仮面ライダー鎧武 Another hero   作:kue

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お待たせしました。
主人公ボコボコ回です


第十五話  蹂躙

果実を食せば人間がインベスに……まさか。

「吐き出せと言った物を……仕方がない」

メロンが弦を引き、矢を放とうとした瞬間に俺は弓の本体を刀で叩き、

矢が放たれる軌道を変えて、インベスへの攻撃を中断させた。

「貴様!」

「悪いがこれはビートライダーダーズの了見だ。

部外者のお前にやらせるわけにはいかない」

「部外者も何も奴はすでに人を襲うだけのただのインベスだ!」

メロンがそう叫んだ瞬間、背後からマンゴーにアームズを変えた戒斗が、

ハンマーを持って飛びかかるがメロンが避けたことでハンマーは空を切り、

地面に叩きつけれた。

俺は奴と一瞬だけ顔を合わせ、何も言葉は交わさなかったが奴が言わんとすることを理解し、

俺はその場から離れてインベスとなった初瀬を追いかけ、工場から出た瞬間、

目の前からインベスが飛びかかってくるが俺は姿勢を低くしつつ、

通り過ぎていくインベスをオレンジの刀で切りつけた。

「…………」

相手は長い爪で俺を切り裂こうとするがオレンジの刀でそれを防ぎ、

奴の腹部に蹴りを入れて軽く吹き飛ばすとトリガーを引いて、

弾丸を装填し、迷いなく引き金を引いてすべての弾丸をぶつけた。

『オレンジスカッシュ!』

ブレードを一回降ろし、トリガーつきの刀を捨ててオレンジの刀だけを持って、

インベスに近づき、振り下ろそうとした瞬間、インベスだったものが右腕を除いて、

元の初瀬の姿に戻った。

「っっ!」

慌てて刀を振るう腕を止め、その様子を窺っていると苦しそうな声を発しながら、

俺を突き飛ばしてどこかへと去っていった。

…………くそ!

止めを刺せなかったという最悪の展開にイラついた俺は、

近くにあったドラム缶を蹴飛ばした。

すぐさま変身を解除し、ロックビークルを解錠してバイクに変形させ、

奴が去っていった方向へとバイクを走らせた。

……ヘルヘイムの森の果実を見た瞬間に凄まじい食欲に襲われたのは、

ヘルヘイム側の何らかの目的のためだったという訳か。

ドライバーをつけずに森に迷い込んだものはその欲望に打ち勝てず……まさかな。

俺の頭の中で最悪な展開を思い浮かべながらもその予想を払い、

バイクを走らせているとドルーパーズの前に救急車と人だかりができており、

そこに舞の姿もあった。

バイクを脇に止め、慌ててそこへ行くと背中から出血したラットが運ばれている最中だった。

「店長、何があった」

「急に初瀬が襲いかかって来たんだ。それであの子が舞ちゃんを護ろうとして」

「……初瀬はどっちに」

「あっちだ」

……くそ! 奴の言う通り、もうあいつは人を襲うだけのただのインベスだ!

脇に置いていたバイクに跨って、店長から聞いた初瀬が店から出た後に、

向かったとされる方向へとバイクを走らせた。

俺があの時、始末していればラットが傷つくことはなかった……今、

もしもの話をしている暇はない。今度こそ確実に初瀬を仕留める。

そう思った直後、近くから何かが爆発したような音が聞こえ、

慌ててそっちの方へバイクを走らせるとインベスが口から火球を放って、

周囲のものを破壊していた。

バイクを錠前の形へと戻し、ドライバーを腰に装着し、

ポケットからオレンジのロックシードを取り出してゆっくりとインベスに近づいていく。

……もう奴には人の理性も何も残っていない。

『オレンジ!』

「……変身」

『ソイヤ! オレンジアームズ・花道・ON・ステージ!』

変身が完了したと同時に奴が俺に向かって火球を何発も放ってくるが、

その攻撃をその身に受けながら奴に向かって駆け出していき、

全力で顔面を殴り飛ばし、爪での攻撃をオレンジの刀で防ぐと同時に、

足を突き出して奴の腹部に蹴りを入れて軽く吹き飛ばした。

攻撃の度に今までに感じたこともないような感情が俺の全身に回っていき、

不快感を拭いきれない。

「はぁ!」

その感情が何か理解できないまま、奴の爪の攻撃をオレンジの刀で防ぐと、

ホルダーに入っているトリガーつきの刀を抜き、

その勢いのまま奴の腹部を切り裂き、ひるんだところを蹴り飛ばした。

さらにトリガーを引いて銃弾を装填し、引き金を連続で引くと、

四発の弾丸が放たれて奴に直撃し、小さな爆発を連続で起こして大きく吹きとばした。

「……終わりだ」

『オレンジスカッシュ!』

「だあぁぁぁぁぁぁぁ!」

不快感をどうにかしてぬぐい去り、空高く跳躍して、

ブレードを一度降ろして足にエネルギーがたまった状態で、

急降下しながら奴に蹴りを入れると蹴りを入れた際の衝撃で、

数メートル後ろに飛ばされ、全身から小さな爆発を起こしながら地面に膝をつき、

地面に倒れ伏したと同時に大爆発を起こして消滅した。

爆発の衝撃でか、俺の足もとにレイドワイルドと書かれたカードが飛んできた。

それを見た瞬間、まるで胸が張り裂けそうな感覚に陥った。

俺は……俺が倒した奴はインベスだ……。

『メロンエナジー』

「っっ!」

『チェリーエナジー』

『ピーチエナジー』

『レモンエナジー』

突然、ついさっき聞いたばかりの音声が流れたかと思えば次々と三連続で響き渡り、

その音が聞こえてきた音の方向を向くと少し高さのある壁の上に太陽を背にした四人が、

俺を見下ろしており、その全員が赤いドライバーを腰に装着していた。

『『『『ロックオン・ソーダ』』』』

四人が同時にドライバーにロックシードをセットし、

ベルトの右側についてあるレバーをロックシードに近づけるように押しこむと、

それぞれ固有の割れ方をしながらロックシードが展開され、

奴らの頭上に浮いていたアームズが連中にかぶさっていく。

『メロンエナジー・アームズ』

『チェリーエナジー・アームズ』

『ピーチエナジー・アームズ』

『レモンエナジー・アームズ』

変身が完了し、奴らの手には共通の赤い弓が握られていた。

そのうちのチェリーのロックシードをつけた奴が壁から降り、

ゆっくりと俺に向かって歩いてくる。

「もう既にバロンは捕獲した……後はお前だけなんだよ!」

奴が振り下ろしてきた弓をオレンジの刀で防ごうとした瞬間、

チェリーの後ろ側にいた連中から放たれてきた三つの矢が俺の右腕にあたって、

オレンジの刀を吹き飛ばし、無防備の俺にチェリーの弓が直撃し、

思いっきり蹴り飛ばされた。

「その声……シドか」

「ご名答」

立ち上がり、殴りかかろうとするがあっさり避けられて足払いを受け、

無様に顔面から地面にこけた。

すぐさま起き上がり、攻撃を仕掛けようとするが弓が振り下ろされているのに気付かず、

もろに直撃して顔面を蹴られて、地面に倒れ伏した。

さらにそこから連続で背中を踏みつけられ、首根っこを掴まれて無理やり起こされると、

ひざ蹴りを腹部にくらい、ひるんだところを殴り飛ばされた。

「おいおいおい。いつも上から目線で調子に乗ってたのはどこ行ったんだよ!」

「ぐあぁ!」

奴から放たれた矢が直撃し、壁に叩きつけられた。

ふざけんな……ふざけんな! 俺がただの錠前ディーラーなんかに!

「はぁ!」

「うあぁぁ!」

トリガーつきの刀を手にとって弾丸を充填し、

奴めがけて全ての弾丸を放って全て直撃させた。

「な~んて」

「なっ! ぐあぁ!」

怯んだかと思えば突然、俺の近づいてきて2度3度、連続で弓で切り裂かれた。

少し距離を取ってブレードを2回、下ろそうとした直後、

背後から切りつけられたような痛みが全身に響き、振り向きざまに刀を振るうが、

刀は空を切り、隙だらけの腹部を弓で切りつけられ、思いっきり蹴り飛ばされた。

「シド、代われ。こいつは俺が、叩き潰す」

「あいあい」

そう言い、呆れたようにシドは俺から離れ、代わりにメロンが近付いてきた。

「はぁぁ!」

奴が振り下ろしてくる弓を刀で防ごうとするがろくに防げずに斬られ、

その際の衝撃で手から離れてしまった刀を拾おうとするが側面から矢が何発も直撃し、

そのまま大きく吹き飛んだ。

俺が……俺が!

『スイカ!』

「やられてたまるか!」

『ソイヤ! スイカアームズ・大玉・ビッグバン!』

『ヨロイモード!』

スイカのロックシードを解錠し、ドライバーにはめ込んでブレードを降ろし、

スイカのアームズを身に纏って形態を戦闘向きのものに変えて、

双刃刀を握り締めて奴へ振り下ろすが呆気なく避けられ、

さらに連続で奴に振り下ろしていくが全く当たる気配などなく、

逆に大きな鎧に重いカウンターを貰うばかりだった。

「うあぁぁ!」

ヨロイモードの拳を全力で奴に向けて叩きつけるが後ろに飛び退いて避けられると、

何発も矢が連続でスイカの鎧に次々と着弾していき、数歩後ろに後ずさった。

「自分が他人に圧倒されるのがそんなにイラつくのか?

さっきから攻撃が荒いし、一撃も私に掠ってもいないぞ」

「黙れ!」

『ジャイロモード!』

形態を鎧からジャイロモードへと切り替え、指先から機関銃のように連続で、

弾丸を奴めがけてはなっていく。

「はぁぁぁ!」

「っ!」

突然、奴が攻撃を受けながら矢を上空へ二発放ったかと思うと二発の矢がメロンの形に変化し、

一瞬ではじけると大量の矢が俺に向かって降り注ぎ、指先からの連射でうち落としていくが、

全て撃ち落とせず、ほとんどを大玉モードに切り替えて受け切った。

「弱いな、貴様は」

「っ!」

「確かに貴様は他の連中と比べれば強いだろう……だがそれに見合った精神じゃない。

体は大人だが心は子供だ。自分が圧倒されれば今までのが嘘のように荒々しくなる。

逆に駆紋戒斗は弱いが精神だけは俺以上……最近の若者はそんな連中ばかりか」

「俺を奴と一緒にするな!」

『あんたは他人を見下して生きてるのよ!』

ブレードに手をかけた瞬間、以前に舞に言われた言葉が頭の中に響いた。

……ああぁぁぁぁぁぁ!

『スイカスカッシュ!』

ブレードを一度降ろし、奴にスイカの形をしたエネルギーの塊を投げつけると、

スイカが奴をすっぽりと覆い隠して牢獄と化した。

「ふん」

「なっ!」

双刃刀を握り締めて奴へと駈け出した瞬間、奴が弓を横に振ったと同時に、

スイカの牢獄が砕け散り、その衝撃が俺にまで及んで吹き飛ばされ、

スイカから強制的に放り出されて元のオレンジに戻った。

「もう少しできる奴だと思ったが……所詮は枠がったガキか。湊」

「ぐあぁ!」

メロンがその名前を言った瞬間、奴の背後から桃色の矢が飛んできて俺に直撃した。

メロンの後ろから近づいてきたピーチのアーマードライダーがそこら辺に、

落ちていたトリガーつきの刀を俺の傍に放り投げてきた。

「さあ、坊や。武器は上げるから一分間何もしない私を一撃でも斬ってみなさい」

「っっ! ふざけるなぁぁぁぁ!」

その言葉に激高し、刀を握り締めて斬りかかり、奴めがけて刀を振り下ろすが、

体勢を少し右に傾けるだけで避けられ、そこを狙って蹴りを入れようとするが、

それすらもバック宙で避けられた。

トリガーを引いて弾丸を充てんし、奴めがけて弾丸を放つがその全てが掠りもせずに避けられ、

その後ろにあった壁に着弾して壁に穴をいくつか開けた。

「残り十秒よ、坊や」

俺は刀を連続で振るい、ピーチを徐々に徐々に後ろへと下げていき、

奴が壁にあたって動きが止まった瞬間に全力で刀を振り下ろした。

「0」

「っっ!」

そんな言葉が聞こえたかと思うと全力で振り下ろしたはずの刀が奴の片手で掴まれ、

思いっきり押しこんでみるが刀が全く動かなくなってしまった。

バ、バカな……ぜ、全力で振り下ろした刀が片手で。

「はぁ!」

「ぐぁ!」

腹部を弓で横に切り裂かれ、数歩後ろへ下がったあとに顔を上げた瞬間、

奴の蹴りが連続で顔面に入れられ、ろくに反撃もできずに攻撃を受け続け、

放たれた矢の一撃で地面に崩れ落ちた。

「ぐっ……がぁ!」

何とか起き上がろうとするが顔を奴に踏まれ、地面に再びうつぶせになった。

どうにかして力を入れて起き上がろうとするがそれ以上の力で頭を踏みつけられ、

全く体が起き上がらなかった。

「どう? 異性にボコボコにされて地面に踏みにじられる気分は。

今まで見下してきた他人に踏みにじられる気分はさぞ、良いんでしょうねぇ」

踏みにじられていた足を退かされたと思った矢先、顔を思いっきり蹴り飛ばされた。

俺が……俺がこんなやつらに!

「最後は私か……悪いが私は戦闘に関しては素人なんでね。お手柔らかに頼むよ」

そう言う奴に全力で拳を振るい、奴の鎧に直撃するが痛そうにもしておらず、

連続で拳をふるって奴を殴りつけていくが苦しそうにするどころか、

相手の足が一歩もその場から動くことはなかった。

「っっ!」

「どうしたんだい?」

拳を振るった瞬間、奴に拳を鷲掴みにされ、そのままひねられていく。

慌ててそれから抜け出そうとするが相手の力が強すぎて全く、

抜け出すことができなかった。

素人なんだろ……なんで俺が。

「ほい」

「ぐあぁぁ!」

ひねられていた手が離されたかと思えば奴の持っている弓で切り裂かれ、

盛大に火花を散らせ、ひるんだところにさらにもう一度切り裂かれて、

胸のあたりを軽く蹴り飛ばされただけで大きく吹き飛んだ。

「ふむ。素人に負けるか……まあ、スペックが君とはかけ離れているのは認めよう。

でも、もう少し暗い踏ん張っても良いんじゃないかな? とんだ期待外れだよ」

『ロックオン』

「所詮、貴様は戦う覚悟がなければ、戦う資格などない弱者だ……貴様は、

今まで大人の見よう見まねで戦ってきただけのことだ」

レモンの後ろから弓を持ったメロンが俺に近づきながら、

ドライバーにはめられているロックシードを弓にはめ込むと、

弓の刃の部分に光が走っていく。

「はあぁぁぁ!」

そのまま、まっすぐ振り下ろされ、ろくに防げないまま、

縦に切り裂かれて強制的に変身が解除され、地面に倒れ伏した。

「自分の予想外の事態になると周りが見えなくなるタイプの人間か……その程度の人間なら、

誰からも必要とされない……いくら実力、知能があろうともな。つれてけ」

その一声でどこからともなく大量の黒影が現れて、俺の両腕を拘束すると、

目の前に立った奴から腹を殴られ、そのまま意識を落とした。

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