ラブライブ!サンシャイン!!〜僕とAqoursの物語〜   作:saint shine

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136話

「ねえ、堕天使って居ると思う?」

 

善子は僕の貸した傘に入りながらそう言う

 

「え?」

 

「私ね小さい頃からすごく運が悪かったの、外に出ればいつも雨に降られるし、転ぶし、何しても自分だけ上手くいかないし」

 

そう言えば初めて善子と会った時も雨の日だったし善子はドロドロで半泣きだったからその日も数え切れない程に転んだんだろう

 

「それで思ったの、きっと私が特別だから見えない力が働いているんだって」

 

「それで堕天使」

 

「ええ、勿論堕天使何て居ないってそれはもう何となく感じてる、クラスでも言わないようにしてるし、でも小学生の頃はそれも悪くないって思ってた。その不幸のお陰で私はあの子に会えたから」

 

善子の言うあの子はきっと僕の事だろう

 

「あの子?」

 

「ええ、前に話したでしょツリーハウスを一緒に作った男の子高校生になってその子と再会したの。その子は私の初恋の相手だったわでももう他の子と付き合ってたの。昔と違って意地悪になってるけど昔と変わってない所の方が多いわ、ねえ真也」

 

善子はそう言って僕を見る

 

「そこで僕に振るかな?」

 

「え?え⁉︎もしかして今の全部真也君の事⁉︎」

 

梨子も僕が善子とツリーハウスを作った男の子だって気づいたらしい

 

「そうだよ梨子、僕が善子とツリーハウスを作った男の子だよ」

 

「そうだったの…あれ?ちょっと待って⁉︎それじゃあ善子ちゃんの初恋の相手って」

 

「ええ、真也よ」

 

「いつ知ったの?少なくともAqoursに入りたての頃はその相手が真也君だって知らなかったんじゃない?」

 

梨子の言う通り善子はAqoursに入りたての頃は僕がその男の子だと気付いていなかった。そして僕も善子だと気付いていなかった

 

「気付いたのは前のラブライブの予備予選の後に行った春風、そこでその男の子に渡したキーホルダーを真也が持ってたのよ」

 

「真也君の性格からして誰かから奪ったりしたって事はないだろうから善子ちゃんの相手は真也君で間違いないでしょうね」

 

そこまで言って梨子はある事に気付く

 

「ちょっと待って、その時ってもう真也君とルビィちゃん付き合ってなかったかしら?」

 

「うん、付き合ってたよ」

 

「それにしては振った女の子が泣いてるからって優しく抱きしめて慰めるのはどうなの?」

 

「仕方ないよ、僕はその時それが1番良いと思ったんだから」

 

それに善子も泣きながら僕にしがみついて来てたよね?

 

「それに私はその事でルビィに気を使ったりするつもりは無いわ、ルビィにも言ってるもの何時迄もうじうじしてる様なら私が真也を振り向かせるって」

 

「僕がいない所でそんな事話してたんだ」

 

「強いわね善子ちゃんは、私だったら直ぐに諦めちゃうと思う」

 

普通だったら梨子の言う通り諦めてるね

 

「だから真也があの時の子だって知った時また少し思っちゃったの本当にそう言うの無いのかなって、運命とか見えない力とか、あの子に出会ったのもそんな時、何か見えない力で引き寄せられる様だった。これは偶然じゃなくて何かに導かれてるんだって、あの時真也に出会えた時みたいに不思議な力が働いたんだって」

 

「善子ちゃん」

 

「結局は偶然だったけどね、このヨハネに気付きもしないで真也の所に真っ直ぐ向かうなんて、気付いてない様なものよ!」

 

それは仕方ないよ相手は所詮犬なんだから

 

「でも僕は気付いてた、何となくだけど最初に見た時から善子と会うのは始めてだと思えなかったから」

 

「そうね、私も同じだったとは言えあんたがあの子だなんて思いたく無かったもの」

 

「あはは、でも良いわねそう言うの本当の友達って感じがして」

 

「そうね、悪い気はしないわ」

 

善子は僕と梨子から顔を逸らしてそう言う

 

「雨」

 

「止んだわね」

 

気が付くと雨は止んでいた

 

「これ以上遅くなるのも辞めといた方が良いし帰ろう」

 

「そうね…うげ、お母さんから凄い電話来てる」

 

「あ、私も」

 

「僕もだ、それに千歌姉だけじゃなくてルビィとダイヤからも」

 

携帯を見た後僕達は顔を見合わせて笑う

 

「それじゃあ私はこっち」

 

「僕達はバスだから」

 

「善子ちゃん、見えない力はあると思う善子ちゃんだけじゃなくてどんな人にも、だから信じている限りその力は働き続けていると思うよ。真也君と善子ちゃんがもう一度再会出来たみたいに」

 

梨子はそう言って善子に微笑む

 

「流石私のリトルデーモン達、ヨハネの名において貴方達を上級リトルデーモンに認定してあげる」

 

「「ありがとうヨハネ(ちゃん)」」

 

「善子‼︎あれ?」

 

疑問符を浮かべる善子を他所に僕と梨子はバスに乗り込んだ

 

「真也君、少し側にいてね」

 

「うん、居るから無理はしないでね」

 

梨子は家に帰る前にもう一度しいたけに挑戦するらしい

 

「それにしても何で急に?」

 

「私ね善子ちゃんの話を聞いてもしかしたらこの世界に偶然は無いんじゃ無いかって思ったの、だからしいたけちゃんとの出会いも大切にしなきゃって」

 

そう言って梨子がしいたけに手を伸ばすとしいたけはその場を動かずまるで梨子を待ってる様だ

 

「頑張って梨子もう少しだよ」

 

梨子は頷きしいたけの頭を撫でようとする

 

「はあ」

 

「良かったねしいたけ、梨子が慣れてくれて」

 

「え?」

 

「しいたけ梨子に怖がられる度に寂しそうにしてたからきっと喜んでると思うよ」

 

「そうだったの…ごめんなさいしいたけちゃん」

 

梨子はそう言ってしいたけを撫でるもう完全に慣れたみたいだ

 

「わん‼︎」

 

「え?きゃ!」

 

しいたけは梨子に撫でて貰えたのがよっぽど嬉しかったのか梨子の顔を舐め回す

 

「お帰り真也君、梨子ちゃん⁉︎わあ〜!だめだよしいたけ‼︎」

 

「しいたけ!」

 

僕と千歌姉がしいたけを何とかして梨子から引き離す

 

「だっ大丈夫梨子?」

 

「えっええ、でもしいたけちゃんに慣れるのはもう少しかかりそうかも」

 

それから数日後、ようやく梨子は何の抵抗もなくしいたけを触れる様になった




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