パラダイス・ロスト Champion of the Earth 作:若奈
夏本番といった暑さをどうやって回避しようか。
街に出ていた私は避暑地を求めて彷徨っていた。
灼熱の地獄のごとく、アスファルトからの照り返しが私に集中しているのではないか、と思うほどの暑さだ。
その暑さもどこか懐かしく思えた。
あの時の暑さに比べればマシなのか。
それにしても、あれからどれくらい経ったのだろう?
1年?2年?いやもっと?
そんなに経ってないと言われればそうかもしれない。
それだけ濃密な時間を過ごした。
様々な出来事。
色々な人との出会い。
別れ。
色々なことがあった。
あの時、一緒に過ごした者。
あの時、共に戦った者。
あの時、敵だった者。
ふと、街を見渡す。
行き交う人々は見渡す私に目もくれず、ただその場を通りすぎる。
サラリーマンは汗をぬぐいながら目的地へと向かう。
下校途中の女子高生たちは友達と駄弁りながら買い食いする。
無邪気に走り回る子供。
昔から変わらない光景。
活気あふれる街は昔から変わらないのだ。
本質が変わろうとも、見かけは変わらない。
それが現象として起きた時に初めてそれを理解せざるを得ないのである。
理解したとき、人は変わってしまう。
初めからその思考がなかったかのように、180°変わるのだ。
本質が変われば、その者も変わる。
多くの者がそうしてきた。
本能に抗うことを止め、理性なんて言葉はいらなかった。
争いをやめる理由などない。
それが生きるため、仲間のため。
自分たちが掲げる理念、野望。
それを成し遂げるために突き進むだけ。
根本的に変わったこの世界。
私は後悔などしていない。
ただ平穏に暮らせる世の中になって欲しい。
そのために行動したまでだ。
まだこの争いは終わっていない。
いつまで続くのか。それは誰にも分からない。
行く末を見守る者たちを守りながら、私たちは殲滅しなければならない。
諸悪の根源は私たちなのか?
敵からすればそれが答えなのだろう。
しかし、私たちからすればそれは不正解。
背負うものは大きい。
だからこそ、完遂した暁には成し遂げた快感が待っているのだろう。
それを得るために私たちはやり遂げたい。
空を見上げる。
青く澄んだ綺麗な青空。
地球という星に生まれた私たち。
生まれたからには何かしらの理由がある。
しかし、誰も何が正解なのか知らない。
だから正解を見つける。
この地球という母なる星から与えられた課題なのだ。
互いに正解を求め合い、争い、ぶつかり合う。
生き残った者が答えを見つける。
そうしてようやく我々がこの星の 覇 者 となるのだ。