲名は玲名だと思うし、玲名は優しくて頼りがいのある綺麗で素敵な女の子だと俺は見てるよ」
「ほ、本当か!?」
「うん」
「そ、それならよかった……」
赤くなった玲名が胸を撫でおろしてほっと息をつく
それを横で見ていると
「……ねえねえ!」
「うわっ!?なんだ照美か……」
「ねえ真司……真司は僕のことも女として見てくれる……?」
「急になんだ……?照美まで……」
「いいから!答えて!」
必死な表情で詰め寄ってくる照美を落ち着かせると
「……照美も俺が隣にいるには勿体ないぐらいの可愛くて皆に慕われる女の子だと思う……」
「そ、そう……!!」
照美も顔を真っ赤にして胸のドキドキを押さえる
そして二人を見てると心臓の鼓動が早まる。そうか……俺はまだ照美が好きなんだな……でも……
そして玲名も……
・・・・
玲名side
突然だが私は真司が好きだ。
LIKE……ではなくLOVEの意味で真司を想っている
勿論真司は贔屓目なしにみてもカッコいいがそれだけが理由じゃない
私は元々協調性がなかったゆえに両親が他界するまえもあまり人の輪に混ざれずにいつも一人でボールを蹴っていた。時には女だからってバカにされたりもした。
それでもお父さんやお母さんがいたから私は寂しい思いはしなかった。
でも両親が死んだ時は、泣きじゃくった。
最初はただ悲しいというだけの感情だったが、一人になった時の孤独感がひどく私にのしかかった。
「うぐっ……ひぐっ……お父さん……お母さん……」
真司の家に引き取られてからも私は部屋に引きこもるか、外でも一人でいることが多かった。
そしてあの日、河川敷で一人でサッカーをしていると
「あっ……」
私がボールを取りこぼしてしまって追いかけていたら
「ほいっ」
「あっ……真司さん……」
「玲名ってサッカー好きだったんだ」
また……バカにされる……そう覚悟していたが
「俺も大好きだぜサッカー!一緒にやろうよ!」
「え……?」
その後真司に振り回されて一緒にサッカーをやった。
当時の私はただ真司のボールを何も考えずにがむしゃらに追いかけていたが一つだけ感じていた。
(楽しい……!)
そして休憩していると
「ねえ……」
「なに?玲名」
「真司さんは……サッカーやってて楽しい?」
「楽しいぜ!友達もいるしさ!」
「友達か……私は……一人……」
受け入れていたはずなのに一人であることがとても辛く、悲しかった
そんな私に真司は
「なら俺が友達になってやる!おまえを一人になんてさせない!」
「真司くん……?」
「それにボールを一度交し合ったならもう友達だ!」
「いいの……こんな私なんかを……」
「玲名、もうおまえは一人じゃない。俺がいる!だから……もう一人で苦しまなくっていいんだ」
「う、うわあァァァァん……!!」
あの時の私ははただただ……真司に縋りついて泣いた……
そして真司のおかげで友達もできた。そして何時からだろう……真司に意識されるために女性らしさを磨き始めたのは……
・・・・
照美side
僕は真司が好きだ。
友達としてもだが異性として大好きだ。
小さいころ雷町に引っ越してきた僕だったがある日から苦痛の日々が続いた
ある日、僕はある一人の男の子から告白された。
彼のことは知っていたが僕は異性を好きという感情がその時なかったので断った。
これが地獄の始まりだった。
その男の子に虐められたわけではない。むしろ断られたはずなのに僕に優しく接してくれた。
でもそれが気に入らなった女子生徒に陰湿な苛めをうけた。
時には机に罵倒の落書きをされたり、時には大好きなサッカーボールを壊されたり、
それに僕が
「もうやめてよ!」
って言ったら
「アンタがあの人に馴れ馴れしいのがいけないんでしょ!サッカー仲間だからって!」
そして僕は体に暴力を受けていたら
「おい!なにやってんだ!」
その時来てくれたのは
僕に振られたあの子だった
あの後先生が駆け付けて女子生徒たちは連れてかれた
「なんで……僕を助けて……くれたの……?僕は……君の気持ちを考えずに……振ったのに……」
「誰かを助けるのに理由なんていらない。救けを求めていたら手を差し伸べる。それが仲間じゃないか」
そして僕はその優しさが心に響いて泣いた……ただひたすら彼に縋りついた……
これが僕が真司に初恋した瞬間だった。
あの後以降も真司とは友人の関係を続けているが今でも真司と恋仲になりたいと思っていたが
(でも……一度振った僕が……真司を好きになる資格なんてあるのだろうか……?)
そう思っていたがライバルになると思ってた玲名の言葉が僕を救ってくれた
『確かにおまえは真司の告白を一度断った。でも人柄も知らず恋心すらわからないならしょうがないんなんじゃないか?それが悪意のある理由なら今更かと思うが、真司を知らなかったおまえは真司と接してその人柄を知って好きになった。じゃあ好きになる資格はあるんじゃないかな?』
その言葉が僕に再び真司に向き合う覚悟をくれた
だから待っててね!僕の王子様!