パラダイス・ロスト Champion of the Earth   作:若奈

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4話

「えー今日は突然ですが、転校生を紹介します」

 

担任にそう言われ、少しびっくりする。

そこには少し茶色がかった髪に鋭い目つきの少年。

 

「それじゃあ、自己紹介して」

 

「…タクヤ」

 

なんだか不愛想な感じだなというのが第一印象。

お前らとは馴れ合いたくねーよ、という雰囲気を醸し出している。

 

というか、声が小さすぎて苗字聞こえなかった。

 

「じゃ、じゃあ冴島の後ろの席に座ってね」

 

私の後ろかよ。

 

「よろしくね。私は冴島風香」

 

ウスってな感じで首を縦に振ってくれた。

あれ?でもどこかで…?

でも、まあいっか。

 

誰とも馴れ合わないぞ、という雰囲気を醸し出しながら、座席に座る。

近寄りがたい雰囲気のせいか、特に会話もなくそのまま昼休みを迎えた。

 

いつの間にやら、転校生のタクヤはどこかへ消えていた。

 

 

「おーい、風香ご飯食べよっ」

 

友達の友子がいつものように誘ってくる。

そして、後ろの席に座る。

私は後ろに向いてお弁当を広げる。

 

「ねえねえ、千夏さん帰って来たんだって?」

「あーそうなんだよー。突然帰ってきてビックリした」

「東京行ってから初めてだもんね」

「あれ?何で知ってるの?」

「え、あ、なんか近所の人が見かけたって、お母さんが言ってた」

 

あのカッコは目立つよねと思いつつ。

田舎特有の情報網だな…

早紀ねぇはそういうところとかが嫌って言ってたなぁ…

 

「てかさ、この時期に転校生ってかなり珍しくない?」

 

そう言われてみればそうだ。

高校一年生の7月の夏休み突入する直前という、正直意味の分からない時期。

高校生になって3か月しか経ってないし。

 

「なにかやらかしたのかな?」

「んー。若干不良っぽいのかもね?」

 

「お前らには関係ねーよ」

 

ビクッと友子と一緒に肩を震わせる。

 

「あ、ごめんね」

 

友子は席の持ち主が帰って来たことによって、席を返さなければいけない。

 

「昼休み終わるまで、席を外すから座っててもいいぞ」

「あっ、まっ…」

 

一言謝罪を入れようとするが、席の持ち主はそそくさと立ち去っていった。

 

その後は放課後までまたもや特に会話はなかった。

 

「ん~…終わったー」

「おーい。タクヤ君」

 

「なんだよ?」

「さっきのお詫びに校内案内してあげよっか?」

「いや、いらねぇよ」

「えーいいじゃんーせっかくなんだからさ!」

「えっちょ…」

 

嫌がる素振りを見せるタクヤを半ば強引に腕を引っ張り、校内を引きずり回すようにあちこちと巡りまわる。

 

教室に戻ってきた頃には日が傾き、教室を茜色に染めていた。

 

「あー終わっちゃったね…」

「もう、下校時間過ぎそうだよー友子、張り切りすぎ」

「ごめんごめん」

ペロッと舌を出して謝るお茶目な一面を持っている。

 

「タクヤ君も友子がごめんね」

「いや、いいよ。俺友達とか作るの苦手だし、いい経験になった」

 

恥ずかしそうに頬を少し掻くタクヤ。

 

「友達か…」

「?どうしたの?」

 

少し意味ありげに言う友子に風香は恐らくそうであろうと、

 

「ま、友達からでもいいんじゃない?」

 

そっと、小声で言う。

 

「そ、そんなんじゃないよ!」

「ん?どうした」

「いや!何でもないから!じゃあ、私帰るね!」

「あ、ちょっと友子!」

 

頬を染めた友子は嵐のように去っていく。

 

残された二人。

 

「それじゃっ、帰ろうか?」

「ああ」

 

to be continued…




タクヤ!
巧じゃないよ( *´艸`)

恋が始まる予感??
あれ?これラブコメだっけ??

次回もお楽しみに~
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