ゼータと上総   作:空也真朋

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 『マブラヴ世界に神様からもらったモビルスーツでBETAと戦わせよう!』という斬新かつ画期的な発想を思いついてしまいました!
 実験的な試みですので、10話くらいの短期連載で書いてみます。


第1章 帝都燃ゆ
01話 二人のガンオタの転生


 その白く広大な光のような神の前にオレ達二人はいた。

 

 『では、かの世界に行き、宇宙からの破壊者と戦ってくれるのだな?』

 

 「ああ行ってやる。報酬に『好きな世界に転生させ、好きな場所、好きな能力をもらえる』ってのに目がくらんだからな」

 

 「うんうん。お金持ちに転生してガンダム関連の商品一つ残らず超爆買いしちゃおう!」

 

 

 

 オレの名は和也。隣にいるのは親友の晴郎。

 ともに二十歳(はたち)こえても趣味のガンダムグッズ集めに嵌まって大人になりきれない者同士であった。

 が、ある日とある事故にあって仲良く死亡。

 仲良く昇天する前に、魂だけの状態でこの神様とやらに引き留められた。

 

 とある滅亡しかかっている異世界地球へ行って、侵略しているBETAという宇宙人だか宇宙怪獣だかと戦ってほしいとのことだ。その報酬も上記の通りかなりの好待遇。

 

 これはオレ達だけでなく、他の魂にも声をかけているようだが、引き受ける奴は中々いないそうだ。

 これは後に知ったが、このBETAという宇宙人と戦うのは絶望的にハードで、肉体精神はもちろん魂すら崩壊しかねないシロモノなのだ。

 が、そんなことは知らないオレ達。報酬に目がくらみ、引き受けてしまった。

 まぁ、一応こんな質問はしたが。

 

 「その破壊者ってのは、神様のあんたが恐れるほど、そんなに強大なのか?」

 

 『”BETA”。そう呼ばれておる。無限にも近いエネルギーを持ち、無限ともいえる軍勢を生み出し宇宙中の星々を破壊し消滅させている者達。別次元の地球はそれに襲われている。奴らを滅ぼせとは言わん。ただ、侵攻を遅らせて欲しい』

 

 こう答えられても、まだオレは楽観していた。世間知らずはこわいね。

 

 「なるほど。それでその世界に行くにあたって、武器なり能力なり何かもらえるのかい?」

 

 『我が使命を受け異世界に赴く者は、一つだけ奇跡を授かることができる。奴らと戦う武器なり能力なり望むがよい』

 

 「一つだけかよ。その”BETA”ってのは話に聞くかぎり相当厄介だし三っつくらいあってもいいんじゃないの?」

 

 『一つで絶対の願いを決められねば、いくつあっても同じだ。貴様らも世界終焉をくいとめる戦いに赴かんとするなら、一つで全てをくつがえす絶対の願いを選びとってみせよ』

 

 ネット小説ではごねれば幾つでも願いを叶える神様もいるが、コイツは違うみたいだ。仕方ない。最高の一つを考えよう。

 

 「なら、ボクはΖガンダム!」

 

 『モビルスーツか。よかろう』

 

 晴郎はあっという間に決めた。なんで一つしかない願いがそれだよ!

 

 「おい、なんでゼータなんだ? もっと威力のある奴とかあるだろ?」

 

 「あんまり機動がヤバそうなのは除外した。あと、威力の高すぎるのも使いにくそうなのでやめた。で、ボクのプラモ最高傑作がゼータなんでそれにした。いやぁ、アレに乗れるなんて夢のようだなぁ♪」

 

 夢見ながら現実の人生の選択選んだら大抵でっかい落とし穴にはまるものだぞ。オレが言うことじゃないが。

 

 

 それにしても『ゼータ』か。まぁ、いい機体だが。

 しかしあれはニュータイプじゃなきゃフルに能力を発揮できないはずだぞ。仕方ない。晴郎が機体なら、俺はパイロット能力をもらうか。

 

 「俺はA級パイロットの操縦技術とアムロ並のニュータイプ能力だ」

 

 「二つだな。奇跡は一人一つ。どちらかにせよ」

 

 いけるかとも思ったんだが、やっぱりダメか。

 

 『ちなみに、願いとは別にその貧弱な肉体を戦うに適したものとし、それなりの操縦技術と知識は与えてやる。その肉体で過酷な戦地に行けとはあまりに酷だからな』

 

 「ならパイロット能力の方はどうにかなるか。超A級ニュータイプ能力で決まりだな」

 

 『よかろう。超A級ニュータイプ能力。確かに聞き届けた」

 

 「ねぇ和也? もしかしてボクのゼータ取る気まんまんかな? 絶対渡さないよ」

 

 「あれは高ニュータイプ能力のパイロットが必須だろう。オレが上手く使ってやるから安心しろ」

 

 「ぐぬぬぅうう」とにらみ合う晴郎とオレ。

 しかし神はまったく気にしないで話を続ける。

 

 『汝らの願い、確かに聞き届けた。Zガンダムと超A級ニュータイプ能力。それらをもって宇宙の邪悪”BETA”に挑むがよい』

 

 その瞬間、オレと晴郎の意識は暗くなり、別世界へと飛ばされた。

 

 

 

 




 短い連載ですのでできる限り毎日投稿します。
 ちなみに二人にマブラヴの原作知識はありません。
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