OSERO【狐野家長男あべこべWORLD】 作:のり塩ぽてち
魅音君は一度天に召されました。
おはようございます。妹様によって転生しました、どうも魅音です。
昨日はやばかった・・・。あれから妹様が一緒に寝ようとついてきて家族全員に止められてなんとか就寝。
皆様は今日から学校や道場とのことなので魅音さんはみんなにこっそりと愛・家族弁当なんてものをつくっちゃいますよー。
まだみんなの好みがわからないから、今回の玉子焼きはノーマルエディションでお送りいたしますよ。
昨日のハンバーグをミニサイズで召喚し、タコさんウインナーを弁当箱の中にシュート!!!
あ、ちなみに弁当箱は昨日もらったお金でこっそり勝手に5人分買っちゃいました。
特製のきんぴらごぼうと今回のメイン、グラタンさんを投入だー!!!こちらは朝ごはんにもなっちゃいますよ。
「あら、魅音君。朝早いわね、朝食の準備してくれてたの?」
「亜実母さん、おはよう。朝食はもう準備出来てますよ?あと実はですね・・・ふふふ、今日はなんと!お弁当をご用意させていただきましたー!」
「なんですって!?ちょっと美玲たち起こしてくるわ!!!」
ドタドタと騒がしい狐野家は今日も平和です、まる。
普段はズボラな彼女たちもどうやら男の前でみっともない真似はできねぇ!ということで、身支度の用意が出来るまで亜実母さんをテーブルに座らせてまったりと朝の時間をすごしております。洗面所あたりがうるさいけど。
「魅音君は頑張ってくれてるけど無理はしないでね?あの子達にはちゃんとごはん代も渡してあるんだからお昼ご飯まではいいのよ?」
「いやいや、好きでやってるから気にしないでよ。それよりも亜実母さんは朝早いねー。」
「私は朝日の出る頃に起きて道場で稽古してるのよ。これでも師範だから鍛錬はかかさないとダメなのよね。」
「えっ、っていうことは俺が起きる前から稽古してたんだ。そういえば今日は門下生への稽古があるんだよね?」
「そうよー、午前中は警察官とかプロの方向けで、午後からはジュニアクラスの稽古が私の稽古になるわね。休日なんかは美玲も指導したりするわよ?」
道場の経営も大変なんだな、いろいろ教えてもらったけど経営に関しては協力出来そうなことはなさそうだ。簿記でも勉強してみるか。
しばらくするとみんな集まってきて恒例の「いただきます」をし、朝食へ。
グラタンだけじゃ華が無いなと思って、冷しゃぶパスタサラダも作ってみたけどこれも好評みたいやね。
学校に行く彼女たちにそれぞれお弁当を渡してあげて(何故か一人ひとり渡してほしいと言われた)、お見送りしてマイルームへ。
さて、こっちの世界に来て初めて一人の時間になったけどやることが無いぞ?
パソコンも貰ったからちょっとこれでいろいろ調べてみるか・・・。
んんんぅぅ~・・・『男性からやってもらいたいことランキング』、ほほぅ気になりますねぇ。
ということで準備をすべてこなし、やってまいりました。
亜実母さんいわく、『道場の稽古が厳しいからやめていく人も多く、門下生の維持が大変』とのことでしたので、『厳しいムチには甘いアメ作戦』を決行したいと思います。
今回ご用意させていただきましたのはこちらのクッキー。
下手に凝ったものよりもこういったクッキーがほしい!という世の中の女性の声を代表しましてご用意させていただきました!
貰えればなんでもいいが多数派の中、実際のとこどうなん?と掲示板でアンケートをとらせていただきましたよ。
ちなみにジュニアクラスの方々には可愛らしいアイスボックスクッキーをご用意させていただいております。
それではいざ潜入!
いや、なんか予想はついてましたけどね?
目の前には頭にでっかいたんこぶを作って正座する涙目の美女たちがたくさん。
のんきに「クッキー作ってきました」なんて言った瞬間に盛り上がる美女たち。
鎮まるように叫ぶ亜実母さん、だがテンションが天元突破している彼女たちには効果がない!ミス、ゴーストタイプのようだ!
ぷちっ、ていう音が聞こえたと思ったときのことなんですけどね?
えぇ、そうです。アレは『修羅』でした。
「もう、魅音君てば、こんな野獣たちにエサなんて与えちゃダメなんだからね?動物には口で言っても聞かないんだから、こうして調教する必要があるのよ?」
「いや、みなさん頑張ってらっしゃるみたいだったので、清涼剤にでもなればなと思いましてですね。」
「あの、亜実師範。つかぬことをお聞きしますが、そちらのとてもかわいらしい男性の方とは一体どういったご関係なのでしょうか?」
「何よ、せっかく魅音君とおしゃべりしてるのに。この子は私のむ・す・こよ。」
「「「「「えええええええええぇぇぇぇ!!!」」」」」
あんたら懲りねぇな。「息子さんを私にください!!!」っていきなり求婚かーい。
亜実母さんが格ゲーのハメ技みたいなことし始めたぞ。すげぇ、人って蹴りで垂直に浮くんだ。あ、落ちた。
でもあれだな、昨日聞いたけどどうやら俺の容姿はそうとうこの世界の女性からすればドストライクらしいな。こっちじゃ前の世界の『かっこいい』が女性に適用されて、男性には『かわいい』だもんな。男としてはなんか複雑ですわ。
「すみません、亜実師範!『先程クッキーを作ってきました』とのことでしたが・・・」
「あ、はい。みなさん稽古辛いって言ってる人がいるって聞いたものですから、これでも食べて休憩でもしていただければと思っただけなんすけど。」
「「「「「ありがたくいただきます!!!!!」」」」」
「もう、魅音君たら。・・・おいお前ら、うちの息子に手ぇ出したら◯スからな?あと今後はちょくちょく外にも出るから護衛も手伝え。」
「「「「「おまかせください!!!!!」」」」」」
このあとクッキーを一人ひとりに手渡しで渡しました。あれ、なんかデジャヴ?
そういえば警察官とかプロの方向けの稽古って言ってたもんね。外に出る時は彼女たちが守ってくれることになったよ、やったね!!!・・・俺はオタサーの姫か・・・ハァ。
まぁいいや、ついでにめっちゃ重かったけどクーラーボックスに入れた自家製アイスティーもごちそうしてあげよう。
あの、野太い声あげながら男泣き(女泣き?)するのやめなさい。さすがにその顔でそんな声聞いたらひくわ。
あと、亜実母さん。すっげぇ低い声出てたけど大丈夫?俺、なんかいらんことして首スパッっとされたりしないよね?絶対怒らせんとこ。
あれ?意外と話してみるとええ人多いやん。なんかもっとガツガツアピールしてくるんかと思ってたのに。
あ、そこのお姉さんや、アイスティー貰ってないならこれ使いな?マイコップやけどまだ洗ってから使ってないから。
「・・・魅音君って、もしかして天然ビッチ?」
「何を言ってるんだ亜実母さん。」
なんて失礼なあだ名つけやがる!ビッチ要素一欠片もなかったやないか!!
ちょい待てや、君ら。そんな顔をすぐにそらしよってー!!!もう作ってやらんからなー!!!
このあと全員泣いて土下座させました、まる。
狐野家は国でも有数の安全地帯です。
この世界では男がヘタに外に出るとまじやべぇです。
他の男たちは大体が国が指定する重要保護施設などで生活しています。
一般家庭で生活出来るのはほんの少数です。