OSERO【狐野家長男あべこべWORLD】   作:のり塩ぽてち

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 魅音君と狐野家の方々は血のつながりを感じて案外すんなり受け入れた模様。



2・胃袋掴めば心も掴めるって知ってた?

 

 亜実母さんの運転する車に乗ってお手続きお手続き。

 結局あの後はみんな学校を休むことにしてくれたみたいでみんな付き添ってくれた。

 『魅音はみんなで守らなきゃね』って言われて遠慮したら「飢えた獣の中に極上の肉を放り込むようなものだぞ?」と説得されて、朝のことを思い出して「お願いします。」と真っ青になって秒で答えたよね。なっ、泣いてないもん、僕強い男の子だもん!

 

 多少建物に入るときにトラブルはあったものの、そこはプロの人たちだね。真摯に対応してくれたよ、顔以外は。

 男性のストレスを考慮してか、書類はあっさり終わり。その後は病院にて健康診断などを受けてバンクへのキットを受け取って帰宅。

 なんと午前中で国籍不明から日本在住の日本人に早変わりしました。

 

 

「魅音は何が食べたいんだ?寿司でもステーキでもなんでもいいぞ!なんなら全部いくか、うんそうしよう!」

 

 

 た・べ・き・れ・な・い・から!

 

 こんなとんでもないことを言い出す人は『狐野 美玲(この みれい)』さん、美玲姉さんと呼ぶと超テレッテレになって可愛くなる普段はクール系モデル体型の美人なお姉さん。大学2回生の狐野家の長女で、忙しい亜実母さんの代わりに家事全般をこなす完璧超人・・・と思われていたらしい。

 どうやら俺が絡むと途端にポンコツになるらしく、甲斐甲斐しくお世話を焼こうとしてくれる。だがしかし、行き過ぎた愛は辛いものがある。抱きつかれるとね・・・その大きな夢が詰まったアレがね・・・。アレにはありったけの夢詰め込まれてると思うんだ、捜し物見つかったよ父さん。

 

 

「ウチはお寿司がたべたーい。」「ウチは松茸ごは~ん。」

 

 

 2人して正反対のことを言うのは狐野家の双子の元気っ子、『狐野 瑞樹(みずき)と瑞穂(みずほ)』ちゃん。俺よりも2つ年上だが、言動が明らかに幼く年下にしか見えないところから『きーちゃん』と『ほーちゃん』と呼んでいる。

 言動もそうだが身長もちいさく、美玲姉さんが178cmもあるのに(俺より20cmも高い)彼女たちは145cmしかない。だがしかし、母と姉と同じく夢詰め込まれたものは姉に負けず劣らずデカい。ロリ巨乳って卑怯やろ!そんなん勝たれへんやん普通!

 ちなみにワタクシ、現在自宅のソファで美鈴姉さんに抱きかかえられながら出前のパンフを眺めております。左右はきーちゃんとほーちゃんに腕を挟まれておりまして、先程から無我の境地を会得するために脳内父と対話し続けてます。

 

 

「おねえちゃんたち?そんなに食べられないから、あとおにいちゃん固まってるからそろそろ開放してあげて、可愛そう。」

 

 

 大・天・使・降・臨!

 

 彼女は末の『狐野 未来(この みく)』ちゃん。末の妹はしっかり育つというが噂は本当だったんだね。彼女はなんと、身長は俺と同じ158cmでなんと誕生日も一緒。まさに違う世界の俺、といったスペックとなっている。さすがに姉たちには及ばないが、アレについては確かな将来性を感じさせるボディラインとなっている。

 確かに似てるが、俺って中性的でオンナみてぇって言われるぐらいだから全然問題ないね。むしろ姉妹の中で一番仲がいいのは彼女かも知れない。なんていうの?自分の半身って感じ?すげぇ波長があうっていうかそんな感じ。

 みんなのことを全員ちゃん付けで呼んでるのがなんか可愛らしい。あと、兄が欲しかったらしくおにいちゃんと呼んでくれてる。

 

 

「食材があるなら俺、作るけど?」

 

 

 瞬間に固まる狐野家のリビング。あれ、なんか変なこと言ったか?あ、亜実母さんがいねぇ。

 とりあえず冷蔵庫の中でも拝見させていただきますかね~。ってチルド食品多いな、あとビールめっちゃ入ってら。冷凍庫は・・・冷凍食品ばっかりやん。もしかしてあれか、料理できない系女子の集まりか、ここは。

 

 

「魅音君っ!!!これでっ、これでご飯作ってくれるかなっ!?」

 

 

 びっくりした。どこかに消えたと思ってた亜実母さんがとんでもない息を切らして振り返ったら急に現れた。

 スーパーの袋8袋分の食材ってどんだけだよ。お前らどんだけ食うんだよ。でもすげぇなこれ、和洋中なんでもいけそうだ。

 ちなみに亜実母さんは170cmのこちらもナイスバディ。美玲姉さんに鼻差でトップが大きいと思われる。なんのトップがとは言わないが。

 

 

「あ、ありがと。みんなは何が食べたいんだ?これだけあれば大体のリクエストには答えれるぞ?まぁ家庭料理だからお店の味までは出せないと思うがそこは許せよな?」

 

「「「「「ぜんっぜん大丈夫だから!肉じゃがでお願いします!!!」」」」」

 

「ういー、肉じゃがご注文はいりましたー。」

 

 

 作りながらちょくちょく未来が手伝ってくれる。調理しながらいろいろ聞いてみると、ここでは女性はあんまり料理は出来ないらしい。で、昔から漫画であこがれの描写として『男性に料理を作ってもらう』というのがあるらしく、すごい有名になった漫画で出てきた料理が『肉じゃが』とのこと。

 男の手料理に飢えてる女子というのが多いらしく、食材もたくさん買ってきてもらったのでついでにいろいろとレシピを追加しようかな。

 ご飯には鶏そぼろに卵そぼろ、魚もさばいてかんぱちの刺し身にしてじゃがいも剥くついでにポテトサラダにしてしまおう。

 

 

「なにこれなにこれ!?ほーちゃんほーちゃん、すっごいおいしそうだよ!」

 

「きーちゃん、テーブルがキラキラしてて目があけれないよぅ・・・」

 

「隣で見てたけどおにいちゃんはほんと手際いいねー。美玲おねえちゃん、ママは料理見ながら泣いてないでちゃんと座って。」

 

 

 全員で「いただきます」を言ってから食べ始めたんだけど、みんなすっげえうまそうに食ってくれてんの。なんか昔観たお茶漬けのCMみたいだわー。

 でも泣きながら食べなくていいからね?多分塩の味がしちゃうと思うから。きーちゃんとほーちゃんなんか口の周りそぼろで大変なことになってるよ。

 

 米が足りねぇ。1升炊きやぞこれ。亜実母さんがこの後買い物に連れて行ってくれるそうで、そのときに一緒に追加の炊飯器を買ってくれるそうだ。

 いやー、余るかなって思ったんだけどね。余裕でした、ありがとうございます。そしてみんな揃って「ごちそうさま」、お粗末っ!!っていうことで。

 

 

「「すっごいおいしかったよ魅音君、ありがとねっ!!」」

 

「ほら、きーちゃんとほーちゃん、顔にそぼろ付いてるからこっちにおいで。」

 

「魅音、私にもついているぞっ!!」

 

「美玲おねえちゃん、今自分でつけたじゃん。バカなことやってないでおにいちゃんがこれから行くお店に予約入れて。」

 

「魅音ちゃんにはお昼ご飯ごちそうになったからなんでも好きなもの買っていいわよ~?」

 

 

 狐野家はにぎやかだ。女三人寄れば姦しいというが、5人プラス男がいればそれはそれは目立つ。

 デパートに入ったらモーゼの十戒かの如く人が割れていく。狐野家は結構地域では道場を経営してて有名らしく、この5人に囲まれている時は安全らしい。

 まぁ母さんが亡くなる前ってうち、裏の道場やってたらしいしね。向こうの世界では売っちゃったらしくてマンションが建ってたけど、こっちでは道場を続けてるらしい。

 亜実母さんの古武術道場は結構有名で、TV出演とかもしたことあるんだってさ。全然強そうに見えないけどたまに消えるしな。

 ここで、狐野家は二手に分かれて買い物開始、亜実母さんと未来は別行動で必要なもの買ってきてくれるそうな。

 

 店に入ればシャッターが閉じられ、店員さんが丁寧に説明してくれながら案内してくれる。

 その中でも服屋が一番疲れた。アレは駄目だ、着替えるたびに家族と店員が一人ひとり鼻血出していくんだぜ?・・・こええよ。

 

 さて、こっちの世界での身の振り方とか考えないといけないよな。

 え、欲しいものですか?趣味といえば料理ぐらいであとは空いた時間でバスケやるぐらいだったからなぁ。こっちの世界でもバスケは出来るのだろうか。

 ちなみに学校には通わなくていいらしい。通信教育が受けられるらしくてそれをお願いしといた。危ないからね、外は。

 

 






 大正義にくじゃが。

 ぶっちゃけ料理要素結構好きなんでこれからちょこちょこ入ります。

 魅音君は割とあっさり受け入れてますが、自分がこうなったらどーしよーもないししゃーなくね?って思ってこんな感じになりました。

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