OSERO【狐野家長男あべこべWORLD】 作:のり塩ぽてち
大天使、未来ちゃん回です。
狐野家の俺の部屋割りは未来ちゃんの隣の部屋になった。うちって母方が結構大きい家柄の家系らしくて自宅が結構大きいんよね。
だから余ってる部屋貰ったんだけど、物置だったから荷物を出さないといけなくて、さあひっこしだーと意気込んでたんだけど。
俺にも仕事をく・だ・さ・い!!!
家に帰ってきてからは美玲姉さんの膝の上にパイルダー・オンされて動けねぇ。「やるよ?」って言ってもみんな、「いいからいいから」って言うんだ・・・。ちょっと無理に手伝いに行こうとしたんだけど、この姉、力つええええぇぇ!!!
結構ショッキングだったんだけど、そういえばウチ道場やってたんだよね。服屋のインパクトが強すぎて忘れてたさ。
で、配送サービスのお姉さんがこちらを興奮しながら見てるのはもういつものことだからいいんだけどさ。
あれー?おかしいなー?天幕付きのベッドって買ったっけー?
どうもこっちの男性はかわいいが正義で、女性はかっこいいが正義らしい。どうりで服屋でスカートを普通に勧められるわけだ。女装しろっていう嫌がらせかと思ってたわ。美玲姉さんに聞いたら男性も女性も服装は分けられてないらしい。
あぁ・・・俺の部屋がメルヘンになっていく・・・。なんとか壁紙ピンクだけは阻止し、ハートピンクの絨毯は返却させていただきました。赤いハートクッションはまぁ許そう。クッションに罪はない。
このあとはみんなで炊飯器とか買いに行くらしい。どうやら作ってもらうなら今よりもっと良いもので作って欲しいらしく、今の炊飯器も買い換えるそうだ。
「じゃあ俺は小物とか片付けてまた夜ご飯つくるからまたねー。」
「あ、おにいちゃん。未来はおにいちゃんの部屋の片付けこのまま手伝ってもいいかな?」
「おぉー、いいぞ。よかったらまた夜ご飯つくるのも手伝ってもらってもいいか?量が量だから1人では流石にさばききれん。」
「あはは・・・。普段はあんなにみんな食べるわけじゃないんだよ?おにいちゃんの料理だからつい食べ過ぎちゃうっていうか、味もお店と変わらないかむしろそれより美味しいぐらいだし。」
うちの妹が『て・ん・し』やでええええぇぇぇ!!!
「ありがとな」ってなんとか言えたけど、もうちょっとでデュフ顔になるところやったわ。素直に褒められる経験があんまりないからお兄ちゃん嬉しすぎて浄化されちゃうううううぅぅぅ!!!
なんやこの可愛い子は、どこの子や!?・・・うちの子か。
「そういえば未来は好きな食べ物とか無いのか?お兄ちゃん、大体のリクエストには答えられると思うぞ?作れなくても調べれば大体出来るしな。」
「んー・・・好きなもの・・・。あのね、おにいちゃん。笑わないでね?・・・ハンバーグが食べたいな。」
笑わないいいいいぃぃぃ!!!はんばーぐつゅくりゅうううううぅぅぅ!!!
ハッ!!!いかん、可愛さにやられた。これが妹か!!!
前にダチが『みおやん・・・いもうとはええでぇ・・・』って言いながら近所の小学生見つめてたの思い出した。そういえばこっちにくる1週間前からあいつの姿見てないな。
「わかった、ハンバーグな」って言いながら顔を見られないように頭を撫でた俺、ファインプレー。ただし心はノックアウト。
「そういえば未来の部屋って隣なんだよな?」
「そうだよ、よかったら見てみる?あー、でも未来、女なのに可愛いもの好きだからおにいちゃん引いちゃうかな・・・。」
「おー、大丈夫だ。俺は人の趣味をとやかく言うことはしないさ。お兄ちゃんの友達なんて部屋中ポスターだらけのやつとかいっぱいいたぞ?」
「うーん、絶対引かないでね?絶対だよ?」
「おう、お兄様に任せなさい。」
はてさて、こっちの世界の女性の部屋ってどんなんなってるのかなー?っても前の世界でも女子の部屋なんて入ったことなんて無いんだけどね!(震え声)
イメージだけどいい匂いとかしそうだよなー。とか思ってると、「じゃあ、開けるね?」って言われて中を見たときに叫ばなかった俺を褒めたい。
N・A・M・A・K・O・!!!
ナニコレ!?ナマコ!?
なんか部屋の中が紫!!!
「おー」で済ませた俺の胆力!!!「えへへ・・・これ、『なまこくん』って言うんだけどね?」って言いながらキャラクターの説明を始める我が妹。
ごめん、お兄様は処理が追いつかない。
必殺「ほー」「へー」「そうなんだー!」を駆使して妹の笑顔を守ることで必死だったよ・・・!!!
もうちょっと対象年齢が若い子向けに流行っているゲームのメインキャラクターらしい。『なまこがメインキャラクター』というパワーワード、強い。
キリがよさそうなところで、「ほっ、ほら、そろそろ夜ご飯の用意しなきゃな?」って言って戦略的撤退をかましました。
「じゃあ未来にはこねるの手伝ってもらおうかなー?こねたら手のひらサイズにして空気を抜くんだぞ?」
「はーい、おにいちゃんは玉ねぎ切るのはやいねー。目とか痛くならないの?」
「コツがあってな?冷蔵庫で冷やしておくのと、電子レンジで軽く温めてから濡らした包丁で切ると痛くなりづらいんだ。」
「そうなんだ、ねぇおにいちゃん。あのね、これからも料理教えてもらってもいいかな?母ちゃんや美鈴姉ちゃんたちにラクさせてあげたいなって思って。・・・ダメ、かな?」
はあああぁぁぁい!!!ぜっっんぜっっんおっっっけえええええぇぇぇい!!!
「ぶほっ」って変な声出たわ。「いいぞー」って言いながら絶対ニヤけてた!
なんやこの子、可愛すぎるやろ。いかんいかん、妹やぞ!そもそも妹とは兄のための妹であって、妹がいるからこそ兄が輝くのであって・・・あれ、妹ってなんやっけ?
「ただいまー、炊飯器買ってきたよー!あれ、魅音君どうしたの?すっごいえびす顔になってるけど?」
「んっ、んんん!?大丈夫、俺は大丈夫だから!!!」
あっぶねぇ!なんか真理の扉みたいなもん見えてた!!!
首を傾げるみんなに見られないようにあわてて冷蔵庫の中に顔を突っ込んだわ!・・・あぁ、クールだ。クールになるんだ。
さぁて、妹様の大好きなハンバーグを気合い入れて焼かないとな!前の世界で兄妹喧嘩する話を聞いたことあるけど信じられへんな。俺は今、ハンバーグのたねを全力で顔にぶつけられても嫌いになられへん自信あるわ。
多分味覚が子供舌であろう妹様のために新しい炊飯器使ってオムライス作ったろ。どうせならパスタも茹でて、ハンバーグのミンチで特製ミートソーススパゲティや!!!あとは玉ねぎと昨日の残りのじゃがいもでポタージュスープも作って、即席ちょっと大人なお子様プレート完成や!!!
「うわああああ、夜ご飯もすっごいねぇ!」
「またテーブルがキラキラしてるですぅ・・・」
「なんだこの完璧な弟は!私の弟か!」
「おにいちゃん・・・私の好きなものばっかり・・・。ありがとうおにいちゃん。」
「すごいわねー、私の息子は!炊飯器の他にも電子レンジとかいろいろ買い替えたからまた使ってねー?」
うっは、なんだろ。超うれしいな、自分の作ったごはんにこれだけ嬉しい反応してくれるって。
ただでさえ美人が5人、しかもキラッキラの笑顔向けられたらもう・・・惚れてまうやろおおおオオォォォ!!!
鎮まれ俺のオトッコヌシ。鎮まりたまえー。これからこの人達と生活していくのに俺・・・大丈夫やろか?
全員で「いただきます」してさぁ実食。「うまー!」とかべた褒めの感想をいっぱいくれるんやけど・・・もっと褒めてもええんやで?
さぁさぁ、この感じやと昼に仕込んでたものも成功しそうやな・・・。ふふふ、これでトリコニナルノデス。
「これはみんなに俺を受け入れてくれた感謝の気持ちだ、是非食べてくれ。」
「「「「!!!」」」」
「ぷーりーんーだー!!!」
そう、お昼に蒸し器を発見してみんなに見えないようにこっそりと作っていたのだ。
冷蔵庫の中に入れて、手前にチルド食品でカモフラージュするという隠蔽工作も完璧に行い、ミッション・コンプリート。
フフフ・・・貪るように食いよるわ、このいやしんぼたちめ。
ん?どうした妹様、こっちに寄ってきて。おいしかったからって、ちょ、ちょっとちかっ、ちかいいいいいぃぃぃぃ!!!
あああぁぁ、あっ、ギュッとされると・・・あぁ、あああぁぁ・・・召されちゃうううううぅぅぅ!!!
素直に甘えてくる妹っていいよね。
未来ちゃんはよく見れば魅音君に似てるレベルですがしっかり女の子してるので二卵性双生児ほどではありません。
みなさんは好きな食べ物なんでしょうか?
私ははるまきが好物です。